米国ではつなぎ予算案が上院、下院で可決され、トランプ大統領の署名を受けて、記録的な政府機関の閉鎖が幕を閉じましたが、閉鎖期間が長かっただけに通常業務が完全に戻るには1週間以上時間がかかるそうで、その後遺症は重そうです。
政府機関の再開にあたり、システムの再起動から郵便物の整理やら窓口の再開、経済指標の公表も新たな物価や雇用に関するデータの再収集から始めなくてはならず、来週の消費者物価指数(CPI)の発表は間に合わないと思われ、今後の景気予測も歪む恐れすらあります。
アナリストの試算では経済全体や家計への打撃は大きく、閉鎖中1週間ごとに米経済全体の損失は100億から150億ドルに上り、職員の賃金の未払いは解消されても経済損失すべてを回復させるのは難しいと見られているようです。
日経新聞では43日間の政府機関停止による機能停止で集計できなかった10月分の雇用統計は欠損になる可能性があり、この勝者なき政治闘争は米国経済にとってかなり大規模な傷跡を残したとしております。
そんな悪材料にもめげず米株式市場は堅調です。未上場のオープンAIがソフトバンクを始め、エヌビディア、アマゾンなどビッグテックから莫大な投資を受けておりますが、昨日は同じく未上場のAIスタートアップのアンソロピックがデータセンターに500憶ドル(約7兆7400億円)の投資を発表しました。
最近のAIに絡む投資の金額は桁違いですが、株式市場は少々食傷気味かもしれません。エヌビディアの決算を控えますが、しばしセクターローションで資金循環するものと思われます。
東京市場も日経平均よりもTOPIX優位の展開となっており、グロース株の調整からバリュー株に資金は向かいTOPIXは連日で高値更新、個人投資家にとっては好ましい展開となっております。決算発表が終わると更にその傾向は強まるのでは…。
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