米国では政府機関閉鎖の影響から主要経済指標の発表が延期となっており、既に40日を経過しております。FOMCの政策判断の重要度が高い雇用統計は既に9、10月の2ヵ月が確認できない状況が続いております。
雇用に関しては民間のADP雇用統計を参考にするしかありませんが、それによれば8、9月の雇用者数の伸び悩みを10月は予想3万人を若干上回る4.2万人増と、一定の安心感はありましたが、企業の人員削減率は相当悪い結果でありました。
民間のチャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスの集計する企業の人員削減率は10月15万3.074人で2024年同月比2.8倍に膨れ上がりました。今年に入っての解雇された人の数は昨年比65%増、大企業がAIを口実に体のいい大量リストラをしているように思われます。
労働市場では、ホワイトカラーとして重宝されたプログラマーなどの仕事は急速にAIに置き換わり、逆にブルーカラー労働者を必要とされているようであり、時代は変わりつつあるようです。
いずれにしても2022年から続く緩やかな雇用者数の減少は、若干の増減はあるもののトレンドとしては変わりないようで、FOMCでの判断を前にいち早く政府発表のデータが求められるところであります。
東京市場は先週末の米国市場の落ち着きから、日経平均寄与度の高い銘柄が展開するのは変わりませんが、先週末の決算中盤戦ピークから昨日は決算内容に沿う銘柄の物色も盛んに行われておりました。
更に、半導体が前工程、後工程、製造装置へ、データセンターから電力、電力設備投資へと連想したように、決算を見ながら国策に乗った銘柄の連想ゲームに進むものと思われます。頭を柔らかく臨んでまいりましょう。
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