株式市場にとって一番の懸念材料でもありました、米中摩擦が両首脳会談により大分緩和の方向へと舵を切りました。中国はレアアースの輸出規制を、米国は中国への追加関税をともに1年延期しました。
また、互いの船舶に課していた入港手数料を1年間停止する方針で合意しました。更に、中国が米中貿易合意の一環として、来年1月までに1200万トンの米国産大豆を購入することに合意し、今後3年間、年2500万トンずつの購入も約束したそうです。
中国は米国産大豆の輸入を停止してから、そのほとんどをブラジルから手当しており、米国産大豆に然程こだわらなくても良さそうなものですが、レアアースで優位といえども痛み分けをしなければならない中国側の苦しい事情も反映しているようです。
米国市場はAIに対する巨額の投資が話題になりますが、先週はメタ・プラットフォームズの通期の投資額が700億ドルに増額され、市場は過剰投資懸念からメタの株価は急落、時価総額30兆円が吹き飛びました。
メタのCEOマーク・ザッカーバーグ氏は「過剰投資の可能性はあるが、座して待つよりAI投資を加速させる方が正しい」と踏み込んでおりましたが、AIに向けて巨額投資をする企業の本音を言い当てているのではないでしょうか。
巨額投資は回収されるのか、AI相場はバブルなのか、様々な意見がありますが、走り続けなければ答えは出て来ないようです。
そんな積極投資が出来る米国企業の決算は好調です。S&P500の構成銘柄の8割が予定を上回る決算を出しており、また遅れて始まった日本企業の決算発表も出足好調のようです。
一局集中の展開も先週末は好決算銘柄に資金が向かい始めているようです。騰落レシオ、NT倍率からも次の展開が模索されます。
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