トランプ大統領の関税政策の概要が明らかになるにつれ、各国の交渉も慌ただしくなっているようです。参院選を控える日本は石破総理による本格交渉は投票日以降となりますが、トランプ大統領曰く「日本とは合意点が得られないかもしれないが、直近日本からはすばらしい提案を得ている」との発言もあり、石破総理の手腕に期待がかかります。
EUでも30%の関税に対し即報復関税との反応は控えられ、フォンデアライエン欧州委員長は米国の関税に対する対抗措置の停止期間を8月上旬まで延長し、「我々は交渉による解決を優先すると常に明確にして来た。この立場に変わりなく今ある時間を活用していく」と述べており、揺れ動く厳しい状況が窺えます。
どの国に対してもトランプ大統領の最近の関税政策はタカ派色が強くなっているようです。その背景は、関税による米国の税収が大きく伸びていることと減税法案の議会通過で自信付けていること、加えてTACOトレードと言われることに対する腹立たしさの表れであると思われます。
そんな不透明要因が重なる環境下での東京市場ですが、昨日も先週末の米国安を受けて日経平均こそ下落しましたが、値上がり銘柄は56%値下がりが40%と内容はそう悪くありません。
更に新高値銘柄も100銘柄を数え、マクロ要因が難しい中で好決算など好材料を含む銘柄には継続的に資金が向かっているようです。ただこういう地合いになると何故上昇しているか説明の付きづらい銘柄も数多くありますが、これも相場の華ということです。
東京市場の決算発表は7月最終週から本格化してまいりますが、4月に既に24%までの関税を織り込んでありますのでその進捗率に注目です。現状の環境で第一四半期から増額修正は厳しいと思われますが、数字とIRから読み取れると思われます。
現状外国人買いがしっかり入っていても下げる時は下げます。隣の芝は青く見えるのが常で、下げそうで下げない展開も手持ち銘柄の持続には意外と胆力が必要です。
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