少々過剰反応とも思えるが、昨日の東京市場は先週末の米国市場の大幅安、シカゴ日経平均先物の2万8000円割れの流れを引き継ぎ、リスクオフムード先行でスタート、それでも400円安辺りから押し目買いが入り、前日比小高い水準まで戻しましたが、日本も水際対策強化から全面的に入国者を止める措置の発表で、再びそこから売られ467円安という惨状でありました。
欧米の強硬策に倣ったのでしょう、朝方の岸田総理の方針は当初入国者10日間隔離の方針でしたがあまり時間を待たず全面禁止。危機対応能力を求められるご時世、この朝令暮改の判断は迅速でよろしかったのではないでしょうか。
結局のところオミクロン株の出現については、もともと欧米でコロナ感染が再拡大していたタイミングだったこと、変異の箇所がこれまで以上に多いという特徴から、正体の分からぬ怖さが原因で先行きに対する警戒感も高まり、市場は敏感に反応したということと思われます。
ただ、このこれまでオミクロン株に感染した人の症状は今のところ「かなり軽い」と、南アフリカに助言する専門家は伝えており、またワクチン諮問委員会のバリー・シューブ委員長によれば、同国で入院患者は特に増加しておらず、「これまでの感染症例を見ると症状はどれも軽度または軽度から中程度」であるとの見解をブルームバーグは伝えております。
しかしながら、感染事例は相継いでおりオランダ、英国、ドイツ、デンマークなど欧州諸国に加えカナダ、米国でも既に流入と指摘され、日本では未確認でも専門家もその脅威が計れないことから姿がわかるまでは警戒感は怠れません。
株式市場は分からないものを一番恐れます。分かってしまえばそれでおしまい。震源地南アフリカからの情報も伝わり、徐々にその姿は分かって来るとリスクオフの姿勢も和らいで来るものと思われます。
昨日も申し上げましたが、米国市場は調整の欲しい時間帯に入っておりましたので、今回の材料はタイミングとしては米国市場の都合に合致したか?
この辺りでの大きな調整は、個別銘柄の年末ラリー対しては押し目買いのチャンスであります!
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