衆院選挙での総合評価が出そろい、現役閣僚や与野党のベテラン議員の落選なども伝えられ、投票率は今一つであるものの一定の民意が反映された選挙戦であったと思います。
TV報道で石原伸晃候補に「お前、何にもしてないだろ」、「嘘つくな」のヤジが飛んでいましたが、筆者も全く同感であり、それが10期も当選しているのに今回は落選という結果となり、選挙民は見ているなという印象でありました。
ただ自民党は良い意味で事前予想を大きく覆しました。以前にも選挙巧者自民党と申し上げましたが、序盤戦の劣勢を後半戦で巻き返し、サプライズの絶対過半数確保の結果となり、組織力の強さを見せつけ、政権運営にも安心感を得ました。
先週は自民党敗北まで織り込んだ空売り比率54%と久々に見る高い数字とともに、先物市場の空売りもしこたま溜まっておりましたので、昨日は一気の買戻しで、例の如く値嵩株中心に大幅高となりましたが、これから三役人事、閣僚人事決定後、補正予算の編成に着手し、政策のどこに重点が置かれるかによって個別銘柄の去就が変わってくるものと思われます。
ただ、選挙戦一段落でも日本は決算発表が佳境に入ってまいります。先週までの決算発表で予想の修正を発表した企業451社のうち上方修正141社、下方修正64社(日経新聞から)と上方修正の方が断然多いのは今後への手がかり材料ではないでしょうか。
また、海外では月初めの今週は重要イベントが続きます。米国はISM製造業景気指数、FOMC、パウエルFRB議長会見、OPECプラス会合、雇用統計と続き目が離せません。
以上の内容から東京市場は先物の買戻しが一巡すると、少々垂れると思われますが今後は下値も堅く、決算内容を見つつ政策待ちであると思われます。
海外要因も合わせて、現状の原油、金利水準等は既に織り込んでおりますので、大きな波乱には至らず、結局アノマリー、「ハロウィンで買い」であったかと存じます。
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