カレンダー

<   2021年12月   >
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

アーカイブ

“株のソムリエ”からの勝ちの連鎖術!

2021年12月アーカイブ

今年も1年間ありがとうございます。

  

 本日、令和3年相場も大納会を迎えます。

年間通して欧米諸国は株価好調で推移いたしました。米国に限らず英国、ドイツ、フランスなど欧州諸国も、更にはインド辺りも20%を超える上昇であり、数%の上昇に留まったのは、先進国では日本と、不動産バブルが気がかりな中国ぐらいです。

 

 新型コロナウィルスの感染再拡大は治まらず、その中では後半優等生であり、またいろいろ意見はありましたがオリンピックも無事行った日本ですが、結局政治が東京市場の頭を押さえてしまったかと思われます。

 

 一昨年からスタートした菅政権は新型コロナウィルスの感染拡大を見誤り、政策も後手後手となってしまい、ITソリューションの遅れから、せっかくの補正予算も使い残しが起こり、欧米のような迅速な対応ができず、結局経済再開が世界に周回遅れとなってしまいました。

 

 政権を引き継いだ岸田内閣も現状までは今一つ発信力に欠ける面があり、現在のところでは外人投資家は一通りポジション調整の売りを出し切ったところではないでしょうか。勿論、外人投資家が本気で日本を見切ったらこんなものでは済みませんので、就任後3カ月経過した聞き上手である岸田総理の、次の本気の一手への期待と不安の交錯する時間帯に入ったかと存じます。

 

 ただ、低支持率で始まった岸田内閣の支持率は、直近上昇して来ております。以前当欄では、歴代内閣がスタートダッシュで高支持率で始まるも、菅内閣も然りですが早晩失速するケースが多いゆえ、低支持率スタートの岸田内閣は意外と時間とともに支持率上昇があるのではと申し上げましたが、現在当てはまっております。

 

 この年の瀬にごたごたと数字は並べませんが、希望的観測も含めこの岸田内閣支持率右肩上りの姿が令和4年の東京市場に当てはまってくるものと思われます。

 

 さて、今年の立ち合いも本日までですが、拙い文章の当欄に今年もお付き合いいただき誠にありがとうございます。これから迎える令和4年が皆様方にとって素晴らしい年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。

 皆様、よいお年をお迎えください。

 

 弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

12月十把一絡げ売られた中から1月の大化け株が生まれます。

  

 米国市場では三指数とも堅調ですが、特にSP500の強さは目立ちますね、今回のオミクロン株の波乱でも100日線を一切切らずに新高値を更新しており、波乱で押してもすかさず買われる、まさしく不安の崖をよじ登る相場展開であります。

 

内訳でも小売り関連のデータに予想以上の数値が出るものが多く、経済回復からGDP7割を占める個人消費の堅調さが窺え、更にフィラデルフィア半導体指数(SOX指数)が過去最高を更新しており、オミクロン株の感染者が20万人を超えている国とは思えないほどの強調展開であります。

 

株式市場で需給に勝る材料はなし、需給の転換点が潮目の変化点か。昨日申し上げました通り東京市場も大分あく抜け感が出てまいりました。昨日は米国市場連騰を受け日経平均は高く始まり、何時もは何処かで垂れる場面が出るのですが、終始プラス圏で推移し12月の高値で引けてまいりました。

 

牽引するのは米国を映して、「東京エレク」を中心とした半導体、特に値嵩株です。なかなか個人投資家には手が出しづらい値段のものばかりでありますが、12月という特殊月であることから、手が出ないからこそ余計に良く上がるのかと思われます。

 

昨日まで税金対策売り、IPO資金手当て売りと災難続きのであった東証マザーズを中心とした小型株市場も、日経平均には見劣りしますが、一番底、二番底を確認してきたようであります。

 

さて、東京市場の立ち合いも今日明日ですが、御用納めが昨日までですので、株式市場も同じで良いと思うのですが、視点を変えると需給の改善に目途が立った本日から、来年を見据えた資金が動くのも例年のことです。

 

 十把一絡げ、良いも悪いも売られた小型株の中から、1月は大きく化ける銘柄が出て来るのもいつものことです。米国も日本も年末の還付狙いの税金対策売りは同じで、1000憶円そこそこで推移していた東証マザーズの売買代金ですが12月は2000億円を上回る日も多く、1月を見据え、個人の対策売りを静かに仕込んだ資金がいるのも明らかです。

 さあ、あと2日間注目です。

 

 弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

未知の材料も徐々に消化、あく抜け感も間近。

  

 株式市場は需給に勝る材料はなしと申しますが、現在の東京市場の需給の悪さは如何ともしがたい状況であります。先週末も本日も、外人投資家はクリスマス休暇でありますが、16000億円台の売買代金では峠を越したと言われる税金対策売りも、若干の残存玉でも響くようです。

 

 明らかに先週辺りからすると売り玉は大分減って来てはおりますが、IPO手当の売りも概ね終了しておりますが、買いの資金が厳しい状況では、年内渡しの本日までは最終処理に悩まされそうであります。

 

 外部環境では懸念のオミクロン株についても、ここのところ重症化しないという見解が大方を占める一方で、バイデン大統領の首席医療顧問で米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は、警戒を緩めるべきではなく、感染件数が多いことから患者が大量に医療機関に押し寄せ、医療システムを圧迫する恐れがあると警告しております。

 

 更に、ウィルスは気道から心臓、脳などほぼ全身の器官に広がり、数か月にわたり体内に残る可能性があると、米国立衛生研究所の調査が明らかにしており、研究者は軽度もしくは無症状だった人でも後遺症を抱える理由を説明する一助になるとの見解を述べております。

 

 見方が分かれる変異ウィルスではありますが、米国ではファイザーやメルクの経口治療薬が相次いで認可され、日本でもメルクの「モヌルピラビル」が承認されました。

 

 学者の先生方はとかく慎重に見がちですが、やはり経済再開拡大方向に動き出し、更にその方向へ進むものと考えます。クリスマス休暇中に発表になったミシガン大消費者信頼感指数も予想以上の伸び、日本でも11月の鉱工業生産4.8%の伸びと前月の3倍ぐらいの伸びでサプライチェーンの改善が寄与し、更に小売販売額も1.9%増と前月の倍ぐらいの伸びを示しております。

 

 どうしても出て来る材料に未知のものも、未経験のものが多く含まれますので、消化にはそれなりに時間も必要かと思われますが、本日の需給悪を通過するとあく抜け感も出て来るものと思われます。もう少しの辛抱です。

 

 

 弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

IPO市場からの資金拡散はあるか?

 

 12月のIPO32銘柄と相当なラッシュでありましたが、残り3銘柄です。外人投資家も売っているという状況と、個人投資家の税金対策売りも重なる中で相当の需給悪が予想され、同じくIPOラッシュであった今年6月の悪夢の再来かとも思われましたが、相当厳しい事前予想よりは健闘といったところでしょうか。

 

 これまで上場した29銘柄で公開価格を上回り、既に超短期で一回転効いたであろうと思われる銘柄は17銘柄であり、また残り12銘柄の中でもしばらくは難しいかと思われるのは2銘柄位で、その他10銘柄は上場後のセカンダリーが期待できる位置で推移しております。

 

 この状況であれば、小型株を売ってIPOに向かった資金がその位置で凍り付いてしまい、流動性が失われてしまう過去の苦い経験と同じにはならなさそうであり、何とか今後の資金拡散に期待したいところであります。

 

 風水の先生のお話ですが、令和4年は「五黄の寅年」、九星気学において帝王を意味し強い運勢を誇るとされる「五黄土星」と十二支で強い金運力を持つとされる「寅」が重なる、金運奇跡の年とされているようです。更に、干支では「壬寅」と表記し、「壬(みずのえ)」は五行説で水を意味し、水が流れるがごとく金回りが良くなる年とされており、この「五黄土星」と「寅年」が重なるのは、36年に一度しかなく貴重な年回りのようです。

 

 こういう専門家の話を聞くと、今年は個人投資家にとっては後半厳しかっただけに来年への期待が膨らみますね。

 

 さて本日を含め今年の立ち合いも残りは4日ですが、先週上がり2日間は市場参加者も少なく超薄商いでしたが、今週はクリスマス休暇明けで機関投資家も戻ってきます。

 

 米国市場はニューイヤーで1日は休みですが、来年は1日が土曜日ですから年末年始も関係なく普通に取引があります。4日間休みで年の新たまる正月を特別に扱う日本とは違い、米国はクリスマスほど特別な扱いはしません。従ってクリスマス明けの動きは注目してまいりたいと存じます。

 

 

 弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。 

頑張るIPO、波及効果に期待か。

  

 米国市場は強調展開を続けSP500は再び高値を取って来ており、この国は金融を見ても、政治を見ても、更に市場を見ても資本主義先進国であると感じます。国民性などはすべてに利己的でアバウトなアメリカ人よりも、真面目で几帳面な日本人の方が筆者は断然好きですが、市場関係者はみんな米国株を垂涎の思いで見ております。

 

 ただ、東京市場も落ち着いて来ておりますね、昨日は底入れから悪役だった東証マザーズが先行して大幅高、本日一服するも日経平均が尻上がりに高値引けですから、少々リズムが出てきたかと思われます。

 

 一部市場は相変わらず世界の半導体不足から、その関連の値嵩株、東京エレク、キーエンス、レーザーテックを中心に強いですね。来年のテーマを聞けば必ず出て来る半導体関連ですが、どこの国でも強烈に設備投資に動いております。

 

 米国、韓国、中国、台湾、日本でもTSMCの半導体工場に政府が4000億円援助します。確かに今後を考えれば、AIDX、繋がる自動車等、殆どの分野に半導体は使われ需要は旺盛です。

 

 しかし、今の半導体不足が永遠に続くわけではありません。これだけ世界で設備投資が進めばどこかで足りて来ます。その足りる時期に大分先行して株価は頭を打ちます。この業界に長く居座ると、どうも皆が進めるものにはちょっと待てよ?という気持ちになってしまうのは筆者だけでしょうか。

 

 しかも、良いとはわかっていても最低単位購入で600万円。株価6万円の東京エレクを買いましょうとは、そう簡単には行きませんよね。弊社では現状の値動きの荒い市場での買いは、最低2回に分けて仕込みますので、2回買えば1200万円、これでは限られた投資家のみであります。

 

 そんな無理をしなくとも底入れからリズムが出てきたことから、いくらでも低位の有望株が出てきております。因みに今週に入ってからのIPO17銘柄中10銘柄が公開値を上回り回転の効いている状態で、残り7銘柄もセカンダリーが期待できる水準におります。

 昨日申し上げた通り、来年に向けてバンバンネジを巻いております。

 

 

 弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

 

東証マザーズが大きく反発。

  

 世界の資金を集める米国市場は、なんだかんだと懸念材料が出るたびに調整安を入れますが、すかさず切り返す辺りは強いですね。昨日もオミクロン株の感染拡大、バイデン大統領の大規模歳出法案「ビルト・バック・ベター」の成立に黄色信号点滅で大幅安した前日を、何も好材料が出ていないにもかかわらず値ごろ感だけでそっくり戻しました。まさに不安の崖をよじ登っております。

 

 対照的な東京市場でありますが、ここまでの需給悪は大分熟されて来ているようです。もともとIPOも今週に集中しておりますので、既に資金手当ての売りは現時点で出切っていると思われますし、年内の税金対策売りも年末ぎりぎりまで右往左往している投資家も殆どいらっしゃらないと思います。

 

 昨日も日経平均のちょい上げに対して、今まで悪役だった東証マザーズが3.4%の大幅反発をしたところを見ると、この市場もあく抜けして来たと見てよろしいでしょう。

 

 弊社でもこの市場に買いの手を出し始めておりますが、東証マザーズを含め、全体に対して来年の予想がいろいろなメディアに出てきておりますが、年末の東京市場が悪かったことから、悲観的な見通しも大分増えております。

 

 メディアで掲載されているのでここで取り上げても問題ないかと思いますが、上は38000円から下は15000円ぐらいまでと、筆者が知る得る限りでは23000円の開きがあり、上はマネックスグループの広木隆氏、下は経済評論家の森永卓郎氏が代表的な予想です。

 

 でもこれだけ開きがあると、聞く投資家も判断しきれないですよね。弊社にも投資家の方から来年の見通しは?との問い合わせを多くいただきますが、そういう方はいろんなところで聞いていると思います。結局参考意見の域も出ず、多く聞いても結論は出ませんので、アバウトのシナリオだけ頭に入れておくことをお勧めします。

 

 業界に身を置く立場で変ですが、為替の見通しと同じであまり当りませんから。各論は個別銘柄です。ここには弊社でも来年を見据え、年末からネジを巻いてまいります。

 

 

 弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

オミクロン株、もしかするとインフルエンザレベル?

 

 昨日の東京市場は日経平均、TOPIXに関しては先週の木曜日に匹敵する上昇となり、テクニカル的にも辛うじて三角持ち合いを維持した格好となりましたが、東証マザーズ指数はザラ場安値を更新し、JASDAQに至っては引けでも安値を更新する有様でした。

 

未だ新興市場にはアゲンストの風は治まっていない状況かと思われがちですが、IPOも本日から金曜日までで概ね終了いたします。IPO 資金手当ての売りも既に一巡しているものと見てよろしいのではないでしょうか。

 

かたや米国ですが、バイデン大統領が推し進める大規模歳出法案「ビルト・バック・ベター」に対して、お膝元の民主党マンチン上院議員から反対意見が出たことから成立に黄色信号が点滅し、相場の波乱要因になりましたが、恐らくこれも規模を多少減額して折り合いをつけるものと思われます。

 

また流行のオミクロン株の感染拡大で世界経済フォーラムが来月スイスで開催される予定でしたが、2年連続での延期となり不確実性が続いていることが象徴されました。

 

この謎のオミクロン株については年末商戦を前に楽観、悲観、悲喜交々であり、分からないことが多すぎます。ファイザー製薬、モデルナ、各CEOはブースター接種がかなり有効であることは伝えておりますが、現状がどの程度深刻なのかはあまりはっきりしません。

 

いち早く感染が拡大した英国、ロックダウンに進んだオランダなどは急上昇した日々の感染率が現状では下がってきており、重症化率に至ってはデルタ株の比ではないことは伝えられた通りであります。

 

更に、注目すべきは発展途上国での感染拡大で、本来であればその医療体制の脆弱さから死者数が増加してもおかしくありませんが、最初にオミクロン株が南アフリカで発見されて以来その数は増えておりません。

 

この辺りは大きなヒントか?感染阻止の姿勢には変わりありませんが、もしかすると既にインフルエンザレベルに後退しているのか、とも思われます。

 

 

 弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。 

IPOの出足は好調、今週で9割終わります。

 

 昨日東証マザーズの指数は先週末の3.7%の大幅下落に対して、今週どこかで同程度の下げが来れば、テクニカル的にはかなりいいところまで進み底入れ感が出るのではないかと申し上げましたが、昨日既にその半分ぐらいを消化し、明日にでも届きそうです。

 

 弊社のお客様の中で、証券会社の営業担当の方から、これからサンタクロースラリーが始まるからこの銘柄を買いましょう、とのお誘いでその銘柄相談を朝方受けましたが、テーマに沿った業績も問題ない銘柄でしたが、引けにはあえなく撃沈、筆者も個別銘柄としては賛成でも外部環境を考えると的確な判断は持ち越しで、結果的に正解でしたが待った方がいいとしか言えませんでした。

 

 通常サンタクロースラリーは、機関投資家がクリスマス休暇に入るのでその間個人投資家が跋扈し、個別銘柄が個人主導で上昇することが多いのですが、今年は東証マザーズ、JASDAQの低迷に加え、IPOラッシュで少々厳しいようであります。

 

 そのIPOも昨日3銘柄が上場し、唯一「GSX」のみ大陰線で引けましたが、取りあえず3銘柄とも公開価格を上回り一回転効いたわけです。既に上場日程はずらせないものですので、せめて今年6月のような同じく新規上場ラッシュの後、8割の資金が凍り付き、個人投資家の資金の流動性が失われ、相場に悪影響を及ぼした経緯がありましたが、そのようなことだけは避けてもらいたいものであります。

 

幹事証券には自己売買部門、営業隊、何を使ってでも営業努力を惜しまずIPO資金を一回転させ、個人投資家の資金の流動性を確保していただきたいと存じます。

 

さて、本日は4銘柄、明日は6銘柄、明後日は5銘柄と今週で9割終了します。もう少しの辛抱です。去就を見守りたいところであります。

 

 

 弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。 

立ち合い日数9日間で27銘柄のIPO。

  

 少々異常なIPOラッシュである。IPOを推進する幹事証券と上場する企業は思惑が一緒ですが全く市場環境無視であり、現在の小型株の惨状は個人投資家にばかり負荷がかかる状況であります。当然これだけのラッシュは東証マザーズを中心にした小型株市場から資金を吸い上げますので当然の帰結です。

 

 筆者の友人で某大手証券のIPO 担当の執行役員は「こんな状況になるとは思ってなかった」と申しておりましたが、勿論、先のことは誰もわかりませんが、既に小型株市場は、特に東証マザーズはかれこれ1年近く悪い訳ですから、そこに追い打ちをかけるようなことは控えるべきと思うのは筆者だけでしょうか…。

 

 それだけIPOの幹事証券は美味しい商売らしいですが、先週末の東証マザーズの惨状も、これからのIPO スケジュールを見ると未だ下値不安は拭えそうにありませんが、再三申し上げている通り、久々の個人投資家の実需が動いているのも事実であります。

 

 先週末3.7%東証マザーズは下げて新安値を更新しておりますが、今週同程度の下落が来ると、テクニカル的にもかなりいい水準に届きそうであり展開を見守りたいところであります。

 

 先週の米国市場はFOMCのタカ派転換が警戒されましたが、直後は三指数とも上昇しました。ただ、その後は再度の感染拡大が止まらず、特に欧州で各国入国規制に動いており、動き始めた経済が再び滞るとの懸念から先週末には米国ダウも大幅安で引けております。

 

 米国市場にも迷いが生じております。先進国の中で利回りの高い米国債が今後も買い需要があり利回りは低下しやすい、更にインフレの最大の要因と思われるサプライチェーンの問題も徐々に和らぎ、来年後半にはFRBも今予想されるほど利上げができないとの見方もあります。

 

 バランスシートの圧縮についても、FOMC後の会見でパウエル議長は「何も決まっていない」述べるも、FRBウィラー理事からは資産圧縮に前のめりな意見が出たりと、今後はFRB内での意見のすり合わせでも難しい舵取りを迫られそうである。

 

 

 弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

FOMC、大きくタカ派に傾注。

 

 米連邦公開市場委員会(FOMC)は、パウエルFRB議長を中心にどちらかと言えばインフレも一過性との見方からハト派の姿勢でここまでまいりましたが、諸事情を鑑み一転タカ派に転換してまいりました。

 

 11月の米小売売上高が前月比0.3%増加と市場予想(0.8%増)を下回ったことで、高インフレが消費行動を抑制する状況が示唆されたことが大きかったようです。今までマーケットフレンドリーなFRBは、今後はインフレファイターとしての存在感を現わしそうです

 

 資産買い入れも現状の150億ドルから倍増の300億ドルとし、20223月をもって終了、今回FOMCの金利予測分布図では、前回9月の会合から様変わりし、22年に3回、更に23年にも3回、そして24年に2回の利上げが適切であるとの当局者の認識が示され、この予測に基づくフェデラルファンドレートは24年末に2.1%となります。

 

 これだけタカ派に傾注しつつも、パウエルFRB議長の根底には、当欄でも昨日申し上げました通り、現在のインフレの主要因であるサプライチェーンの制限も時間とともに沈静化の方向に向かうとの考えがあります。

 

 であればこれだけのテーパリング、利上げの日程が想定以上のペースになることは考えづらく、逆に多少の供給制限緩和、雇用環境の改善で相当の株高サプライズになるのではないでしょうか。今回のFOMCのタカ派転換でも株式市場が好感したのはその辺りの環境を見越してのことと思われます。

 

 さて、東京市場も久々の大幅高ですが指数的には日経平均が一目均衡表の雲を抜けてきたことで先が明るくなってまいりました。傍ら東証マザーズを中心にした小型株は未だ個人投資家の年内換金売り、IPO換金売りを浴びております。

 

しかしながら、値上がり上位30銘柄を見ると実に東証マザーズが13銘柄、JASDAQ10銘柄の寡占率です。こまめに追跡すると、東証マザーズの指数では計れない逆張り資金が個別銘柄には動き始めているようです。

 

 

 弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。 

東証マザーズ指数が先行、年末のあく抜けも間近。

  

 米国でのサプライチェーンの目詰まりも、明らかに改善の兆しが見られます。西海岸ロサンゼルス・ロングビーチ港でのコンテナ船の滞留も一時の110隻から現状50隻ほどに減少し、物資が市中に回るようになってきているようです。

 

 代表的な家電量販店ベストバイでは直近品不足から空の棚が目立っていましたが、売り切れ商品がある一方、数十台のテレビが箱ごと積まれていたり、商品によっては在庫不足は緩和されつつあるようです。

 

 また一時大きく問題視された原油を筆頭にした、コモディティ価格の上昇も急速に修正されつつあり、車社会の米国で家計を直撃したガソリン高も足元で落ち着きを見せており、米国において残るは労働市場改善かと存じます。

 

 これは手厚い給付金のおかげもあり、もう少々時間がかかるかと思われますが米国の株式市場を見る限り、あまり問題視していないようです。この雇用市場も含めて、現状の米国市場はテーパリングの終了と、2回程度の利上げは織り込んでいるようにも見えます。

 

 懸念材料はその都度飛び出しては来るものの、まさに「不安の崖をよじ登る」相場となっております。

 

 傍ら、東京市場は個人投資家の税金対策売りは小型株の下げを演出しておりますが、テクニカル的にも今年何回か経験している東証マザーズの1000ポイント割れの攻防、今週一杯で処理は終え、再び1200ポイントに向けて始動して来るものと思われます。

 

 筆者も好きなテクニカルアナリスト、インベストラストの福永氏も昨日のテレビで先行する東証マザーズの底入れが近いとの趣旨から、この市場の反発が全体相場を先行すると申しておりました。

 

 再三申し上げておりますが日経平均の派手な上昇はなくとも、売り一巡から個別銘柄に資金が集まり、現状の乱高下の域を抜けてく相場展開も有りと思われます。

 

 

 弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

東証マザーズ指数新安値の傍ら、個人投資家の長期資金。

  

 昨日東証マザーズ指数が再び年初来安値を更新しました。日経平均も相変わらず弱々しい展開が続いており、それでも先物には値頃からの買いも入り抵抗する場面も見られますが、小型株に至っては整理の極みかとも思われます。

 

 メガSQも通過し、今週は個人投資家の税金対策の売りがピークに達するとの見通しであり、これも日本人の気質か切りの良い年末に整理するものはして、新しい気持ちで既に来年を見据えて再始動したいとの思惑があるようです。

 

 年内は来週、再来週もありますが、今年は外資系に限らず日経の証券会社、運用会社も働き方改革の一貫で、来週ぐらいから休みを取る担当者も多いようです。筆者の先輩の某大手証券の執行役員は「日本株はあまり商売にならないし、消化しなきゃならない休暇も溜まっているから来週から休んじゃうよ」と申しておりました。いやー、忙しくて休めないよ、の言葉が欲しかったのですが…。

 

 さて、今週は米国、欧州、日本とも中央銀行の政策が焦点となる週であり、SQで一段落した外人投資家も手が出ておりません。そこに個人の年内税金対策売りが嵩むので、個人の持っていそうな小型株ほど厳しいのですが、全体では先日お話し申し上げました通り、中長期の逆張り資金も出ております。

 

 そのことが先日日経新聞でも取り上げられておりましたが、コロナ禍以降増えた個人投資家の売買動向が変わりつつあります。ゲーム感覚で今日、明日の株価の値動きだけで判断し売買するのではなく、しっかり分析し有望銘柄を買い始めている個人投資家層が出てきております。

 

 当欄でも常々申し上げていることで、賢い個人投資家が着実に現物で拾い始めているということではないでしょうか。バタバタ動くデイトレーダーだけが個人投資家ではありません。このような投資家が今年現物市場で9000億円買い越しております。

 

 ゴールドマンサックス証券の日本株ストラテジスト建部和礼氏は長期目線で買う個人投資家が増えることで「上昇時にも押し上げ役となり海外投資家を引き寄せるきっかけになる」とし、東京市場の景色が変わる「貯蓄から投資」の芽がここに見え始めていると指摘しております。

 何だかんだ言いながら、徐々に変化するものかと存じます。

 

 

 弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

世界の主要国市場はリスクオン、さて東京市場は?

  

 昨日12月の日銀短観が発表され、景況感を示す業況判断指数(DI)は大企業・製造業はプラス18で前回9月調査から横ばいのままで、原油などコモディティ価格の上昇に対する懸念が景況感に出ましたが、傍ら大企業・非製造業はプラス9と、こちらは前回9月から7ポイント上昇し、6期連続の改善となり、201912月以来の高い水準となりました。

 

 緊急事態宣言解除後、その後の感染状況の改善を受けて、飲食、宿泊サービス、レジャー関連の業種に大きな改善が見られました。欧米に遅ればせながら日本もGDP6割に相当する個人消費に火が付き始めたという状況でしょうか。

 

 米国では既にリスクオンの相場展開が進行しておりますが、先週末の消費者物価指数(CPI)の発表を受けても既にS&P500は引けで高値を更新しておりますし、懸念のFOMCはあるものの、市場は来年度のテーパリング、並びに年2回程度の利上げは既に織り込んでいるようであります。

 

 昨日も申し上げましたが、市場に対する波乱要因として今回のインフレを含め、オミクロン株も不意をつき出てまいりますが、懐の深い現状の米国市場は適度な押し目で消化し、すぐさま上値を取ってまいります。

 

 さすがGDP世界第一位の国ですが、かたや第二位の中国ですが、懸念の恒大集団の問題には既に中国各地の地方政府が、それぞれ地元の恒大集団の手掛ける不動産開発の実態を調べ準備に着手しており、いち早く広東省政府などは、中央政府の指示により恒大集団の危機対応の先頭に立っております。

 

 更に、中央政府は先週開催した中央経済工作会議で、景気の下支えに動く方針を発表し、不動産規制も部分的に緩和する方針であります。

 

 年末に向けて、世界の主要国市場はリスクオンの状況となりつつありますが、東京市場でも製造業の好調に加えて、GDP6割の個人消費にも明かりがともり始めており期待したいところであります。

 

 年末年始といっても4日のお休みですから、普段の連休と物理的にはあまり変わりませんが、何となく気忙しい年末、個別銘柄では一跳ねありそうです。

 

 

 弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

上昇の米消費者物価指数、それでも懐の深い米国市場。

 

 さて、懸念の米国消費者物価指数(CPI)が発表され、前月比0.8%上昇の6.8%と39年ぶりの大幅な伸びとなり、当然この数字から売りが集まるかと思いきや、6.8%の数字も事前に予想されていたことから、すかさず切り返し多少の金利上昇懸念からNASDAQは売られましたが、ダウ、SP500は続伸、SP500は新高値目前まで買われました。

 

 連日感染者は再拡大している米国で一昨日は17万人が感染し夏の最高125万人が既に視野に入っております。それでも経済を再開している米国は同日発表されたミシガン大学消費者景況感指数が70.4と前月の67.4から改善し、市場予想67.1をも上回り好調を維持しております。

 

 懸念のオミクロン株も、各調査機関が重症化リスクはデルタ株に比べて低いとの見解が公表されておりますが、この日は英国当局から既存ワクチンの追加接種がオミクロン株に対しても一定の効果を発揮するとの研究結果が発表されました。

 

 これだけの感染者を出しながらも経済を再開し、多少の紆余曲折はあれど株式市場は常に新高値を狙える位置での推移、世界の資金を集める米国市場の懐の深さを痛感いたします。

 

 かたや東京市場はまだまだ追いかける立場のようです。感染者は未だに100

から200人程度を維持しており、この件においては優等生であり、企業業績も先月までの決算発表でも示されている通りこちらも優秀であります。

 

 それでも重い東京市場の足枷はやはり岸田総理の分かりにくさでしょうか。例えば一度は棚上げされた金融所得課税についても、2022年与党税制改正大綱で再び顔を出してきております。この辺りがまだまだ市場からの信頼をされない要因ではないでしょうか。

 

 やはり、年末ラリーはダイナミックに平均株価が上がることは難しそうですね。例年通り個別銘柄に資金が集まる餅つき相場か。郷に入れば郷に従えで、テーマ株物色で参りましょう。

 

 

 弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。 

SQ通過で、次なるビッグイベントFOMCの行方は?

  

 今週のSQに向けて大分ヘッジファンドが暴れておりましたが、今週に入って下値が薄いと見るや、機を見て敏に買い戻してまいりました。先週上がり3日の下値固めからその兆候は出ておりましたが、これにより大体底値固めが出来たと思われます。

 

 本日のSQを通過すると、もう一つのビッグイベントである米国FOMCですが、FRBは難しい舵取りを求められています。本日、米国消費者物価指数(CPI)が発表になりますが、前月の6.2%に対して今回の予想は6.8%です。

 

 いかにも高い数値であり、この数値だけ見ると利上げスケジュールが浮上して来そうでありますが、パウエルFRB議長もここのところ多少タカ派発言をしておりますが、イエレン財務長官とともに基本は現状のインフレが一過性との姿勢を持っております。

 

 インフレに関してはサプライチェーンの目詰まりが伝えられておりますが、特に物流です。コロナ禍でトラック運転手を簡単に解雇してしまったことが大きく影響しておりますが、経済が再開しても簡単には労働市場に戻ってきていないのが現状であります。

 

 その労働市場は各指数がまだら模様で、新規失業保険申請件数はコロナ禍以降最低水準に改善しておりますが、労働参加率はコロナ禍前の水準に遠く及びません。その割に労働者の離職率は過去最高の水準で、更に中小企業の人出不足は過去最高です。

 

 これだけ見ても各指数チグハグで理解に苦しみますがこれが現実です。米国では失業者に対する給付金が普通に働くより手厚い金額が支給されましたから、労働者はより良い待遇を求め、職を選ぶ傾向が強くなったと思われます。選ぶ時間を生活できるぐらいの給付金を蓄えております。

 

 しかしながら、既に支給されていない給付金です。遅かれ早かれ労働者は労働市場に戻って来るというのがイエレン財務長官、パウエルFRB議長の基本的考え方であると思われます。そのタイムラグをどう捉えるかですが、今まで通り大事にはならないと思いますが…。

 

 

 弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

年内3週間に期待、更に2022年相場にワクワク!

  

 年末相場も残すところ3週間でありSQ明けの来週以降が楽しみですが、更にここへ来て来年の東京市場への高揚感が止まりません。東証から直近の正式な投資主体別売買動向は本日発表されますが、オミクロン株が発見された後の2週間の外人投資家の売買手口が非常に気になります。

 

 現在は、昔のように売買注文が場立ち(証券会社の売買注文を取引所に繋ぐ人)を通すことはありませんし、電子化が進んだ経緯から、更に各機関投資家は売買注文を東証と直接つなぐシステムを独自で構築していることから、手口解析など出来なくなりましたが、ファンドマネージャー同士の情報交換から121日ぐらいから実需の買いが観測されているという情報は得ております。

 

 細かいヘッジファンドが散々売りを仕掛けているこの時期ですが、巨大な外資系ファンドが動いてくれば彼らは決して喧嘩せずあっという間に引き上げます。その位資金量が違いますので、ここでの巨大ファンドの動向は気になります。

 

 先週上がり3日間と今週月曜日は明らかにザラ場もたもた安く、一定の時間帯から引けかけて締まっております。そして火曜日、水曜日と大幅高となっており、今まで米国が高くても素直に反応しなかった東京市場にしては珍しい展開であります。

 

 先週から違和感は相当ありましたが、今週に入りヘッジファンドの強烈な買い戻しは、岸田首相の所信表明もありますし、オミクロン株の重症化リスクの少なさ、更にOECDによる2022年の日本の成長率の上方修正と、総合的判断から外資系ファンドの買い転換からではないかと思われます。

 

 であれば、SQ後の年末相場もひと味違って来ると思われますし、更に来年は60兆円の補正予算が投入されます。この金額は単純に言えば日本のGDP10%強押上げる効果がある訳ですが、この辺りもOECDの上方修正の根拠であり、1年間通してレンジを抜けられない日経平均、小型株市場に至っては下げのレンジ相場で推移の東京市場に久々のワクワク感を抱きます。

 

 SQ週のアノマリー、水曜日と木曜日を通過すると素直に年末相場、ここからが面白くないそうです。

 

 

 弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

OECDが来年の日本の成長率を上方修正。

  

 相変わらず低成長が続く日本ですが、OECD(経済協力開発機構)が2022年の日本の成長率をもともと2.0%ぐらいと弾いておりましたが、実に3.4%へと上方修正いたしました。中国が5.1%、ユーロ圏が4.3%、米国が3.7%と各地域すべて下方修正している中でのこの上方修正はちょっとしたサプライズであります。

 

 バブル崩壊以降30年間の日本の平均成長率は0.2%で全く成長しておりませんで、その間マイナス成長が9回もありました。以前、筆者が43年前に証券界に入った時の初任給は20万円以上いただき、今とさほど変わりないことはお話させていただきましたが、諸外国と比較すると悲しくなる数字が続いておりました。

 

 今回のこの3.4%という数字はリーマンショック後のリバウンドを含めても、日本にとって30年間で最高の成長率となります。なんか来年に向けてワクワクしてきませんか?

 

 OECDの注目すべき見解は、現在世界トップに躍り出たワクチン接種率であります。いち早くワクチン接種に臨んだ欧米諸国は6割から7割の接種率で停滞しており、ワクチンがないのではなく一定数ワクチン拒否の人の存在が接種率の停滞を招いております。

 

それとずさんな個人の感染対策も手伝って、欧米諸国では今でも連日数万人の感染者は出ております。8割を超えたワクチン接種率を、世界が驚愕するスピードで実施した日本ではマスク、手洗い、消毒の習慣も徹底され、現在の感染者は連日100人から200人前後と世界の模範国となっております。

 

更に3.4%成長の根拠は、岸田内閣による60兆円に及ぶ経済対策が来年早々始動して来ることであります。細かい配分先についてはこれから国会審議が始まりますが、OECD2022年のこの予算のGDP押上げ効果を計算してのことと思われます。

 

そう言えば、一昨日の岸田総理の所信演説でも、野村HDとマネックスグループのCEOとの懇談が功を奏したか、成長重視に大分舵を切っていた印象でありました。昨日の大幅高はその辺りを総合的に織り込み始めたものと存じます。 

 

 

 弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

相場の天底予想の難しさ。

 

 昨日の東京市場は朝方から売り物に押され再び300円を超える下落から始まり、未だ需給の悪さを露呈しておりますが、直近の証券会社への取材からも分かりますが、担保に絡む売りも一巡してきております。しかし、東証マザーズに至っては、12月のIPOラッシュのせいもあり相変わらず換金売りが響いているようです。

 

未だ特殊要因はありますが、新安値銘柄の数も昨年3月以来の542銘柄から88銘柄へと激減してきております。ただ、今週はメガSQですから暗躍するヘッジファンドの様子からSQ週のアノマリーで明日、明後日に向けての波乱には注意は怠れません。

 

昨日も申し上げましたが、その傍ら昨年3月の暴落シーンを回顧し23か月後を見据えた個人投資家の逆張りの実需買いは確実に見られます。勿論、何時の下げ相場も下げ止まらないことは皆無ですが、その日をピンポイントで予測することは困難ゆえ種蒔きに出ている感触です。

 

頼みの米国市場も、先週末の雇用統計が前月の54万人増から予想値を大きく下回り21万人増、更に懸念された賃金上昇率も加速しませんでしたが、失業率は前月4.6%から4.2%へと改善し全体的には少々まだら模様で、来週に重要なFOMCを控えていることからも消化不良な状態であります。

 

筆者の優秀なファンドマネージャーも今年の相場は本当に難しく、運用成績でも苦戦を強いられておるのが実情であり、更に私の尊敬するエコノミストA氏、それは理路整然と説得力のある分析を武器とし、国際情勢にも精通しておられ、長きに渡り講演会にもよく足を運びました。残念ながらその御方の分析をもってしてもこの相場の行方は思惑通りには運ばず、名前は出しませんが昨年の暮れから世界の株価、特に米国株に弱気の見通しを通しておりました。

 

相場見通し一つとってみても、公演等で喋ることを生業としているエコノミストは、筆者も羨ましいほどの饒舌さで相場を語りますが、どんな相場巧者も時には当たり、時には曲がるのがこの世界であることを改めて痛感いたします。

ただ、現状は「陰極まれば陽に転ず」の時期近しと感じております。

 

 

 弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。 

賢い個人投資家は逆張りの手を出しております。

 

 先週の東京市場は担保に絡む売りが出る一方、個人投資家の逆張りの実需買いが観測され、昨年3月の暴落シーンとそっくりな展開となりつつあるようです。

 

昨年3月は新型コロナウィルスという物が何なのか、情報の少なさもあり対応の仕方も未熟で、ダイヤモンドプリンセス号を寄港させて明らかな対応ミスを犯したことから、結果的に第一波の感染拡大を招いてしまいました。

 

 その時の、昨年3月の底入れから7月までの日経平均の上昇で、外人投資家は毎月売り越しましたが3月だけで2兆円強、逆に個人投資家は担保などの問題を乗り越え、3月だけで1兆円の買い越しとなっております。

 

外人投資家と個人投資家の売買比率を考慮し、更にあの状況を考慮すれば決して少ない額ではなく、暴落後の第一波の上昇で逃げる外人投資家を尻目に個人投資家が利益を上げる小気味よい展開であったことは記憶に新しいところであります。

 

 さて、昨年3月の騰落レシオは未知のウィルスのおかげで、異常値といえる40ポイント台までありましたが、今回は既に新型コロナウィルスとはいい意味でも悪い意味でも、2年近くの付き合いであります。

 

今週にはデータが揃うと思われますが、オミクロン株といえども重症化リスク等を考えると、ワクチン接種率は既に世界一位、南アフリカとの直行便もない日本では、さほど恐れることはないと思われます。

 

 ただ、今週は年内最後のメガSQの週なので、現状のヘッジファンドの暗躍ぶりを見ると未だ荒れそうな状況も考えられますが、既に騰落レシオ60ポイント台で大底形成と見るのが妥当であると存じます。

 

 担保の問題も強烈に絡んだことから株価の方は萎縮気味で推移しましたが、ここでも賢い個人投資家は出動していることは昨年同様勇気付けられる事象であります。やはり先週も申し上げました通り買い目線で臨みたいところであります。

 

 

 弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。 

結局株式市場は一国トップの腹ひとつでしょう。

  

 昨日、騰落レシオは70ポイントを割り込み69.23まで下落しました。勿論昨年初めて新型コロナウィルスの感染が伝えられ、訳の分からない恐怖心から急落した昨年3月以来の領域に入ってまいりました。

 

 今回な新たに発見された変位ウィルス「オミクロン株」の正体が掴めず、学者の先生の意見も分かれることから、科学的データが揃う来週を目処に多少の方向性が出てくるかと思われます。それでも東京市場は今回のオミクロンが出現する前から下げている訳ですから、今回の変位ウィルスはその下落に拍車をかけただけかと思われます。

 

 東京市場の弱さについて、昨日の日経新聞の特集記事にも載っておりましたが、岸田総理はどこかで金融所得課税の増税を持ち出してくるのではないかと、市場は怯えているからだと…。

 

 岸田総理は富裕層から税金を取り、中間層との格差是正を目論んでいるようで、「1憶円の壁」(所得額1憶円以上の富裕層の所得額が大きくなるほど税率が下がる)論がよく使われますが、金融所得課税を5%上げると、所得1憶円以上の負担が1800億円、1憶円以下が2800億円、岸田総理の思惑とは裏腹な結果となってしまい本末転倒であります。

 

 更に日経新聞は、岸田総理は1117日に野村HDの奥田健太郎CEOとマネックスグループの松本大CEOと会食しております。異色の取り合わせですが株式市場の声を聞きたかったのではないかと結んでおります。

 

 「貯蓄から投資へ」の国の方針の通り個人投資家は増えており、口座開設も伸びておりますが、どうも海外株ファンドに資金は吸い上げられているようです。日本のお金の運用はまずは国内市場を軸足に取り組める環境を、岸田総理には是非アピールしていただきたいと存じます。

 

 さた、個人投資家の目先の担保割れの投げ玉が出ている傍ら、昨年3月以来の個人投資家の逆張り戦略も動き始めているようで、11月以降外人投資家の売りを一手に買っております。そう言えば、昨年234月も外人売りの個人買いで、その後相場は大きく上昇しました。今回も時期は近づきつつあるか…。

 

 

 弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

東京市場は下値で売買交錯、買い目線で。

  

 東京市場は極めて過剰反応と申し上げておりますが、先行きの日経平均の予想値も27000円割れを掲げるアナリストも結構出始めております。根拠はすべて一緒で、新型コロナウィルス変異ウィルス「オミクロン」の脅威で、回復しかけている景気に水を差し、企業業績が再び下降トレンド入りするというものです。

 

 その傍ら、相変わらず企業業績の現状と今後に強気の見通しを崩さず、来年に向けて出遅れている東京市場の修正高が始まり、32000円から34000円を掲げるアナリストもおり悲喜交々であります。

 

 オミクロン株の脅威についてもモデルナのCEOとファイザー、ビオンテックのCEOとでははっきりと見解の相違が見られます。未知の変異ウィルスですから当たり前かもしれませんが、最初に発見されたのは南アフリカ共和国です。当事国で起きている現実を直視すればファイザー、ビオンテック、両者のCEOの発言に分がありと思われます。

 

 その証拠に、世界のお金が集まっている米国市場は今回のオミクロン株を、市場はそれほど脅威とは思っていないようで、調整のキッカケにはなったと思われますが、昨日も申し上げました通り米国市場は米国の事情で動いております。

 

 一昨日の600ドル強の下落も、米国の金融政策が難しくなることへの警戒感であり、日本のそれとは大違いであります。米国市場も金融政策の困難さを先に織り込みましたが、今後は直近の懸念材料であったコモディティ価格の上昇、特に原油の値上がりが解消しつつあることと、更に長期金利の大幅下落を材料として織り込みに来ると思われます。

 

 米国市場は現状労働参加率が予想されるほど伸びてこないので、インフレは一過性とのコメントがやや後退しましたが、コモディティ価格下落とサプライチェーンの改善が今後数値となって表れてくると思われますので、この機に及んでも調整後のマーケットの視界は良好かと存じます。

 

 さて、東京市場も昨日お伝えの通り、昨日騰落レシオ71ポイント、値下がり銘柄が本日は868銘柄と昨年3月以来の領域です。何度も通った道です。買い目線でまいりたいと存じます。

 

 弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

年に一度有るか無いかの領域、今後の動きは歴史が物語る。

  

 未だオミクロン株に対する懸念は払拭されず、日本でも一人感染者が確認されました。世界保健機関(WHO)では今回のオミクロン株は感染急拡大に繋がり、重大な結果をもたらすと警告しておりますし、傍ら発生元南アフリカ共和国の科学者は、感染力は強いようだが、既存のワクチンが重症化を防ぐ可能性は高く、症状はデルタ株に比べて軽度であるとも語っております。

 

 ここに示しただけでも、WHOと当事国南アフリカとの間にこれだけの見解の相違がありますので、未だ判断は難しいのが実情であります。この新型の変異ウィルスに関しては今しばらく専門家の先生方の見方が固まるまで時間を待つしかないかと思われます。

 

 昨日もザラ場中に米モデルナ社のバンセル最高経営責任者(CEO)が新型コロナウィルスワクチンについて、新たな変異株オミクロン株への効果はデルタ株に比べて低下する可能性があると、フィナンシャル・タイムスのインタビューで答えると、米国夜間取引が売られ、その後東京市場もそれまでの高値持ち合いから急落、再び462円安の3日連続安で引けました。

 

 昨日は底入れと判断していた投資家も、慌てて対処する始末で結局新安値銘柄は726銘柄、傍ら新高値銘柄は30銘柄。騰落レシオも71ポイント台と、新型コロナウィルスで急落した昨年3月以来の領域に入ってまいりました。因みに昨年3月の急落時、新高値銘柄はゼロでした。

 

 さて、現状の東京市場のバリュエーションから、この領域まで来るとは想定していませんでしたが、年間一度あるか無いかの領域です。オミクロン株の脅威が完全に晴れるまでは様子見を決めこむもよし、新高値銘柄が30銘柄も出ていることから継続的資金は動いておりますので、情報を武器に2歩も3歩も先を見越して打診買いの時期を探るもよろしいかと存じます。

 

歴史は繰り返します。ドイツの名宰相ビスマルクの「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」の名言がありますが、実はその後に「そして聖人は経験から悟る」と続きます。

 実に的を得ております。起きている現象から利益に繋げるか繋げないかは投資家次第。冷静に歴史から学んでまいりましょう。

 

 

弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。