会社四季報の最新号が発売されたばかりですが、個人投資家の方々から、よく「会社四季報(或いは日経会社情報)では、いいことしか書いてなかったのに下がった」「会社四季報の見方を知りたい」などのお言葉をいただきます。
プロの立場からお話しをさせて頂きますと「会社四季報」や「日経会社情報」で何よりも先にチェックして頂きたい項目は“株主構成”なのです。
例えば、オーナー社長の保有株比率が高いことは、経営者のモチベーションが高い証なのですが、オーナー自身はともかく、かなり遠い親戚まで株をばらまいているケースがあります。こういう場合には、社員に株を与えておらず、“会社の私物化”を警戒すべきで注意が必要です。
反面、従業員持ち株会の比率が高い会社(トップ5位以内)はモラルが高く、いい状態の企業と云えるのです。
また、仕入先や顧客に株を持ってもらうことがよくありますが、ワイロであったり、株価操作であったりする可能性も少なくありません。また、親会社による保有株比率が高い場合や金融機関の保有株比率が高い場合にも注意が必要です。会社の透明性が欠け、会社全体のモラルが非常に低い状態になり、従業員から仕事への情熱を奪ってしまうようなことにもなります。
将来性のある会社とは、身内で株主を固めるのではなく、従業員持ち株会の比率が高く、個人投資家、投信、年金などの外部関係者をどのような形で取り組んでいるかが重要で、「会社四季報」や「日経会社情報」をご覧になる際は、業績予想や株価指数以上に、“株主構成”に注意して見ることがポイントです。
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