ビジネスマンであるトランプ大統領はやはり株安は好まないようです。一昨日も新しいFRB議長の人選がだいたい出来上がったとの報告から、単純に大統領権限でFRB議長の解任は出来ませんが、パウエル議長を「遅過ぎる男」、「愚か者」などと貶しておりました。
FRB本部庁舎の改修工事に関しても工事費の上昇に対し、トランプ大統領は無駄遣いだと強調し、「ベルサイユ宮殿でも建てるのか」と痛烈に批判しました。
トランプ大統領は共和党議員との会合でパウエル議長の解任を打診したと報じられると、FRBの独立性に対する懸念から株式市場は大きく下落し、マーケットの敏感な反応にすかさず今度は辞任を要求する確率は極めて低いとのメッセージを示しました。
トランプ大統領は自分に対するいいニュースも悪いニュースにもすかさず反応する辺りは、唯我独尊のようで八方に気を配っている姿が見て取れます。ダウは270ドル下げて230ドル上げる展開でした。
東京市場は、オランダの半導体ASMLの決算が現状好調でも、先の見通しを慎重に出したことから下落で始まり300円安、午後には台湾TSMCの史上最高の決算が伝わり上昇し230円高と材料に反応ですが、目まぐるしい展開ですが選挙を前に動き辛い状況でも押し目買い意欲の強さを感じます。
東京市場でも来週から決算発表が始まりますが、現状日経225のEPSは2542円と健闘しております。既に鉄鋼・アルミ、更に一律関税も始まっておりますので、第一四半期の進捗率が注目であります。
既に、株価の強さから決算先取りの動きも出ているようですが、ベトナムの例からも日本にかかる25%の税率が上がることは考えられず、トランプ大統領も数字動向よりもまずは決めたいのが本音でしょう。必ず決まると思われますが税率決定となれば余程のことがない限り東京市場は上放れとなるかと…。
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