米国では先週末ニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁が、労働市場の軟化を背景にFRB(連邦準備制度理事会)が近いうちに利下げを行う余地があるとの見方を示し、マーケットは12月利下げ観測が再び高まり主要三指数は反発しました。
ウィリアムズ総裁は雇用の下振れリスクが高まっている一方、インフレの上振れリスクは和らいでいると述べました。総裁の発言を受けて12月のFOMCでの利下げ確率は発言前の35%から70%に上昇しました。
現状ではFRB内での利下げと現状維持で意見が真二つに分かれており、更に11月29日からブラックアウト(金融政策について発言をしない)期間に入りますので、今週1週間が最後の各FRB高官の発言期間となりますので注目です。
利下げ確率が上がったことでマーケットは反発しましたが、エヌビディアを中心としたAIビッグテック株の反発は限られており下落して引けるものが多く、エヌビディアの好決算も調整を払拭するほどではなかったということのようです。
先週末の東京市場は米国安を受けて朝方から終始下落モードで、前日の上昇分を一気に吐き出す1200円安となりましたが、その内容も象徴的で、日経平均寄与度の高い値嵩株三羽烏が日経平均以上の1300円安を牽引、値上がり1317銘柄、値下がり273銘柄という内容で、ほぼ全面高の様相でした。
個人投資家にとっては良い展開になっているものと思われ、年末ラリーに向けて物色対象が広がり、材料、業績を精査された個別銘柄に資金が向かう、ある意味納得出来る相場展開になると思われます。
ひと頃の、半導体値嵩株以外は好材料も素直に評価されないという個人投資家の恨み節も聞かれましたが、それに比べたら一層分かり易く乗りやすい展開が期待出来るものと思われます。出遅れ好決算銘柄の精査はお済でしょうか?
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