カレンダー

<   2023年2月   >
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28        

アーカイブ

“株のソムリエ”からの勝ちの連鎖術!

2023年2月アーカイブ

際どいポイントに差し掛かる米国市場。

  

 米国市場では消費者物価指数(CPI)から雇用統計、生産者物価指数(PPI)と強い数値が並び、先週はある意味FRBが一番注目しているとされるPCEデフレーターも強い数値が報告され、利上げの長期化懸念が台頭しております。

 

 長期金利も再び4%に迫る水準まで上昇しており、1ヵ月前頃の楽観論は後退しつつあるようです。更に31日にはISM製造業景況指数が開示されますが、こちらも注意が必要かと…。

 

 米国市場は経済好調のいいニュースが悪材料になりますが、テクニカル的にも際どいポイントに差し掛かっております。32300ドル近辺に200日線が控えているのと、週足でも一目均衡表の下値の抵抗帯となりますのでここは意識して来るのではないでしょうか。

 

 ただ米国の長期金利は上がるということは円安が進みますので、仮に米国安の影響が出ても東京市場にとっては押し目買いのチャンスと見てよろしいかと思われます。

 

 昨日も朝方売られて始まりましたが、結局小幅安の引けであり新高値銘柄も150を超えておりました。押し目買い意欲は健在ですので、決算内容を精査し上昇トレンドの適時押し目を丹念に拾ってください。

 

 

弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

植田日銀新総裁に対する大いなる期待。

  

 先週末、植田次期日銀総裁の所信聴取が行われましたが、今までの黒田日銀総裁による金融緩和政策の効果を見守るという路線の継続を表明し、市場は安心感なら大幅高となりました。

 

 当欄でも取り上げましたが、昨年夏の日経新聞のコラムでの発言は、「日本における持続的な2%インフレ達成への道のりはまだ遠い」、「金利引き上げを急ぐことは経済やインフレ率にマイナスの影響を及ぼし、中長期的に十分な幅の金利引き上げを実現するという目標を阻害する」としております。

 

 傍ら「予想を超えて長期化した異例の金融緩和の枠組みは、どこかで真剣な検討が必要」とも述べております。

 

 また、8年間に渡る日銀政策委員としては、2000年(速水総裁)、2006年(福井総裁)の2回に渡って利上げに反対したことからも、特定の理論で整理出来るほど経済や金融の現実は単純ではなく、局面に応じて有効な理論やツールを柔軟に応用すべきとの持論を持っておられるようです。

 

 この10年アベノミクスの功績とも言えますが、安倍黒田タッグで株式の時価総額は300兆円から700兆円まで増え、為替は80円から150円まで円安となり、雇用は当時より400万人増えております。

 

 更に、2度に渡る消費増税という厳しい環境を経ても金融緩和路線は景気拡大を後押しし、税収は10年前の5割増の65兆円に上り、現状の物価上昇率も食品・エネルギーを除くコアで1.7%、各企業の賃上げ機運を高まっており、明らかにデフレ脱却の道は見えて来ております。

 

黒田総裁就任時よりも植田新総裁就任時の方が大分発射台は上がっており、実務派の副総裁2名で固めた植田新体制は大いに期待できるのではないでしょうか。

 

 

弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

ミニ波乱はテーマ株の押し目買い。

  

 米国経済に再び強い数値が出て、長期金利は昨年10月以来の3.96%まで上昇、傍ら小売り大手の決算で業績や今後の見通しが市場予想を下回ったことで、経済過熱と景気の後退を両方織り込む形で、米国市場は一昨日今年最大の下げ幅を記録しました。

 

 米国市場はこのところ決算発表でも、内容が悪くても同時に人員整理などの打開策を発表すると、いいとこ取りで株価は上昇する場面もありましたが、その後は里帰りの域に戻しており、過渡な楽観論には冷や水を浴びせたものと思われます。

 

 しかしながら、しばらくは強弱材料の混在は変わりませんので、このレンジの中日柄整理は抜けきれないかと思われます。

 

 東京市場も米国安を受けて下落率では1ヶ月ぶりの下げ幅となりましたが、もともとこちらは本日、日銀新総裁の国会での所信聴取を控えていることから、初めての会見ゆえ一部機関投資家は内容を見極めようと買い控えておりましたので、薄商いの中でそれも大きく影響したかと思われます。

 

 今回の発言機会で現状の金融緩和路線を修正するものではないと思われますが、緩和継続の姿勢の強さ、物価高に対する考えなどが注目点であります。

 

 少々神経質な見方も多いようですが、依然黒田総裁任期中ですし無難に通過すると思われ、市場に対する影響は限定的と思われます。

 

 すると現状は変わらず、決算発表も一通り終了しておりますので、テーマ株の選別物色が続くものと存じます。天皇誕生日の前日のミニ波乱の下げ、新総裁所信聴取の本日は押し目買いのチャンスと心得ます。

 

 

弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

今年も壮大な自社株買い勢力。

  

 東京市場はキャッシュフローが安定しているバリュー株が物色の対象になっております。日本製鉄を筆頭とした鉄鋼株、商社株などが中心で、東証が低PBRの上場銘柄に構造改革を求め始めたからです。

 

 昨年のプライム、スタンダード、グロースの市場区分の見直しを行いましたが、効果的な点を見いだせず、市場再編の改善点などを検討する「フォローアップ会議」でプライム、スタンダード市場に上場する企業に対して、継続的にPBR1倍を割れている企業には、改善に向けた方針や具体策を、その進捗状況を含めて開示することを2023年春より強く要請することを明らかにしました。

 

 手っ取り早い策が自社株買いです。最近では歴史に残る大規模な自社株買いを「シチズン時計」が発表しましたが、実に発行株式数の25%の額で、これにより「シチズン時計」のPBR0.73倍から0.99倍に上昇します。

 

 現在東証上場企業の半数がPBR1倍割れであり、今回の東証の一喝は上場企業が抱えるキャッシュ100兆円が今後自社株買いなどの株主対策という形で市場に投入されてまいります。

 

 昨年の自社株買いは92000億円、今年は軽く10兆円を超えて来るものと思われ、更なるオーバーシュートも期待されます。直近の売り勢力である信託銀行の売り越しを上回る買い余力であり、買い側に転じた外国人投資家と合わせ今後の一大買い勢力となって来ると思われます。

 

 尚、東証では暫定プライム上場企業という別の問題も存在し、こちらも対応必須でありますが、こちらはまた日を改めて臨みたいと思います。

 

 

弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

ブレイクアウトはまだ先?森より木を見る戦略。

  

 米国市場も一通りイベントが通過し目先は材料難の時間帯に入りますが、消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)の重要指標は、ともに強い数値が報告されております。

 

 ビッグイベントが通過すると各連銀理事の会見が増え、先週末もクリーブランド連銀のメスター総裁、セントルイス連銀のブラード総裁が見解を示しておりましたが、政策金利を従来の想定よりも高く引き上げる必要性を示し、3月の利上げは0.5%が妥当としております。

 

 米国では経済の過熱状態と景気後退が同居するような難しい状況ではありますが、株式市場は意外としっかりした展開であります。

 

 東京市場も米国同様レンジの中で、下げそうで下げない展開が続いており、昨日も25日線すら割れず踏みとどまっております。

 

 メディアに頻繁に露出するエコノミストなどは、既にインフレの長期化から先行きの景気後退を懸念する声が増えており、リセッションは今年の年末から始まるとの意見も出ておりますが…。

 

 東京市場では、今週24日に日銀新総裁、新副総裁による国会での所信聴取がありますが、植田新総裁は既に金融緩和の必要性を強調しており、FRB高官のタカ派発言との絡みからは円安ドル高が進むものと思われます。

 

 従って、様子見を決め込む投資家も多いようではありますが、金融政策の変わらない東京市場にとっては悪い環境ではないかと思われ、現状の日々材料株が上昇している背景はその辺りにあると存じます。

 

 相場は正直!森より木を見る戦略です。

 

 

弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

日米ともにレンジ相場のブレイクアウトは...。

  

 米国では相変わらず出て来る各経済指標は強弱入り乱れており、個人消費では未だ強い指標も見られますし、モノの値段などにはピークアウト感もあり、更に景気後退懸念も同居するという状況は変わりません。

 

 この状況では株式市場も方向感が出ないのは頷けますが、それでもダウは史上最高値36952ドルから押しても33000ドルから4000ドルのレンジの中での推移であり決して弱くはありません

 

 傍ら東京市場は一昨年の高値3795円から、1年以上に渡り26000円から28000円のレンジ相場でありますが、東証の投資主体別売買動向からは、直近、東京市場で売り越しが目立っているのは信託銀行、つまりGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)です。

 

 東京市場では日銀新総裁が決まり、ゆくゆく金融政策は変わってくることが予想されておりますので、GPIF方向性を見たいということと、年度末のポジション調整の売りであると思われます。

 

 その売りを買っているのが自社株買いをしている事業法人と外個人投資家です。外国人投資家は昨年までアジアの一角として日本株をほとんど売ってしまったようなので、今後の売り圧力とはあまりならないでしょう。

 

 需給だけを考えればGPIFの売りは早晩一巡しますし、企業の自社株買いは今年も増えるでしょう。直近発表の自社株買いは金額も昨年比大きくなっており、米国の「メタ」のように、時価総額の10%の自社株買いを発表する企業も出て来ております。

 

 従って、売りの主体のGPIFはいずれ治まる、買いの主体の外国人投資家は売る株が無い、自社株買いは変わらず続けるとなると、需給面だけを見ればいずれレンジは上に抜けると思われますが…。

 

 

弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

米CPI、PPI通過、底堅い米国市場を追う東京市場にチャンス。

  

 米国では一昨日も1月の小売売上高が市場予想1.8%のところ3%の上昇、ほぼ2年ぶりの大幅増で高金利の中でも堅調な消費需要を示しました。また昨日の生産者物価指数(PPI)は前月比強めの数値となりました。

 

 また、2月のニューヨーク連銀製造業景況指数は3カ月連続で縮小しましたが、市場予想以上に改善、全米ホームビルダー(NAHB)の住宅市場指数は2020年半ば以来の大幅な伸びとなりました。

 

 この数値からはFRBによる金融引き締めの長期化が予想され、当然下落傾向となるのですが、現状のダウをはじめNASDAQS&P500の水準は予想以上に底堅い展開であります。

 

 米国経済は現状の金利高の中でも家計消費は底堅く、GDPに占める家計債務は過去20年来最低水準であり、家計金融資産もコロナ後の放出を経ても未だ高水準を保っていることから巷で言われる景気後退も起こらないのでとの観測も出ております。

 

 更に注目すべきは欧州市場、インフレに悩む英国の高値に続きフランスも高値更新、あの財政危機を騒がれたギリシャでさえも追随しており、他のEU諸国も押しなべて堅調であります。

 

 従って、「相場は相場に聞け」の基本スタンスは変わりません。相場は屁理では計れない理外の理を必ず内包しており、それでも屁理屈の拘ると必ず利益を逃します。

 

東京市場も粛々と国策、テーマ、材料を持っている強い銘柄の上昇が続きます。素直に付いてまいりましょう。

 

 

弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

バランスの取れた総裁人事、金融政策修正は夏ぐらい?

  

 日銀総裁の人事が決まりました。新総裁は経済学者で過去に日銀の審議委員の経験を持つ植田和男氏、副総裁には永見良三・前金融庁長官と内田真一・日銀理事となり、トップは学者の先生と脇を財務省、日銀出身者で固めるバランスの取れた人事と思われます。

 

 植田新総裁は既に公の場で、黒田総裁の金融緩和路線を継承すると発言しておりますし、昨年の為替の円安が進み日銀の金融政策に批判が集まった時でも、日経新聞のコラムで現状では金融引き締め政策に全くメリットがないと金緩和政策を擁護する発言をしております。

 

 従って、4月の新総裁就任時に直ちに金融政策の修正には動かないと思われ、その後の日本の賃金上昇の程度とインフレ度合い、更に米国のインフレピークアウトの進み具合を見ながらになると思われますので、仮にイールドカーブコントロール(YCC)の修正も少々先になるかと存じます。

 

 気になる米国の金融政策ですが、一昨日に続き連銀総裁のコメントは続いております。ダラス連銀のローガン総裁は今よりも高い水準の利上げをとタカ派、リッチモンド連銀のバーキン総裁は正常化しつつもやや緩慢とタカ、ハト中間派か、フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は終わってないが一服とややハト派、とバラバラです。

 

 趨勢は変わっていないと思われますが、データ重視のFRBとしては今回も方向感が出しづらい数値であり次のデータ待ちであります。

 

 従って、市場では引き続き個別物色で展開して行きます。決算を精査した機関投資家の動きに注目です。毎度ですが何回も回転している弊社看板銘柄「クラウドワークス」が飛び出しました。これは英国ファンドの注力銘柄ですが、これから同じように飛び出す銘柄は続出しますぞ!

 

 

弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

仮に米CPI後の波乱は、東京市場にとっては押し目買いチャンス。

 

 原稿を執筆している14日午後9時、米国市場はまだ開いておりませんが注目の消費者物価指数(CPI)の発表を控えた一昨日は、FRB理事のボウマン氏が「物価安定の達成はなお程遠い、インフレ抑制のため金融政策を一段と引き締める必要がある」語気を強めました。

 

傍ら、ニューヨーク連銀の家計収入の伸び率調査で、予想の中央値は1.3ポイント低下し3.3%であり、月間ベースの下げとしては10年前のデータ開始以来最大の下げとなり、3年先のインフレ期待は2.7%に低下、5年先は2.5%との開示がありました。

 

この強弱まちまちの材料に市場は株高で応え、一昨日は三指数とも1%を超える上昇となりましたが、

 

 今回の消費者物価指数(CPI)は構成品目が改正しておりますので、市場判断では非常に読みにくいとの見方が大勢でありますが、財の部分で一過性と思われますが、直近中古車価格がやたらと上昇したことはやや気掛かりであります。

 

 ただ、東京市場においては米消費者物価指数(CPI)の数値から米国市場の波乱があっても、結果的に長期金利の上昇は円安誘導要因なので、先行きプラス要因との見方でよろしいかと思われます。

 

 出遅れていた機関投資家にとっては東京市場の決算発表も終わり、デイトレーダーによる値動きだけを追求した忙しいイベントラリーから脱し、中身を精査した相場展開への格好の押し目買いタイミングとなるのではないでしょうか。個別銘柄でもこれからの動きが注目であります。

 

 さて、米CPIが伝わりましたが、インフレピークの方向性は変わらずもややスピードダウン。市場は冷静ですね、本来一番影響するところのNASDAQが高く引けて来ました。やはり「相場は相場に聞け」のようです。

 

 

弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。 

米CPI通過後には、出遅れていた機関投資家が参戦か。

  

 米国市場は今晩の消費者物価指数(CPI)の発表を控え、戦々恐々の状態であります。というのも先々週の強い雇用統計以降、FRB理事たちの発言は明らかにタカ派に傾注しており、今から思えばパウエル議長が一番ハト派かと思われるほどの傾きようです。

 

 市場関係者の中にも追随する者も見られ、コア指数の重要な構成要素である中古車価格が前月比で跳ね上がったことから、バークレイズのエコノミストは財のインフレが再び高まったとし、フェデラルファンド(FF)金利のターミナルレートを現在のFRBの誘導目標4.5-4.75%から5.25?5.5%に引き上げました。

 

 更に、マクロ・ハイブのシニア・マーケット・アナリストのドミニク・ドゥオフルコー氏はそれよりも高い8%を主張し出しており、ここまで来るとFRBの腹の内は何処にあるのか、株高を敵と見なしているのかとも疑いますが…。

 

 日本経済にも財務省御用達のエコノミストはわんさかおりますので、米国でもそのような輩がいても全くおかしくありません。

 

 ただその傍ら、米国でも日本と同様に個人投資家の買い意欲が回復しております。当欄でもよく使う米個人投資家協会(AAII)のブルベアレシオは、20224月以来の12.5と強気転換しており、更に向こう半年間の株式相場の弱気派は25%と202111月以来の低水準です。

 

 相場の神様はどちらに微笑むか?今晩の米消費者物価指数(CPI)は短期、中期両方の視点で分析してまいりましょう。

 

 さて東京市場は決算発表も終盤でありますが、デイトレーダーによる忙しいイベントラリーが終わり、出遅れていた機関投資家の太い資金が動いてまいります。個別銘柄でもこれからの動きが注目であり重要です。

 

 

弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

サプライズの日銀新総裁人事に為替の反応は?

  

 日銀新総裁として植田和男氏が決定したことは少々驚きの人事でありました。雨宮副総裁が本命視されておあり、対抗で中曽副総裁、山口理事の名が挙がっておりましたのでちょっとしたサプライズとなり、海外市場では若干円高ドル安が進んだようです。

 

 この新総裁の植田氏について各エコノミストの評判はさほど悪くないようです。過去に日銀審議委員をやったこともあり、金融政策の理論も非常に詳しく、日銀審議委員時代は金融緩和の部分で能力を発揮したようです。

 

 昨年7月に円安が進行し日銀の金融緩和政策が批判された時も日経新聞のコラムで「拙速な引き締めは避けるべき」との発言をしており、直ちに黒田総裁の金融緩和政策を軌道修正するとは思えません。

 

 海外市場で進んだ円高ドル安も既に落ち着きを取り戻しており、いずれにしても今週以降海外投資家がどう動いて来るか、今週は米国の消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることからも合わせて注目してまいりたいと存じます。

 

 さて東京市場は決算ラリーと言っても今日明日で終わります。決算内容に付和雷同した売買も落ち着き、機関投資家が今後は決算内容を精査し動いてまいります。

 

 多少の株価のブレに振られず、決算の本質を見てまいりましょう。決算発表で目先売られた銘柄、買われた銘柄も、今後全く逆に動いてくるものも出て来るのが決算シーズンの常です。

 

 機関投資家の資金の向かう先に照準を合わせてまいります!

 

 

弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

騰落レシオの調整待ち、個別銘柄は元気印。

  

 東京市場は騰落レシオが120ポイント台で推移しており、過熱状態であることは変わりませんが、あくまでも全体感であり個別銘柄至ってはさほど気にかけることもなかろうかと存じます。

 

 直近、直近の騰落レシオの過熱状態を振り返ると、昨年11月後半に120ポイントを上回りましたが、12月の日銀による金融政策の微調整までは高値整理をしておりました。

 

 無論その時期でも個別銘柄は花盛りであり、森よりも木を見る戦略は変わりありません。

 

 「JDSC」(4418)、「テクノスジャパン」(3666)、追跡銘柄はいい展開となってまいりました。

 

 決算跨ぎですから調査力が試されますが、国内の機関投資家も資金を動かし始めており、しばらくは個別銘柄への資金流入は変わりありませんね。

 

 

弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

空売りが支える相場にあらず、徐々に顕在化か。

  

 米国市場の乱高下も大きいですね。一昨日はパウエル議長のパネルディスカッションで、先週末の強い雇用統計の数値からタカ派色が強まるかと思いきや、そうはならず安く始まった市場は緩いパウエル議長の姿勢を好感し大幅高となりました。

 

 ただインタビュー途中、雇用統計の強い数字に対し、続くようであればターミナルレートをさらに上げることもとの発言から一気に急落、更に話が進むことディスインフレの始まりに言及すると今度はその発言を好感し再び大幅高、結局265ドル高ですが、上下幅は500ドルを越えました。

 

 321日までFOMCはありませんので、その分これから各連銀総裁のインタビューなどが市場を騒がすと思われますが、バリュエーション調整が昨年末で完了している米国市場は、次の展開に移る日柄整理を粛々と進めて行くものと思われます。

 

 その意味では東京市場も同じような展開と思われますが、現状は決算ラリー真只中であり、全体相場とは一味違う個別銘柄には旺盛に資金が動いております。ただ、必ず乱高下が付きますので、細かい波動を売り買いするのもよし、スィングで行くのもよし、振られずにシートベルトを締めて臨んでください。

 

 個人投資家の信用買い余力も増しており昨日も下げ渋り、押し目買いの流れは健在です。騰落レシオの過熱が囁かれますが、調整が入れば絶好の押し目買いのチャンスと思われ、個別銘柄にとっては悪い環境ではないと存じます。

 

 

弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

空売りが支える株高?踏み上げ相場は短命?

  

 昨日、欧米市場でのヘッジファンドなどの投機筋による空売りの買戻しが急増しているとの記事を目にしました。米ゴールドマン・サックスによると、世界のヘッジファンドによるグローバル株式の買戻しの規模は単日ベースで201511月以来の大きさに膨らんだそうです。

 

 6割が米国株、4割が欧州株でほとんどが損切り覚悟の買戻しであります。米国も強い展開ですが、エネルギー価格の上昇から最も厳しい状態が続くであろうと予想されていた欧州は、暖冬が恵みとなり英国では既に新高値、ドイツ、フランスも後を追う状況です。

 

 このような株高を単なる買戻し、踏み上げ相場はそう長続きしないと眉を顰める投資家は数多く存在します。

 

 「破滅は先送りされているに過ぎない」、米バンク・オブ・アメリカのストラテジスト、マイケル・ハートネットは市場に警笛を鳴らしております。

 

 投資家のリスク姿勢を示す米CNNの「フィア・アンド・グリード」(恐怖と欲望)指数」は2日以降、76まで上昇しエクストリームグリード(超強欲)のレベルまで達し、過熱感を露呈しており何時調整が入ってもおかしくないと…。

 

 東京市場もマクロ、ミクロ要因が強弱交錯する中で、下げそうで下げないのは、何時も日経平均を牽引する「ファーストリテイリング」、「ソフトバンクグループ」、「東京エレクトロン」、「キーエンス」、「ファナック」などの値嵩株が、逆日歩が付くほどの空売りを抱えていることも大いに貢献しております。

 

 東京市場の騰落レシオも過熱状態がありますゆえ、少々調整が欲しいところでありますが、「相場は相場に聞け」の原理原則から申し上げますと、意外と日柄整理ぐらいで出直って来るものとも考えますが如何に…。 

 

 

弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

個別銘柄で突破も、強気相場が懐疑の中で育っている可能性。

  

 先週末の米雇用統計は市場予想を大幅に上回る数字が示され、賃金上昇率は予想通りでしたが失業率は改善し、労働市場の逼迫状態が再確認されました。

 

長期金利は上昇し、為替もドル高円安にブレましたが、株式市場はさほど響いてないようです。発表当日、長期金利に敏感なNASDAQの下値も限定的でしたし、ダウに至っては上昇に転じる場面もありました。

 

主力のGAFAMプラス「テスラ」の決算発表も終わり、テスラ以外は悪い決算内容でありましたが、決算前の株価から下がっているのは「アマゾン」だけで、その他は概ね上昇しております。

 

GAFAM以外でも米国市場は半分ぐらいの企業が決算発表を終えましたが、現状の株式市場からは米国経済がリセッションに陥る可能性は極めて低いと思われます。更に、新高値の英国を中心にドイツ、フランスなどの欧州を見ても、株価に聞く限りは同じように感じますが…。

 

東京市場は円安を好感し4日続伸となりましたが、為替は安定しているのが一番です。何時ぞやは悪い円安と散々メディアで喧伝されておりましたが、どちらかと言うと日本経済にはやはり円安の方がよろしいかと思われます。

 

また次期日銀総裁として、政策的に最も黒田総裁に近いとされる現日銀副総裁の雨宮正佳氏に政府より打診があったとの報道も市場は好感したようです。

 

需給があらゆる材料に先行するのが株式市場でありますが、楽観ムードを戒め今後の展開には警笛を鳴らす輩も多数おられるようですが、ジョン・テンプルトンの格言、「強気相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感とともに消えて行く」とありますように、悲観論と警戒論の蔓延は、強気相場の波が始まる前に必ず起こる現象であります。

 

 

弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

継続する「理外の理」相場、個別銘柄には理屈あり!?

  

 先週の米国FOMCを経てデータ重視のパウエル議長は、直近のインフレピークアウトの指標からハト派傾注が話題になりましたが、先週末の雇用統計は平均時給の伸びは予想通り鈍化したものの雇用者数は大幅な上振れ、失業率も予想外の低下で数字からは労働市場の逼迫が再確認されました。

 

 相変わらず出て来る指標は強弱交錯しており、全体方向感が鮮明になるにはまだ時間がかかりそうです。米企業の決算発表ではともに悪い内容だった、先週末の「アマゾン」、グーグル率いる「アルファベット」が発表後売られ、「アップル」は同じ悪い数字でも発表後上昇し3カ月ぶりの高値を付けております。

 

 中国経済の再開で生産回復によるペントアップ(先送り)需要の復活に加え、ドル高の一服などを織り込んでいるものと思われますが、競争力の高いサービス事業の成長に焦点が当てられているようです。

 

 米国企業の人員削減も1月は昨年12月の2.3倍の103000人に上り、ITテックが4割、金融が1割、更に小売業、不動産業にも波及しております。

 

そんな環境下、年明け以降多くの市場関係者、エコノミストの予想に反して株高が続いておりますが、バンク・オブ・アメリカのイーサン・ハリス氏によると主要国の利上げが続く中でも世界経済は底堅く、リセッション(景気後退)のRではなくレジリエンス(強靭性)のRを強調との見方を示しております

 

欧州に目をやると高インフレで、巷でストライキも頻発している英国市場は史上最高値、フランス、ドイツもそれを追いかける形となっております。暖冬で予想外にエネルギー価格が上昇しなかったとの説明が付きますが…。

 

 まさに理屈では計れない予想外の株高と言われますが、東京市場の個別銘柄は理屈に合う株高であります。今週も選別物色で参りましょう。

 

 

弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

米国市場のアノマリーは3連勝、平均22%上昇決定?

  

 FOMC通過後の米国市場は、それまでパウエル議長の会見を警戒した下落から一転、上昇に転じました。公表された声明文からは、警戒を示しつつも株価が示す通りハト派色が感じられたように思われます。

 

 会見の中でパウエル議長は現在ディスインフレが進行中との認識を示しました。ディスインフレとは物価上昇率が低くなり、インフレの進行が抑えられている状態のことで、労働市場が依然タイトゆえこれまで多少景気を犠牲にしても引き締めを継続するという姿勢でしたが、この文言からは物価上昇がピークに達し利上げサイクルの終了が視野に入って来たものと思われます。

 

 米国市場はイベントを通過し、予想以上にしっかりの展開ですが先週申し上げました米国市場のアノマリーも、3連勝(昨年のサンタクロースラリー、今年最初の5日間、1月の月足)となりましたので、今後乱高下はあるでしょうが年末の向けての上昇は経験則からすると100%となります。

 

 筆者も決して当たり屋などと申しませんが、理屈で詰める偉い先生方の予想も時として外れてしまうのも、「理外に理」で動く、常に人知を超越するのが株式市場だからでしょう。インフレがピークアウトと申しても以前高原状態、リセッションさえ囁かれる中でのこの市場の強さ、正直な株価が一番正しいのは歴史の常であります。

 

 さて、東京市場も決算ラリーが始まっておりますが、内容の良し悪しよりも株価がどう織り込むかが全てであります。好決算で売られ、悪い決算で買われ、とよくあることですが、騙しはあれども株価が一番正直です。

 

 昨年ですと、ネガティブサプライズの下方修正には非常に厳しく、3日連続安などざらにありましたが、今回は現状まで主力企業の決算発表を見ても意外と健闘しているように思われます。ここでも理屈ではなく、「相場は相場に聞け」のようです。

 

 

弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

レーザーテックショック?

  

 昨日の市場の注目を集めたのは何と言っても「レーザーテック」ですね。常に売買代金は東証のトップに君臨するほどの人気の同社でありますが、本日も売買代金は一社で3500億円と2位の「三菱UFJフィナンシャルグループ」が600億円ですからその桁違いの程は窺えます。

 

 半導体メモリー市況の悪化から半導体メーカーが短期の投資計画を先送りした影響で、20236月期の受注高見通しを3000億円から1800億円に下方修正したことから株価は13.7%の大幅安となりました。

 

 先週も「日本電産」、「日東電工」などの下方修正に対して、意外と市場は冷静であるとお話しした矢先のことに少々驚きを隠せません。

 

 投資計画を先送りした半導体メーカーは、今後必ず計画を実行してまいりますし、マスクブランクス検査装置で世界シェアは100%の同社にとっては目先の浮き沈み以外何物でもないと思われますが、株価は無情にも3500円売られました。

 

 調査会社によれば、同社は個人投資家が信用取引で活発に売り買いしていることと、AIアルゴリズム取引のターゲットとなり、今回の減額修正がアルゴ売りの格好の餌食になったようで悲喜交々だったようです。

 

 ただ、目先の需給のぶつかり合いですから、昨年のソニーショックのように後を引くことはないと思われ、本日は既に落ち着いてくるものと思われます。やはり個人投資家は決算を注視しながら個別物色で臨んでまいりましょう。

 

 さて、FOMCは大方の予想通りの着地となり、朝方様子見で売られた米国市場もパウエル議長の会見を見ながら上昇に転じました。ビッグイベント通過

 

弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。

インド市場、象と蟻の闘いか。

  

 年初から中国などの覇権国家から引き揚げた運用資金の有力な投資先として、日本そしてインドが取り沙汰されておりましたが、インドの新興財閥であるアダニ・グループを率いるアジア一の富豪のゴータム・アダニ氏は、数十年に渡り株価操縦、不正会計をしていたとの疑いを持たれております。

 

 従業員数10人の米投資会社ヒンデンブルグ・リサーチの調査で明るみに出ましたが、米著名投資家ビル・アックマン氏はロング(買い持ち)もショート(売り持ち)も持っていないが、非常に信頼性の高い調査結果であるとの評価が話題となりました。

 

これを受けてアダニ・グループは中核企業アダニ・エンタープライズを中心に、2530日の間で時価総額6499000万ドル(84000億円)が消失する株価急落に見舞われております。

 

外国人投資家もことの真意は別としてリスクオフの姿勢を示し、今後有望と見られるインド市場ですが、目先はこの1月大きく売り越したようです。ファンド系資金もアジアの一角として昨年前半はインド市場で売り越しておりましたが、夏ぐらいから買い越し基調が出てきた矢先のことであります。

 

しばらく情勢を見守るスタンスだと思われますが、アジアの大富豪に喧嘩を売った小さな調査会社、象と蟻の戦いに例えられているようですが今後更に注目が集まりそうです。

 

さていよいよ大詰め米国市場は0.25%の利上げが既に9割以上の確率となっているようですが、パウエル議長の会見内容が重要との点は強気派、弱気派問わず共通しているようです。正直な株価がどう織り込んで行くか見守ってまいりましょう。

 

 

弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。