年初から中国などの覇権国家から引き揚げた運用資金の有力な投資先として、日本そしてインドが取り沙汰されておりましたが、インドの新興財閥であるアダニ・グループを率いるアジア一の富豪のゴータム・アダニ氏は、数十年に渡り株価操縦、不正会計をしていたとの疑いを持たれております。
従業員数10人の米投資会社ヒンデンブルグ・リサーチの調査で明るみに出ましたが、米著名投資家ビル・アックマン氏はロング(買い持ち)もショート(売り持ち)も持っていないが、非常に信頼性の高い調査結果であるとの評価が話題となりました。
これを受けてアダニ・グループは中核企業アダニ・エンタープライズを中心に、25〜30日の間で時価総額649億9000万ドル(8兆4000億円)が消失する株価急落に見舞われております。
外国人投資家もことの真意は別としてリスクオフの姿勢を示し、今後有望と見られるインド市場ですが、目先はこの1月大きく売り越したようです。ファンド系資金もアジアの一角として昨年前半はインド市場で売り越しておりましたが、夏ぐらいから買い越し基調が出てきた矢先のことであります。
しばらく情勢を見守るスタンスだと思われますが、アジアの大富豪に喧嘩を売った小さな調査会社、象と蟻の戦いに例えられているようですが今後更に注目が集まりそうです。
さていよいよ大詰め米国市場は0.25%の利上げが既に9割以上の確率となっているようですが、パウエル議長の会見内容が重要との点は強気派、弱気派問わず共通しているようです。正直な株価がどう織り込んで行くか見守ってまいりましょう。
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