先週末の米雇用統計は市場予想を大幅に上回る数字が示され、賃金上昇率は予想通りでしたが失業率は改善し、労働市場の逼迫状態が再確認されました。
長期金利は上昇し、為替もドル高円安にブレましたが、株式市場はさほど響いてないようです。発表当日、長期金利に敏感なNASDAQの下値も限定的でしたし、ダウに至っては上昇に転じる場面もありました。
主力のGAFAMプラス「テスラ」の決算発表も終わり、テスラ以外は悪い決算内容でありましたが、決算前の株価から下がっているのは「アマゾン」だけで、その他は概ね上昇しております。
GAFAM以外でも米国市場は半分ぐらいの企業が決算発表を終えましたが、現状の株式市場からは米国経済がリセッションに陥る可能性は極めて低いと思われます。更に、新高値の英国を中心にドイツ、フランスなどの欧州を見ても、株価に聞く限りは同じように感じますが…。
東京市場は円安を好感し4日続伸となりましたが、為替は安定しているのが一番です。何時ぞやは悪い円安と散々メディアで喧伝されておりましたが、どちらかと言うと日本経済にはやはり円安の方がよろしいかと思われます。
また次期日銀総裁として、政策的に最も黒田総裁に近いとされる現日銀副総裁の雨宮正佳氏に政府より打診があったとの報道も市場は好感したようです。
需給があらゆる材料に先行するのが株式市場でありますが、楽観ムードを戒め今後の展開には警笛を鳴らす輩も多数おられるようですが、ジョン・テンプルトンの格言、「強気相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感とともに消えて行く」とありますように、悲観論と警戒論の蔓延は、強気相場の波が始まる前に必ず起こる現象であります。
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