米国経済に再び強い数値が出て、長期金利は昨年10月以来の3.96%まで上昇、傍ら小売り大手の決算で業績や今後の見通しが市場予想を下回ったことで、経済過熱と景気の後退を両方織り込む形で、米国市場は一昨日今年最大の下げ幅を記録しました。
米国市場はこのところ決算発表でも、内容が悪くても同時に人員整理などの打開策を発表すると、いいとこ取りで株価は上昇する場面もありましたが、その後は里帰りの域に戻しており、過渡な楽観論には冷や水を浴びせたものと思われます。
しかしながら、しばらくは強弱材料の混在は変わりませんので、このレンジの中日柄整理は抜けきれないかと思われます。
東京市場も米国安を受けて下落率では1ヶ月ぶりの下げ幅となりましたが、もともとこちらは本日、日銀新総裁の国会での所信聴取を控えていることから、初めての会見ゆえ一部機関投資家は内容を見極めようと買い控えておりましたので、薄商いの中でそれも大きく影響したかと思われます。
今回の発言機会で現状の金融緩和路線を修正するものではないと思われますが、緩和継続の姿勢の強さ、物価高に対する考えなどが注目点であります。
少々神経質な見方も多いようですが、依然黒田総裁任期中ですし無難に通過すると思われ、市場に対する影響は限定的と思われます。
すると現状は変わらず、決算発表も一通り終了しておりますので、テーマ株の選別物色が続くものと存じます。天皇誕生日の前日のミニ波乱の下げ、新総裁所信聴取の本日は押し目買いのチャンスと心得ます。
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