関税発動の猶予期間を7月8日に控えるトランプ大統領は、その貿易交渉を加速化しているようです。日本の関税交渉では赤沢経済再生担当とベッセント財務長官の会談が先日4回目にいい形で終わったか?と思いきや、早速今週には5回目の会談というスピードです。
同盟国だけでも18カ国の交渉を控え、その他132カ国です。成果も出ずこのまま7月8日を迎えまた延期となれば、直近騒がれているTACO理論に拍車がかかります。
TACO理論とは、トランプ大統領が市場や経済界からの圧力に対する耐性を欠き、二転三転することで、トランプ氏の関税政策を皮肉るウォール街の造語です。要するにトランプ氏はTAKOトレードをしているだけと…。
中国との交渉も今週中に始めますし、他の貿易相手国に対しても、4日までに最善の貿易交渉案を提示するよう求めているそうです。その草案文書も米通商代表部(USTR)が作成するということで切迫感さえ感じます。
既に5回目の交渉をしている友好国は日本だけと見られ、日本の成功モデルを基準に他国との交渉を進めたい意向はミエミエですが、ここに意外なネゴシエーターぶりを発揮している赤沢大臣の功績は、少々評価は早いですがいい結果に繋がるのでは…。
東京市場では昨日も日経平均ベースでは上値の重い展開となり、弊社のお客様曰く、「3万7100円を切れば、3万8400円台のダブルトップ形成で売り目線だね」と指摘されておりましたが、チャート的には正解です。
ただ何時も申しておりますが、さりとてダブルトップから4月のような暴落があるかと言うと甚だ疑問でありますし、昨日もグロース市場は年初来高値更新であります。従って、材料株の個別物色であり、個人投資家にとっては儲け易い相場と思われます。
材料株物色の材料は「貨物列車に乗って後からやって来る」、経済評論家である杉村富生氏の口癖ですが、その通りではないでしょうか。
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