結論からすると、中東の火薬庫での戦禍の拡大が進まず良かったことに尽きると思います。各国思惑があってのことですが、米国もいきなりミサイルを叩き込んで、全面降伏しろという要求は主権国家を蹂躙する行為であると思いますし、今まで散々批判されたロシアの侵略とどう違うのかと思いますが…。
それでも月曜日朝には専門家もホルムズ海峡封鎖に警笛を鳴らしておりましたが、そうならなくて良かったです。「そんなことになる訳ないよ」と今になって喋る輩もおりますが、ロシアの侵略だって未だに続いており、今の世の中何が起こるか分かりません。
イスラエルとイランの停戦合意も俎上にあがっているようで、その上核合意迄至るかは甚だ疑問ですが、有事が一服する方向であれば再び米国経済に注目が移ります。直近慎重姿勢のパウエル議長とは裏腹にボウマン副議長は労働市場のリスクの高まりから7月の利下げを示唆しました。
ボウマン氏はこれまで金融緩和には懐疑的であったため今回の転換は予想外であり、先週のウォラー理事に続く利下げ容認と受け止められれば、これまで「遅すぎる」とパウエル議長を批判していたトランプ大統領を勢い付かせる結果になると思われます。
焦点が米経済回帰とともに、仮に米国金利が緩和方向に舵が切られれば米株式市場にとっては好感されるでしょう。
さて東京市場でも一昨日の防衛関連の物色から一転し、半導体値嵩株が物色の中心を担う展開となり、売買代金トップのレーザーテックを中心に値嵩株5銘柄で日経平均を7割強動かしておりました。
現在の東京市場はセクター別で言えば防衛、半導体、ゲームなどが循環して買われており、これは各個別の材料株も同じことが言えます。
従って、「短気は損気」、上昇トレンド銘柄の材料、テーマを精査し、押し目を丹念に拾うスタンスで問題ないかと思います。
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