米国市場では今週はISMの景況感が出ましたが、あまりよくありませんでした。製造業の景況感は5月48.5と市場予想並びに前回結果を下回り3カ月連続で縮小圏、非製造業でも49.9と4月の51.6を予想値共に下回り20024年6月以来の水準に低迷しました。
かたや雇用の面では、JOLTSの求人件数は予想を上回ったものの、昨日のADPの雇用では予想に届かず、まだら模様の結果となり、雇用市場は強いのか、弱いのかは今週末の本丸雇用統計に注目が集まります。
雇用に関してはブレが多い指標ですが、今回のADPの雇用統計は予想が11万人増のところ3万7000人ですから少々大きいかと思われます。結局トランプ関税の影響や政策の不確実性が企業の投資や消費、人員採用まで抑制している姿が見えます。
現状の景気全体としては、減速傾向にありますが、深刻な景気後退には至っていないという評価でよろしいかと思われますが、今週の雇用統計を含め今月に決まるであろう関税の落としどころ次第と言うところでしょうか…。
こんな環境でも米国市場では変わらず大型投資を発表しているメタ・プラットフォーム、マイクロソフトなど、直近の好決算も歓迎されマグニフィセント7に再び資金が集まっているようです。
個別の銘柄を物色する流れは現在の東京市場も同じで、マグニフィセント7の物色に倣い好業績のデータセンター関連が物色されておりましたが、短期的には為替動向や米経済指標に揺れますので、基本は影響を受けにくいセクターが有効と思われます。
5月最終週の投資家別売買動向が出ましたが、買いの主体は外国人投資家で6165億円、売りの主体は個人で3567億円です。4月の急落以降現状まで外国人投資家は3兆4000億円の買い、個人は1兆2000億円の売り、これは現物市場のみです。
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