米国ではAI半導体に明暗が生じております。この分野では我が世の春を謳歌して来たエヌビディアが少々怪しくなってまいりました。昨日もアルファベット(グーグル)がメタ・プラットフォームにAI半導体を供給するとのニュースから両社の株価は上昇しましたが、傍らエヌビディアは7%の大幅安となりました。
アルファベットは独自の半導体「テンソル・プロセッシング・ユニット(TPU)」で大型契約が相次ぎ、メタ・プラットフォームは数十億ドル規模で導入、アンソロピックも100万個TOUを通じ、アルファベットの大規模コンピューティング能力を利用します。
先日はインテルがAI半導体の供給を発表しましたが、その性能面でエヌビディアのものに劣るのではないかとの評価を受け波乱となりましたが、最新のAIモデル「Gemini(ジェミニ)」が高評価を受ける、今回のアルファベットの半導体は早々にエヌビディアの寡占を崩すのではとの見方も出ております。
尚、マクロ面では政府より経済指標が出ましたが、9月の小売売上高は予想を下回る0.2%増にとどまり、個人消費の失速が鮮明となり、GDPの算出に使われるコア売上高は5か月ぶりのマイナスに転じ、更に、同月の消費者信頼感指数は7か月ぶりの大幅低下となりました。
ブラックアウト期間を前に、データとしてFRBが重要視する消費者物価指数(CPI)と雇用統計の発表は既に延期が決まっておりますので、現状把握できるデータからは一層利下げ確率は上がったのではないでしょうか。
東京市場は昨日も物色対象は広がっており、出遅れ銘柄にも買いの手が伸びておりました。NT倍率も11月入りから下落しており、TOPIX優位の展開は個人投資家にとっても追い風であります。
なかなかこの相場展開に乗れていない投資家も見受けられますが、既に高値を更新しつつある銘柄ではなくとも、好決算の出遅れ銘柄にも昨日は盛んに物色の手が伸びておりました。郷に入っては郷に従えであります。
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