先日、過去の経済を復習しようと思い、古い経済紙を読み返してみました。その中に印象的なアンケートの分析が載っていたので、今日はそのお話を致します。
そのアンケートは「貴方にとっての『大金』とは幾らを思い浮かべますか?」というものです。
調査は某大手信託銀行が昭和49年に、東京と大阪の主婦を対象に行われたものです。最も多かった回答が「1000万円」でした。
ところで、昭和49年は第一次オイルショックが起きた年で、物価が20%以上も上昇し、「狂乱物価」という造語も生まれました。当時は公定歩合が相次いで引き上げられ、7%以上の利率で預金を集めた銀行もありました。
1000万円を1年定期預金すれば、軽自動車が買えるほどの利息が付きますが、インフレのため生活費も増幅したのを覚えています。
しかし、今はそれとは真逆の時代です。
日本を含む先進国は軒並み低金利政策を取っています。中でも欧州中央銀行は政策金利を過去最低のゼロ%に据え置くほか、域内の金融機関が中銀に余剰資金を預け入れた際に課す手数料もマイナス0.40%を維持します。市中銀行に金を預けると、“手数”を取られることになるのです。
子どものころから「コツコツ働き、貯金しなさい」と口酸っぱく教えられた身にはズレがありますが、「お金は使うのがよし」ということなのでしょう。
欲しい物はあるけどそれを我慢して、何となく持っている貯金は「おカネの流れがなくなるという意味で、実は社会においては毒物」なのかも知れませんね。
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