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“株のソムリエ”からの勝ちの連鎖術!

2021年8月アーカイブ

「不安の崖をよじ登る」相場が再び始動か?

 

 後半戦、9月受け渡し商いが昨日始まりましたが、国策はいろいろあれど相変わらずコロナ対策で右往左往では、強烈なテーマ買いまでは望めませんし、その上自民党総裁選挙、衆議院選挙までありますので、なかなか素直に東京市場が米国市場を追いかけるのはもう少々時間が必要かと思われます。

 

しかしながら8月は担保割れ追証からの大量信用残の整理を通過した震源地、東証マザーズはお盆明けの993ポイントから既に12%の戻りを達成してきております。

 

おそらくこの東証マザーズの戻りに乗っておられる投資家は直近の6月の戻り、ないしは4月の戻りとは若干違い、今回のパフォーマンスは良いのではと思われているのではないでしょうか。

 

明らかに底流の潮目が変わりつつあるのです。潮目の変化時は仕手っぽい軽量級の銘柄が動く傾向があり、直近の値上がり率上位銘柄も東証マザーズ、JASDAQの小型株が並びます。更に潮目の変化を印象付けるのは、これらの上昇銘柄が決して線香花火ではなく腰の入った上昇となっていることです。

 

そんな東京市場でも、皆様が懸念されているのは当然感染拡大ですが、オリンピックが終わり、パラリンピックも残す所数日である東京都の感染は減少傾向、遅れること地方都市も今週にはピークアウト感が出てくるものと思われます。

 

9月以降の株高が見えてきたのではないでしょうか。頼みの米国市場は相変わらずの強さを維持しております。ジャクソンホール会合でもテーパリングの開始は言及されましたが、利上げについては全く時期尚早であり、直近の米国PMIや消費者信頼感指数など見ると、景気懸念から逆に遠のく可能性すら出てきております。

 

バイデン政権はこの懸念から3.5兆ドルの経済対策を先日閣議決定しましたが、この辺りも米国の金融、財政が非常に相性よく機能しているものと思われ、日本には少々欠ける、スピードと危機対応能力の違いを痛感しますが、それでも「懸念材料を糧に不安の崖をよじ登る」相場が動き出しているようです。

 

 

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衝撃的なコロナ対応の成功度ランキング。

  

 昨日の日経ヴェリタスで、米ブルームバーグ通信が作成したコロナ対応が如何に成功しているかのランキングが発表されました。主要53ヵ国手・地域のうち日本は26位という衝撃的な位置でした。これは先進国でありながら、危機対応能力が著しく低いという烙印を押されたと同じことと思われます。

 

 しかも何もしないで順位が低いのであれば頷けますが、コロナ禍経済が困窮する状況を打開するため、各国財政出動が実施され、日本もそれなりに補正予算が組まれております。GDP比で米国が25.5%、英国が16.2%に次ぐ15.9%の額が組まれており、一般会計総額で175兆円ですから額としては十分積まれております。

 

 この財政出動の額を得て、2021年のGDPは米国も英国も7%近い成長が見込めますし、財政がGDP比日本の半分ほどしか出ていないイタリア、フランスでさえ6%近い成長を取り戻しておりますが、日本はこの大そうな額で3%を下回る成長です。

 

 再三申し上げておりますが、政府保証だとか、無担保融資だとかばかりで、真水と言われる実弾が欧米各国に比べて断然少ないのが原因であり、日経ヴェリタス曰く「張りぼて」財政出動に他なりません。

 

 資金繰りの厳しい中小企業や時短営業に協力した飲食店に対する協力金の財源、昨年度の予算30兆円あまりを執行できずに21年度に繰り越した愚行は既に周知の事実です。

 

 躊躇なく実弾を投入した欧米各国は、高い成長率を取り戻し、次の財政の健全化を視野に入れておりますが、見てくれだけで実弾が少なく、成長率も取り戻せない日本においては基礎的財政収支の黒字化などはとても描けません。

 

 成長率を取り戻せば賢い日本は税収を増やせます。昨年の法人税が企業努力により予想外に上がったこと証明しております。小池都知事ではありませんがケチらないで、ワイズ・スペンディング(賢い支出)を迅速に実行していけば、この危機は必ず乗り越えられます。

 日本の叡智の最高峰、財務官僚の偉い方に是非お願いいたします。

 

 

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次期総理大臣を決める、自民党総裁選挙が決まりました。

  

 自民党総裁選挙が917日公示、29日投開票で行う日程が決まりました。国会議員11票で「国会議員表383票、全国党員、党友による投票で配分が決まる「党員票」383票、合わせて766票で争われます。

 

 候補者として予定されているのは現職、菅総理大臣、昨年の総裁選挙にも立候補した岸田前政務調査会長は立候補の意思を固め、更に高市前総務大臣、下村政務調査会長が立候補の意欲を示しております。

 

 公示日までは間がありますので、まだほかの候補者も考えられますが、一般庶民の間では、石破氏、河野ワクチン担当大臣、小泉環境大臣、の3人が人気のようですが、自民党内非主流派の石破氏は既に不出馬を表明しておりますし、河野氏の親分は麻生氏ですから、この辺りのしがらみを吹っ切って出馬すれば台風の目ではないでしょうか。

 

 このコロナ禍で選挙戦をどう戦うのかわかりませんが、各候補コロナ対策を蔑ろでもしたら、それこそ致命傷となります。東京都の感染は希望的観測も含め、もしかしたらピークアウト感が出てきているかもしれませんが、地方都市は未だ右肩上がりです。

 

 いずれにしても有権者は菅総理に失望しておりますが、さりとて別の議員が総理であっても、このパンデミックでは同じ結果であったであろうと思われ、要は皆さん欧米先進国のように危機管理能力を持ち合わせておりません。結局誰がやっても一緒ということになってしまいます。

 

 みんな線が細いですね。筆者の意見は先に意欲を示す4人であれば、結局菅総理になるのかとは思いますが、唯一女性である高市氏もありかと。日本初の女性総理となれば、諸外国からの評価も上がりますし、しかも高市氏は現状の経済状況から増税はしないと掲げております。

 

 そこへ行くと岸田氏、下村氏は財務省が大好きな財政緊縮派です。必ず近い将来増税がありますし、緊縮派では米国のような大胆な財政政策が打てません。今の日本を考えればこの2人以外がよろしいかと存じます。

 

 

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感染者数と東京市場に潮目の変化か?

  

昨日、一昨日と東京都の感染者数が前週比で2日続けて減少しております。これまで、オリンピックが終わると感染者の増加ペースが上がり、お盆を挟んで更にその増加ペースに拍車がかかり、今週には11万人ペースも危惧されておりましたが、希望も含めてですが変化しつつあるかと思われます。

 

無論、重症者数、死亡者数は感染者数に遅れて数字に表れますので、未だ右肩上がりでありますが、更に東京に比べて地方都市の感染者数もお盆で首都圏からの帰省者、旅行者が地方に分散しておりますので、地方都市も東京に遅れて数字に表れますが、それでも株価の天井と同じく最後の勢いが先週であったように思えます。

 

加えて、1年半にも及んでいるこのパンデミックに誰一人「俺に責任で!」との胆力のある政治決断ができずにズルズルとここまで無策を続けた政府が、いよいよ自宅待機(放置?)で亡くなる方が続出し始めたことで、選挙を控えいよいよ各議員の尻に火が付き、動かざるを得なくなっての酸素ステーションであったり、野戦病院であったりと、意地の悪い言い方ですがやっと動いてきたとの印象であります。

 

動かないより動いた方がいいに決まっておりますが、悪い意味での村社会か、島国根性でしょうか、どうしてこうも欧米に比べて危機意識が薄いのか、行動が遅いのでしょうか。今から思えば突貫工事で仕上げた中国の野戦病院が1番決断が早く効果を発揮したのかとも思います。

 

ただ、相場の世界でもそうですが、いつまでたってもいろいろと理由を付けて動かない投資家が動いたら相場の転機、動かなかった政府が動いたら転機のような気もします。

 

 さて、東京市場も再三指摘の通り潮目の変化が見られます。例年78月は買い場となるケースが多いですが、今回は67月のIPO市場が全滅で、個人投資家に追証がじわじわと進み、8月に入り3500億円投げさせられました。無論、その分信用買残も減りましたが、それをそっくり買ったのがホットマネー、ヘッジファンドです。

 

 ここへ来て小型株の反発力がいいのはこの辺りの事情からであります。いよいよ秋相場に向けて、活発に動くところであります。

 

 

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未だデフレから脱せない日本は、給料が上がらない。

  

 今週号の「週刊ダイヤモンド」で如何に日本人の給料が安いかがテーマとして取り上げられておりましたが、改めて世界各国のデータを突きつけられると、世界でも有数のGDP3位の先進国、日本とは思えない労働者の給与水準に驚かされます。

 

 OECD加盟国35ヵ国で年間平均賃金が、分かり易く日本円換算で540万円、トップの米国が763万円、下ること22位の日本で423万円、因みにお隣の韓国は19位です。

 

 ダイヤモンドによると、2000年以降20年間で日本は当時422万円だった賃金が、たった0.4%しか増えていないのに比べ、米国は25.3%、カナダが25.5%、ドイツが17.9%、そしてお隣韓国は実に43.5%上昇しております。

 

 そういえば筆者が大学を卒業後、証券会社に就職したのが1978年、高度成長の余波が多少あったこの年ぐらいまでは毎年昇給していたようで、入社当時それほど年の離れていない先輩からも、「お前らの初任給はいいよなー」などとよく言われました。

 

 因みに金額は21万円ぐらいいただいておりましたので、実際40年以上たっている現在の一般新入社員と比較しても、全く増えていないのは一目瞭然であります。単純にGDPが世界第3位の国の労働者の賃金が、OECD加盟国では22位と全く釈然としません。

 

 経営者が搾取しているのか。そうでもないです。日本の社長さんも一部のオーナー社長を除いてそれほどの賃金を貰っておりません。

 一つには「デフレ」が浸み込んでしまっている。東京大学、渡辺努教授によれば、値上げに著しく反応するのが日本の消費者で、1円でも値上げを許さない空気があり、当然企業は様々なコスト上昇分を人件費で賄う傾向にある。

 

 コロナ禍以降も労働力不足などから米国ではインフレ傾向が見られますが、日本は供給以上に需要が落ち込みで、価格は逆に下がっております。

 給料が上がらないと嘆く前に、このデフレの脱却が喫緊の課題のようです。

防衛はやはり株式、昨今申し上げておりますが、東京市場の潮目がいよいよ変わり始めました。

 

 

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横浜市長選、自民党大負けの先の市場は?

 

 先日の横浜市長選挙は立憲民主党が推薦し、共産党と社民党が支援した元横浜市立大学教授の山中竹春氏が、元国家公安委員長の自民党推薦の小此木八郎氏に18万票の大差をつけて初当選しました。

 

 こんな大差で勝つぐらいだから余程の知名度かと思いきや、筆者も最初は、山中竹春氏って誰?と思うぐらいで(筆者の勉強不足もあり)、顔を見て初めてこの人かと分かったぐらいです。

 

 選挙結果を受けて、山中氏の50万票もすごいと思いましたが、小此木氏の32万票以下の林文子氏の19万票、田中康夫氏の19万票、松沢成分氏の16万票、三氏で54万票にも驚きました。

 

 2位以下にこれだけの票が流れていることは立憲民主党が勝ったのではなく、無党派層を中心に菅内閣へのいら立ちの表れと思われます。神奈川の感染拡大は関東でも際立っており、行政の不手際もありワクチン接種率も低空飛行を続けております。

 

 普段に比べて投票率が高かったことからも伺えますが、この結果から東京都議選も踏まえ、自民党には相当の危機感が発生していると思われ、特に若い議員にとっては他人事ではありません。

 

 ただ市場の方は自民党敗北で売られるかと思いきや、逆に自分の尻に火が付いた自民党議員が、今後の政策運営により危機感をもって取り組むことが予想され、更に総裁選挙でも無投票、密室談合は許されない土壌が培われ、透明性が増すとの思惑もあり大幅反発いたしました。

 

 昨日も申し上げましたが、東証マザーズ指数も大幅反発、追証の処理を完了し、動意づいてきた銘柄が多数出てきております。米国でもテーパリングが議論されても一向に長期金利が上がらないことから、グロース株が息を吹き返しておりますが、こちらも静かに潮目の変化を迎えているかもしれません。

 

 

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トヨタショック?

 

 先週末、トヨタ自動車は9月の世界生産台数を4割減らすと発表しました。90万台弱の計画を50万台に引き下げ、部品メーカーの多い東南アジアでの新型コロナウィルスの感染拡大が響き、部品調達が停滞、国内外の工場が休止を迫られるとの報道です。

 

 日経新聞の1面トップの記事に東京市場は大きく反応、トヨタ自動車の大幅安は他の自動車メーカーに波及し、さらに自動車部品株にも波及しました。自動車産業は裾野が広く特に日本の産業構造の縮図ともいえる形態であり、更に機械、素材にも及び、市場センチメントを大きく下げました。

 

 トヨタ自動車は先日の発表で2146月期、前年同月比6倍にあたる8978憶円と、市場予想を大きく上回る連結純利益を上げておりますが、その時も発表後株価は大きく売れております。

 

しかしながら、今回のこの減産は既に決算短信に記載されておりますし、それに加え、各シンクタンクのトヨタ自動車に対するレポートでも想定に範囲との判断が既に出されております。

 

警戒されている材料も、市場に出てしまえばおしまいというのが株の世界です。決算短信にしても、株価レポートにしても、すでに機関投資家サイドは十分精査しております。すると今回市場をここまで混乱させたのは、付和雷同した個人投資家かもしれません。

 

東証から発表される、現物市場での投資主体別売買動向を見ると8月に入って1週、2週と明らかに個人投資家売りの外人投資家買いの構図であり、ヘッジファンド系のホットマネーは既に買いに回り始めているようです。

 

今週は悪役となったトヨタ自動車の株価が底固めに入れるか、さらにその原因となっている感染拡大が何処でピークアウトできるか、更にジャクソンホール会議での方向性に注目が集まるでしょう。

 

いずれにしても未だ大きな流れは出ずらい、調整未了ゆえ個別材料株です。期日明けの東証マザーズに動意付く銘柄が出始めております。

 

 

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FOMC議事録、テーパリングが早まるか?

  

 72728に開催されたFOMC(米連邦公開市場委員会)の議事録が公開されまして、年内に債券購入ペースを減速するとの見方で大半の参加者が一致しました。その中で「経済・金融環境に基づくと、向こう数カ月縮小が正当化される可能性が高いと一部の参加者が言及」。また一方では「他の幾人かは、資産購入ペースの減速は来年の早い時期に適切となる公算がより大きいとの認識を示した」と綴られております。

 

 単純に議事録を読むと、どっちともとれるような表現もありFRBがマーケットを十分意識していることが伺えますが、FRBが最も重視しているのが雇用環境です。その意味では7月から失業給付金の期限が切れ始めておりますので

9月、10月発表の雇用統計は重要視されます。

 

 ただ、ここへ来てFRBが気を揉んでいるのがデルタ株による感染再拡大です。米国のGDP7割は個人消費ですが、その個人消費の指標の一つであるミシガン大学消費者信頼感指数の8月分速報値は70.22011年以来10年ぶりの低水準で、7月の速報値81.2から大幅に低下し、ここ50年で3番目の大きな落ち込みとなりました。

 

 3月に長期金利が急騰した時も、4月のCPI2009年以来の大幅な上昇をした時もFRBの判断は一貫して一時的なものとしておりましたが、直近金融緩和の負の一面として、住宅価格の上昇や食料品価格の上昇なども指摘され、プラス、マイナス両睨みであり、ますますその判断は困難を極めると思われます。

 

 来週の米ワイオミング州で開かれる国際経済シンポジュウム「ジャクソンホール会議で、パウエル議長が現在までの経済統計を踏まえ景気認識、テーパリングの道筋をどう捉えるかが注目点ですが、この話題は既に半年前から議論されその都度押しちゃあ買われの連続であり、米国市場は相当抵抗力を持っているものと思われます。

 

 問題はPER13倍を切るほどの割安東京市場ですが、企業業績は文句なしでも、懸念の感染者増が未だ払拭されません。現状ではフットワークを軽く材料株で小遣い稼ぎですが、9月以降の種蒔きの時期であることは間違いないようですので、お見逃しなく。

 

 

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相場は相場の都合、郷に入れば郷に従え。

 

 昨日は米国3指数の反落から、東京市場も寄り付きから売られて始まりましたが、さすがに日経平均も前日まで4日続落で1000円弱の値幅を下げていることから押し目買いが入り、引けは160年高と久々の上昇で1日終わりました。

 

 最近の相場はザラ場高くても引けまで持たないケースが多く、日中200円高、300円高を演じてもあまり高揚感は得られません。テクニカル的にも7月末の27272円を切ると、26000円台半ばが意識されるので本日の上昇は胸を撫で下ろしました。

 

 ついでに日経平均のテクニカル的ポイントで申し上げれば、来週に向けて28000円を回復してくれば、目先逆三尊の底入れが意識されます。逆三尊の底入れは、テクニカル的にも信頼性の高いシグナルなので大いに期待したいところであります。

 

 また、追証に苦しむ惨憺たる状況の東証マザーズですが、67月のIPO市場の惨敗から資金が循環せず、相当の投げ玉が出ており、8月第1週の個人投資家一手売りはこの辺りに起因するものと思われます。

 

彼是4週目に入っている東証マザーズの整理状況ですが、こちらもテクニカル的に覗くと、綺麗な3段下げから久々に教科書通りの陽線包み足を出しております。週足では下値の抵抗体まで、月足では36カ月移動平均線までと、いろいろと底入れシグナルが点灯しております。

 

ただ、TOPIXは連日お伝えの通り大きな持ち合いを崩しておらず、テクニカル的にはいつどちらに放れてもいい形となっておりますが、日経平均、東証マザーズの現在の下げ方に照らすと、この下値抵抗力はいずれ上放れの時期を迎えるものかと思われます。

 

ただその日柄的には弊社のテクニカル分析から申し上げますと、9月に入ってからかとの指標が出ております。であるからこそ逆に現状は個別銘柄に資金は回っております。本日もザラ場を含めストップ高は14銘柄です。個人投資家にとっては日経平均が上がる相場がいい相場とは限りません。

郷に入れば郷に従え!ですね。

 

 

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もう少々森より木を見る相場です。

  

 米国市場のS&P500の新高値を追う形でダウも新高値に買い進まれておりますが、期待された東京市場は前日同様、寄り付き高値でその後値を消す動きとなり引けまで持たず日経平均は4日連続安となりましたが、TOPIX2日連続安でも持ち合い崩れずで、明らかに日経平均よりも優位であります。

 

 未だ東証マザーズに至っては、担保割れに絡む整理は完了しておりませんが、全体信用買い残の減少が続いており、時価総額比で見ていくと相当の整理が進んでいるようです。単純に信用買い残の規模で論じる向きもありますが、時価総額が過去と現在では全く違いますので、その割合をチェックして行くことが肝要かと存じます。

 

 確かに、東京市場の置かれた環境は現在この地点がどん底であるように思われます。オリンピックは無事に終わりましたが、感染拡大は止まらず、そこに各地での自然災害が加わり、そこに海外要因として地政学的リスクであるアフガニスタン情勢の急転、タリバンが政権を取りました。

 

 ただ外部要因であるアフガニスタン情勢は既に、地理的に近い各欧州市場も、直接関係していた米国市場も落ち着いており、その中で高値を更新していることを考えれば、現状では日本の株価材料にはならないかと思われます。

 

 であればやはり、東京市場の株価停滞の要因は上記の国内要因のみで、空売り比率を見れば国内投資家の弱気が主なものであると存じます。東証から発表の8月第1週の投資主体別売買動向は売っているのが個人投資で、買っているのが外人投資家、信託銀行、事業法人でした。

 

 今週月曜日の空売り比率が48%に乗せておりましたが、これも担保処理とともに需給悪の二大要因かと思われます。8月に入り太い資金が売っていないのであれば、昨年の11月同様きっかけ一つで、売り方締め上げ相場が起こりそうです。

 

 昨日も申し上げましたが、それまでは個別銘柄で勝負。昨日もストップ高銘柄は11銘柄出ておりますが、古今東西こういう相場で暗躍する資金はいつの世でも存在します。再三指摘の通り、久々の低位銘柄に触手を伸ばします。

 

 

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更なる低位銘柄に大注目!

  

 市場参加者も夏休み取っている方が多く、筆者の後輩に当たる優秀なファンドマネージャー諸氏も、既にポジションを軽くし夏休みに入っているという輩もかなりおります。

 

 日本の場合、米国のように独立してフルコミッション的なファンドマネージャーはほとんどおりませんで、しっかり組織に属し、組織人としての権利である休暇も働き改革の一環として満喫しております。日本の場合多少運用成績が振るわなくても、即クビなどということも少ないので…。

 

 ただ、米国市場はというとトレーダーやファンドマネージャーが夏休みで出来高も通常よりも少ない中でもダウ、S&P500は最高値を更新しております。米国市場は既に第2四半期の決算発表を終えておりますが、8割の企業が事前の売り上げ予想を上回っております。

 

 日本と比較しても増益率は大きく、増額修正企業も日本の比率を上回ります。GAFAMに代表されるテクノロジーセクターはもとより、金融関係も事前予想を大きく上回っており、経済回復から消費関連セクターなどのサービス業も大きく数字を伸ばしております。

 

 ここが日本とは全く異なるところで、日本は製造業がけん引しておりますが、サービス業は惨憺たる状況で、はっきりとK字回復の様相となっております。このバランスの悪さ、いびつな状況は早めに修正されないと、好調な部分にもいずれ影響が及ぶ可能性があり、1日も早いワクチンの拡大からコロナを抑え、米国並みの人流の開放が必要なところであります。

 

 さて、それでも日本企業の努力は素晴らしく決算は良好です。目先の需給は個人投資家の間では東証マザーズの担保絡みがもう少しでしょうか。総じて個人好みの小型株市場もK字状態であり、上がるものと上がらないものがはっきり分かれますが、銘柄をしっかり押さえれば結構な値幅を取らせてくれます。

 

 相変わらずTOPIXの持ち合いは変わりませんが、もう少し個別銘柄で稼いでまいりましょう。

しばらくぶりの本当に低位の銘柄に触手を伸ばします。乞うご期待!

 

 

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TOPIXの三角持ち合い、どちらに放れる?

 

 残念ながら、今年もお盆らしいお盆とはならず、昨年同様我慢のお盆休みを強いられておりますが、筆者も別段お盆だからと言って休みである訳もなく、テレワークを交えながらの勤務状態は何も変わりません。ただ、ずーっと雨続きゆえ、先祖の墓参りにも行けず、今年は彼岸まで辛抱を決め込んでいる次第であります。

 

 さて日々新高値を更新する海外市場を羨望の眼差しで眺めつつ、相変わらず頭の重い東京市場でありますが、先日も申し上げました通り、日経平均よりもTOPIXの動きが、より正確に現状相場を物語っていると思われます。

 

 TOPIX1900ポイント割れから、2000ポイント手前のレンジ相場の中にあり、日経平均ほど悪い展開ではなく、少々長めの三角持ち合いとなっております。3月半ばの高値2013ポイントから小回り3カ月の2回り、そろそろレンジブレイクの時期に差し掛かると思われます。

 

 ではどちらにブレイクするか?基本の企業業績は、日経新聞の調査から今期は35%増益の見通しで、7社に1社が増額修正、予想EPSは過去最高を記録、PER13倍、PBR1.2倍と既に足元記録的な割安水準であります。

 

 海外要因はと言えば、既に株価が物語っているように企業業績好調で懸念材料はインフレのみですが、これもFEDが従来から主張している通り、一時的である要因がデータから裏付けられて来ております。先週発表のコアコア(エネルギーと食品を除いた)CPI0.3%上昇と前月の0.9%を下回り、市場予想の0.4%をも下回り、FRBのテーパリングの早期開始の議論は後退すると思われます。

 

 またEUに目をやれば、ECB(欧州中央銀行)ラガルド総裁は、先行きの政策指針であるフォワードガイダンスで、物価の一時的上振れを容認するとし、景気の下支えに向け大規模な金融緩和を約束すると同時に、自らの任期中のゼロ金利解除はないとの声明を出しました。

 

 各中央銀行の並々ならぬ決意が見て取れます。以上、米国、欧州、日本の環境を見れば、この三角持ち合いは上に放れると見てよろしいかと存じます。

 

 

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かくも素晴らしいオリンピックボランティアの方々。

  

 世の中は既にお盆休みでありますが株式市場は通常通りであり、テレワークの浸透で普段よりは空いている通勤電車がさらに乗客が減り、たまにこのような光景も悪くないと毎年この時期に同じことを思っております。

 

 デルタ株の流行でも米国市場は相変わらず強い展開が続いておりますが、昨近インドに続き、イギリス、ドイツも株式市場は新高値を昨日更新しており、あまり話題にありませんが、スイスヤやオランダ、スェーデンなどの欧州諸国も新高値を更新しております。

 

 言ってみれば先進国では日本だけが蚊帳の外の状態が続いておりますが、ただ日経平均に比べてTOPIXは健闘しております。ですから個別銘柄の中には結構な値幅を飛ばしているものも見受けられますので、言われるほど悪い展開ではないかと思われます

 

 まあ、再三指摘しておりますが、オリンピックも終わり今週でSQも通過、決算発表も来週初めのお盆明けぐらいまでで終了です。秋口から年末に向けての株高時期に向けての買い場と考えるのが妥当かと存じます。

 

 話は変りますが、オリンピックが終わり今のところクラスターなどの報告はないので良かったと思いますが、何よりも競技以外で感動したのがオリンピックボランティアの方々です。相場には無関係ですが触れずにはおれません。

 

 無観客の中で、競技中は勿論ですが、競技会場へ向かうときも、選手村に引き返すときも、声は出せませんので拍手と笑顔の応援が絶えませんでした。更にオリンピック終了後選手団が帰国の途に就くときには空港で丁寧なメッセージの横断幕を持ち、ここでも笑顔と拍手で見送っておりました。

 

 海外選手団がその後SNSを通じ、このボランティアの方々のおもてなしを数え切れぬほど絶賛されておりましたが、その光景を見て、IOCや組織委員会などの輩とは全く異なる、忖度なしの素の日本人の素晴らしさに感動しました。

 

 最近、特に涙腺の弱くなった筆者は一人でポロポロ感動の涙を流しておりました。相場に関係なくてすいません。良きお盆休みをお過ごしください。

 

 

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再び財政が動く米国、株価も最強な訳ですね。

  

 バイデン大統領は米議会上院で、5年間で1兆ドル(約110兆円)規模の拠出を伴うインフラ投資計画法案を可決した。共和党の支持も集め、賛成69、反対30と超党派で成立した。

 

 バイデン大統領の掲げる成長戦略が実現に向けて動き始め、交通インフラの強化が柱で、道路、橋などの修復に1100憶ドル、鉄道関連660憶ドル、高速インターネットに650憶ドル、更にEV(電気自動車)充電設備も織り込まれました。

 

 財源は新型コロナウィルス対策予算の使い残し分を充てる他、歳入庁の徴税強化、未使用の失業保険給付金の活用で賄うが、財政赤字は10年間で2500憶ドル増える模様です。

 

 ただ、今回の法案は3月末の2.2兆ドルのインフラ投資計画の修正で、企業への増税を計画されておりましたが、当初なかなか共和党との折り合いがつかず、今回大統領は国内融和を優先し、共和党との超党派での合意を目指したため、規模を縮小して企業向けの増税案も除外されました。

 

 バイデン大統領は今回の合意から「私たちの誰もが望んだ全てのものを手に入れた訳ではないが、我々が機能し職務を遂行し、重要なことを実行できると世界に示している」と自画自賛しました。

 

 このコロナ禍でも米国の株価が高値で頑強に推移している背景の一端がここにあります。矢継ぎ早ノ財政政策、更にその実行力。今回は金融には触れませんが、しみったれた日本の財政政策とは大きく異なります。

 

 日本も決して予算規模では小さくないのですが、結局借り入れだったり、投融資であったり、政府保証であったりと実弾ではあく、米国との決定的な相違点であります。ここに実体経済に及ばない、最後は回収したいという常に財務省の影が付いて回ります。

 

 日本に求められるのは政治家の胆力、決意なのですが…。

 やはりアメリカ合衆国は民主主義最強国、覚悟が違いますね。

 

 

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相場的には次のステージを模索、東証マザーズの行方は?

  

 パンデミック下の異例のオリンピック開催も、一部例外はあったものの各国代表団の感謝の言葉を数多くいただき、無事終了しましたが、またバッハIOC会長がやらかしてくれました。緊急事態宣言下の東京で、終了と同時に選手団が速やかに帰国するところ、バッハ会長はSPを引き連れて不要不急の銀ブラであります。

 

それに対する記者団の質問に対し、丸川オリパラ大臣は、不要不急かは判断できない、との答えには失笑を買いました。どうもこの組織のトップの頭の中は理解に苦しみます。組織は頭から腐るとの名言がありますが、その通りにならないことを願うばかりであります。

 

さて、バブル方式への批判もありましたが、幸いにして海外からの選手団等からのクラスターは未だ確認されておりません。既に競技2週間を経過しておりますので、この時点でなければ大丈夫と思われますし、次のパラリンピックは規模も小さくなりますし、健常者のように規則を無視して外で飲んでしまうなどということもなかろうかと存じます。

 

すると相場的には、一つイベント通過で次のステージを模索します。続々と決算発表が出ておりますが、ほとんどは今週で出尽くします。1部市場の売買代金も昨日は26千億円と、閑散とは言えずそこそこ増えつつある印象を持っております。

 

そこで注目は、担保なども絡み散々売られた東証マザーズですが、昨日は東証1部、TOPIXを凌ぐ2%弱の上昇です。東証マザーズの決算発表は、小型株ゆえ数字に対するブレが大きく懸念されがちですが、業績無視の投げ物がここまで出ておりますので、底入れ反転と解釈してよろしいかと存じます。

 

ここまでの決算発表は概ね好調、大型小型を問わず7社に1社が増額修正、PER13倍を割れるのではないかという歴史的水準です。海千山千の世界の代表的運用機関が日本株のウェイトを上げてきたことも頷けます。

 

 

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オリンピックが終わり、決算発表も今週一杯。

  

 TOKYO2020、オリンピックが終わりました。前代未聞のパンデミックという厳しい環境の中で、開催前は賛否両論とはいうものの、どちらかというと否の方が多数意見であったようですが、始まってしまえば筆者も含め、結構夢中になってテレビに噛り付いて応援した方も多かったのではないでしょうか。

 

 筆者もどちらかというと体育会体質に近く、自粛を守りテレビの前で大声を出しておりました。アスリートの方は、特に今回のパンデミック下でのオリンピックでは、モチベーションの維持に相当苦労されたのではないでしょうか。

 

 そんな中でも日本選手は大活躍で史上最高のメダル獲得数で、大きな感動を与えてくれました。ただ開催に反対なのでしょう、少数だと思いますが、特定されないことをいいことに選手個人に対するSNSでの様々な誹謗中傷も、報道されているものだけでも聞くに余りあるものがございました。

 

 また仲のあまりよろしくない隣国は、常にそうですが判定競技に何らかのイチャモンを付けて来ますが、今回も見られました。しかしながらそれら一部を除いて、大多数の参加国はパンミック下の開催を成功との評価と、何よりもオリンピックスタッフの親切さに「ARIGATOU」の言葉で帰国しました。

 

 さて、一大イベントが終了し、その傍ら日本の感染者増には歯止めがかかりませんが、以前にも申し上げましたが必ずピークアウトはまいります。最強の対処法はワクチンですが、滞っていた接種スピードは勿論人災ですが、これも自治体を中心に徐々に回復しつつあります。

 

 また、もう一つのイベント決算発表も今週で一段落して参ります。先週のトヨタ自動車の決算発表も、この素晴らしい内容で?と思われる株価の動きでしたが、現物市場で外人投資家、機関投資家などの太い資金の動きが未だ鈍い状態でありますので、いろいろ言い訳は付きますが致し方ないかと存じます。

 

 先日、お盆前後かと申し上げましたが、見解は変わらずというところであります。2000年以降TOPIXの月次リターンは7月が最悪、その次が8月です。年末に向けての買い場を考えてまいりましょう。

 

 

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グローバルスタンダードにはもう少しの時間が必要。

  

 インドの株式市場が一昨日新高値に買われました。あのインドがと驚かれる投資家も多いと存じますが、インドと言えば新型コロナウィルス感染者が5月初旬に140万人を超え、死亡者数も4000人を超えておりました。デルタ株という感染力の強い変異株の発症した地であります。

 

 その後ワクチン接種が進み、感染者は40万人から3万人、死亡者も4000人から400人に減少し、経済再開を好感して株価水準を上げております。

 

 日本で言えば、インドのピーク時と同時期が16000人、死亡者200人それが現在に至り、感染者6000人が15000人、志望者200人が8人。インドとの人口比で考えれば15000人は決して少なくありません。しかし、死亡者は低いままを維持しています。

 

 こんな状況の中でインド株式は新高値、真逆に日本の株式低迷は2月の高値から小回り二回りの半年に及んであります。

 

 欧州に目を向けて、以前イギリスが国を挙げて壮大な実験をしていると申し上げましたが、その後の数字は感染者のピークは6万人、死亡者2000人、その後ワクチン接種を進め1300人、死亡者は一桁、それからデルタ株に対する実験を行い、一時感染者は54000人まで再度増えましたが現状2万人まで減少、死亡者一桁から90人まで増えて現在は20人。

 

 ちなみに英国の株価はインドよりも先んじて7月に高値を取り、その後米国同様高原状態であります。

 

 そこでワクチン接種率は英国69%、インド28%、日本41%です。ここでは3ヶ国の株価と感染者、死亡者、ワクチン接種率を上げておりますが、総じて株価との相関関係は、グローバルスタンダードとなっております。

 

おかしいと思いませんか。ゼロリスクを好む民族性は理解できますが、まさしく今は日本だけの状況ですが、日々申し上げている通り、株価は時に気まぐれなところもあります。じゃじゃ馬だと思って、やはりお盆過ぎぐらいまでは騒がず見ていきましょう。

 

 

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タダ乗りパッシブファンドの弊害。

 

 パッシブファンドは1976年、米国バンガード・グループ創始者であるジョン・ボーグルが個人向けに販売したのが初めで、既に45年の歴史がありますが、株価指数の構成銘柄をまるごと保有して、ベンチマークとなる市場指数並みの運用成績を目指そうとするものです。

 

 個別銘柄を分析、研究し組み入れて行くアクティブファンドに比べて低コストで、しかもリーマンショック以降ほぼ右肩上がりの相場では、指数構成銘柄に分散投資するパッシブファンドの優位性が勝り、アクティブファンドからの資金流出が続きました。

 

 世界のファンドに占めるパッシブファンドの運用は2020年末に10.6兆ドルで、数字を遡れる2007年以降7.4倍に膨み、かたやアクティブファンドは13.5兆ドル、世界の株式ファンドのパッシブ比率は44%となっております。

 

 このパッシブ比率は米国が世界標準を上回ること50%ですが、日本は73%にも達します。ここまで行くと少々問題で構成銘柄を一括りに買ったパッシブファンドは資金が流出しない限り持ち続けます。これは持ち合い構造と一緒で、固定株となり流動性を下げます。しかも日本の場合市場指数と一致させるため大引けでの注文に偏り、一日の売買代金の14%を当てております。

 

 こんなパッシブファンドの運用をノーベル経済学者賞のロバート・シラー教授は、コストをかけて企業調査をし、銘柄分析をするアクティブファンドの努力へのタダ乗りだ、と喝破しました。

 

 現在明らかにパッシブファンドの運用の弊害が、特に比率の高い日本でも問題となっております。パッシブ運用がそのまま固定株となり、流動性低下を招きボラティリティを高めてしまっており、市場の適切な流動性を志向する、来年度の市場改革に逆行する様相となっております。

 

 来年の市場改革に向けて、市場の流動性がひとつの目的でありますゆえ、このタダ乗りパッシブファンドの運用にもメスを入れるべきと思われます。

 

 

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未だ試練の東証マザーズ。

  

 東京市場はまたしても月末安のアノマリーの後急反発、そして昨日は再び反落と日経平均ベースで見ていると、未だ上値も下値もともに切り下げる動きであまり楽しくない展開が続いておりますが、これもヘッジファンド系資金の先物に特化した空中戦に他なりません。

 

 どうしても決算発表、感染者増の中でのオリンピック開催など懸念材料のなか、2兆円前後の薄商いとなると毎度のことですが先物が玩具にされます。ただ最近の日本の投資家もそうそう振り回されるわけでもなく、ヘッジファンドもそう美味しく儲けている訳でもありません。

 

 ですから225先物に絡まないTOPIX2部市場、JASDAQなどはチャートを見ても日経平均に比べてしっかりの展開であります。しかしながら、日経平均とともに弱含みの展開が続くのが東証マザーズです。

 

 東証マザーズは、当初もう少し独自の動きで日経平均とは逆に締まって来るとの観測が大方の見方でしたが、67月のIPOの成績が芳しくなく、東証マザーズ内での資金移動がすっかり止まってしまいました。

 

 投資家としては、東証マザーズのIPOに向ける資金は同じ市場で手当てする傾向があり、マザーズのIPO資金をソニーや日立を売って充てることはあまり見られません。

 

 そのマザーズの資金がIPOに向けられ、その後のIPO独特の強烈な値下がりで担保の問題に発展しております。7月の4週目ぐらいから始まっており、評価損率マイナス20%を超えている状況は既に追証の状況であります。

 

 既に早い段階から数えると足掛け3週目ですが、ここ3日ばかりの日足から見えてくるものは、やや底入れシグナルが点灯し始めております。この辺りの個人投資家動向もお盆過ぎあたりを示唆しているのではないでしょうか。

 

 

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テクニカル、ファンダメンタルどちらからでもOK。

  

 東京市場はまたしても月末安というアノマリー通りの展開となり、7月月末は米国以上の大幅安、その反動もあり昨日はその分戻しましたが、決算発表の数字には昨日も申し上げました通り、期待された動きとはなっておりません。

 

 地合いの悪さはお伝えの通り、23万円到達以降は毎月上値を切り下げ、その都度下げ幅は1500円から2000円ほど下げており、7月も1500円強の下落となりました。

 

 テクニカル的に見れば、2月の高値以降綺麗に5カ月連続陰線は2008年のリーマンショックまで遡らないとありませんし、また週足でも5週連続陰線は昨年の新型コロナウィルスによる急落以降ありません。そう意味で当時の急落後の動きに照らし合わせれば、そろそろ下値限界値が近いと思われます。

 

 リーマンショックの時もコロナ禍急落の時も、一方的な下げでほとんど押し目買いが入りませんでしたが、今回の5カ月連続安、5週連続安も過去と比べ陰線が短く、その都度抵抗する押し目買いが入っていることをテクニカルは示唆しています。

 

 これはその都度、外人投資家や国内機関投資家の太い資金がタイミングを計り適時押し目買いを入れているからであります。外人投資家の売買動向は、昨年のコロナ禍5兆円弱を売り越しましたが、今年は一転5月まで4兆円強の買い越し、そして6月が4千億円、7月は現在分かっている分までが2千億円弱の売り越しであり、現物市場での種玉はしっかり抱え、先物の所謂空中戦でこの弱い相場展開を凌いでいるようです。

 

 またファンダメンタルで覗けば、今回の決算発表はその数字を目先の市場がどう織り込もうと、7社に1社が増額修正であり、PERは遂に13倍台で、PBR1.2倍台です。

 

 以上総括すれば、テクニカル、ファンダメンタル両面から下値示唆ではないかと、ついでに月足12カ月線、週足一目均衡表の雲が手掛かりでしょう。

サマーラリーとはいきませんでしたが、やはり昨日も申し上げました通り、お盆過ぎ位を見ておけばよろしいかと存じます。

 

 

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決算発表前半戦ピーク、株価の反応は今ひとつ。

 

 安川電機、ファーストリテイリングをかわきりに始まった東京市場の決算発表は、先週末前半のピークを迎えましたが、事前予想は前年同月比割りと高い企業が多く、細かいところを見ても予想通りいい数字をはじき出しており、概ね予想通りといったところでしょうか。

 

 今のところ、もともとあまり芳しくない事前数字からポジティブな数字に上方修正する企業は、ネガティブな数字に下方修正する企業を大きく凌駕する企業が多く、もともと事前予想でポジティブな数字を予想している企業と合わせると、決算数字に関してはかなり良好なものとなっていると思われます。

 

 ただ現状では好決算が織り込まれる株価の方はあまり良好とは言えません。悪い時のパターンと言ってしまえばそれまでですが、増収増益でも来季の増益率が若干今季よりも見劣りするだとか、会社四季報よりも若干数字に見劣りするだとか、それもプロの分析家からしても誤差の範囲であるような数字にもナーバスに反応しているようです。

 

 大引け後手持ち銘柄が好決算を発表、投資家としては予想通りの素晴らしい決算に胸躍らせ、楽しみな次の日の寄り付きを迎えますが、いきなり売り気配「こんないい決算なのになんで?」、あるいは寄り付きこそ買い物から高寄りするも引けには行って来い、あるいはその日は良くても一日天下。

 

こんなことが今回の決算発表では日常茶飯事ですが、株価が下がったからと言って、無理やり悪材料を探す必要はありません。株価は一番正直でありますが、材料を織り込むのに現在の東京市場の置かれた環境が波乱要因にもなりうるので、材料織り込みに1日だったり1週間だったり、あるいは1ヶ月だったり気まぐれなところもあります。

 

 連日お伝えしているこの市場の波乱要因は必ず先が見えてきます。個別に悪材料がなく決算でも良好な企業は、この環境が落ち着けば必ず評価されてくるものと思われます。

 

個人投資家は今日の明日結果を出さなければいけない訳でもありませんから、お盆過ぎぐらいまで構えておいてよろしいかと存じます。

 

 

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