残念ながら、今年もお盆らしいお盆とはならず、昨年同様我慢のお盆休みを強いられておりますが、筆者も別段お盆だからと言って休みである訳もなく、テレワークを交えながらの勤務状態は何も変わりません。ただ、ずーっと雨続きゆえ、先祖の墓参りにも行けず、今年は彼岸まで辛抱を決め込んでいる次第であります。
さて日々新高値を更新する海外市場を羨望の眼差しで眺めつつ、相変わらず頭の重い東京市場でありますが、先日も申し上げました通り、日経平均よりもTOPIXの動きが、より正確に現状相場を物語っていると思われます。
TOPIXは1900ポイント割れから、2000ポイント手前のレンジ相場の中にあり、日経平均ほど悪い展開ではなく、少々長めの三角持ち合いとなっております。3月半ばの高値2013ポイントから小回り3カ月の2回り、そろそろレンジブレイクの時期に差し掛かると思われます。
ではどちらにブレイクするか?基本の企業業績は、日経新聞の調査から今期は35%増益の見通しで、7社に1社が増額修正、予想EPSは過去最高を記録、PERは13倍、PBRは1.2倍と既に足元記録的な割安水準であります。
海外要因はと言えば、既に株価が物語っているように企業業績好調で懸念材料はインフレのみですが、これもFEDが従来から主張している通り、一時的である要因がデータから裏付けられて来ております。先週発表のコアコア(エネルギーと食品を除いた)CPIは0.3%上昇と前月の0.9%を下回り、市場予想の0.4%をも下回り、FRBのテーパリングの早期開始の議論は後退すると思われます。
またEUに目をやれば、ECB(欧州中央銀行)ラガルド総裁は、先行きの政策指針であるフォワードガイダンスで、物価の一時的上振れを容認するとし、景気の下支えに向け大規模な金融緩和を約束すると同時に、自らの任期中のゼロ金利解除はないとの声明を出しました。
各中央銀行の並々ならぬ決意が見て取れます。以上、米国、欧州、日本の環境を見れば、この三角持ち合いは上に放れると見てよろしいかと存じます。
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