リーマン・ショックは経済のみならず、軍事や政治体制など世界全体の枠組みを大きく変える出来事でした。
欧州債務危機やアラブの春(中東諸国の民主化)、米軍のイラク撤退など、リーマン・ショックが引き金になった歴史的事件は数知れず、これにより時代が変わったといっても過言ではありません。
投資家にとっては時代の流れを読み間違うと命取りになることもあります。
日本のバブル崩壊がいい例ですが、政治外交面では9.11で「テロとの戦い」という新しい時代に突入、リーマン・ショックによってそれが「債務との戦い」に移行しました。
先進国は、ほぼ例外なく財政再建が最大の政治課題となり、欧州債務危機に加えて、米国債のデフォルトリスクが大問題になったことは記憶に新しい出来事です。
ただ、それにもちょっとした転機が訪れたようです。
著名投資家のジョージ・ソロス氏が先日、イタリアなどの欧州国債を約20億ドル(約1560億円)購入したことが判明しました。彼は欧州債務危機がこれ以上悪化しなと判断したのでしょう。
ユーロ圏が債務危機を解消できれば、投機筋が次に資金を投入してくるのは日本しかないでしょう。
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