今、ギリシャで太陽神の名を冠した「ヘリオス計画」と呼ばれる大規模な太陽光発電計画が持ち上がっております。ギリシャは1年のうち300日が晴れで、日射量は隣国ドイツの1.5倍もあります。
政府は観光業や海運業に続く新たな産業に育てようと考えており、2020年までに原子力発電所約2基分の220万キロワットの出力を備え、ドイツなどに電力を売る計画で、将来的には1000万キロワットの出力を目指しております。
景気回復の起爆剤としたいギリシャと「脱原発」で代替エネルギー供給元を探すドイツの思惑が一致した形です。予算総額は200億ユーロ(約2兆2200億円)で、6万人分の雇用創出効果も見込まれます。
勿論、海外からの資金援助は不可欠で、既に国外銀行と資金調達に向けた協議も開始しております。
元々、ギリシャは観光業が産業の屋台骨で国内総生産(GDP)の16%を占め、関連産業も含め約70万人が働いております。それが、デモや暴徒の映像が世界に流れ、12年1?3月期の観光業の収益は24%も減っており、急激な回復は当分難しいでしょう。
ギリシャの経済再生は始まったばかりです。
巨額の借金を抱えた「財政再建」という難題が、依然として立ちはだかっております。
長年、“公務員天国”とも揶揄されてきたギリシャで、役人仕事を一掃し、海外からの投資を経済再生に繋げられるか、サマラス新首相の手腕を見守りたいですね。
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