スマホを利用して、医師が患者を診断する「遠隔医療」が注目を集めています。遠隔医療をサービスとして提供する会社も出始めてきました。
もともと離島や僻地などの患者に対してのみ認められていたのですが、厚生労働省が昨年、都会の患者でも一定の条件を満たせば遠隔医療を認める通達を出したことから一気に医療業界から注目されるようになったのです。
一定の条件とは「少なくとも初診時は対面診療を行うことと、慢性疾患の長期治療に関しては、対面診療を組み入れること」が要求されています。
一方、現在サービスが行われている遠隔医療は、正しくは「遠隔医療相談」です。スマホやパソコンを使って、好きな時間に登録されている医師を自由に選ぶことができ、相談を通じて正式な(健康保険が利く)患者になってほしいという狙いがあります。
勿論、本格的な遠隔医療に向けた動きも出てきています。スマホに接続できる小型超音波診断装置や心電計が実用化されており、すでに海外で使われています。
さらにスマホのカメラを眼底鏡や耳鏡に変身させる特殊レンズなども開発されておりますが、患者が操作するのではなく、地域の看護師らが患者宅を訪れ、遠隔地の医師と相談しながら、検査や簡単な治療、クスリの処方などを行うことを想定しています。
このような遠隔医療なら、日本でも法律的な面でもクリアできそうですし、既に日本でも訪問看護は当たり前になっていますので、看護師に機器の操作を許可するだけで済みます。
また、看護師は採血も行えますので、小型検査装置を使って、その場で血液検査を行うことも可能になります。スマホの遠隔医療は高齢化社会の切り札になるでしょう。
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