東京市場が連休で、その間海外市場での波乱から休み明けに大幅安とういうパターンはよくあることなので、今回のオリンピック連休の前に相応の売り物が個人投資家から出ていたのは空売り比率の高原状態を見れば明白です。
40%から50%の空売り比率は続いておりますが、今回は連休中に米国市場が波乱どころか3指数ともに高値更新、米国ダウは未踏の3万5000ドルに乗せてまいりました。
昨年末に3万ドルに乗せて以来押し目らしい押し目を入れずにここまで上昇しておりますが、米国ダウを追いかけ今年2月に日経平均も3万円に乗せたものの、その後の体たらくを続ける東京市場とは全く対照的であります。
連休中の日経新聞でQUICK・ファクトセットによる米国、欧州、日本の今後1年間の予想利益をベースにしたPERの比較が記載されておりましたが、米国22倍、欧州16.7倍、日本15.2倍と、ここでも対照的な数字が示されました。
コロナ禍の中でも革新的成長企業が多く存在するのが米国市場ですが、その好業績とともに歴史的に見てもこのPERは高水準であり、傍ら日本の割安感は際立っております。
連日申しておりますが、日本のコロナ対応の遅れ、不透明な東京オリパラ、それに至る実行計画のずさんさ、政治の機能不全、様々な要因が重なり合っていることが割安放置の要因と思われますが、既に懸念のオリンピックも開催されており、不透明要因を一つ一つ消化していくしかありません。
好材料も悪材料も出てしまえば(消化すれば)おしまいです。物知りな株式市場はいつまでも同じ材料に留まりません。現状もたついている東京市場でありますが、いずれは今の材料を消化した後の景色を織り込み始めます。
目先の懸念材料を順次消化した割安な東京市場に運用資金が向かい、米国を追うダイナミックな上昇に繋げるにはもう少々時間が必要かと存じます。それまではこの市場でも元気印で上値を追う個別の材料株で小遣い稼ぎとまいりましょう。
弊社へのお問い合わせは03-3868-2801までお気軽にどうぞ!