世界の資金を集める米国市場は、なんだかんだと懸念材料が出るたびに調整安を入れますが、すかさず切り返す辺りは強いですね。昨日もオミクロン株の感染拡大、バイデン大統領の大規模歳出法案「ビルト・バック・ベター」の成立に黄色信号点滅で大幅安した前日を、何も好材料が出ていないにもかかわらず値ごろ感だけでそっくり戻しました。まさに不安の崖をよじ登っております。
対照的な東京市場でありますが、ここまでの需給悪は大分熟されて来ているようです。もともとIPOも今週に集中しておりますので、既に資金手当ての売りは現時点で出切っていると思われますし、年内の税金対策売りも年末ぎりぎりまで右往左往している投資家も殆どいらっしゃらないと思います。
昨日も日経平均のちょい上げに対して、今まで悪役だった東証マザーズが3.4%の大幅反発をしたところを見ると、この市場もあく抜けして来たと見てよろしいでしょう。
弊社でもこの市場に買いの手を出し始めておりますが、東証マザーズを含め、全体に対して来年の予想がいろいろなメディアに出てきておりますが、年末の東京市場が悪かったことから、悲観的な見通しも大分増えております。
メディアで掲載されているのでここで取り上げても問題ないかと思いますが、上は3万8000円から下は1万5000円ぐらいまでと、筆者が知る得る限りでは2万3000円の開きがあり、上はマネックスグループの広木隆氏、下は経済評論家の森永卓郎氏が代表的な予想です。
でもこれだけ開きがあると、聞く投資家も判断しきれないですよね。弊社にも投資家の方から来年の見通しは?との問い合わせを多くいただきますが、そういう方はいろんなところで聞いていると思います。結局参考意見の域も出ず、多く聞いても結論は出ませんので、アバウトのシナリオだけ頭に入れておくことをお勧めします。
業界に身を置く立場で変ですが、為替の見通しと同じであまり当りませんから。各論は個別銘柄です。ここには弊社でも来年を見据え、年末からネジを巻いてまいります。
弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。