東京市場は極めて過剰反応と申し上げておりますが、先行きの日経平均の予想値も2万7000円割れを掲げるアナリストも結構出始めております。根拠はすべて一緒で、新型コロナウィルス変異ウィルス「オミクロン」の脅威で、回復しかけている景気に水を差し、企業業績が再び下降トレンド入りするというものです。
その傍ら、相変わらず企業業績の現状と今後に強気の見通しを崩さず、来年に向けて出遅れている東京市場の修正高が始まり、3万2000円から3万4000円を掲げるアナリストもおり悲喜交々であります。
オミクロン株の脅威についてもモデルナのCEOとファイザー、ビオンテックのCEOとでははっきりと見解の相違が見られます。未知の変異ウィルスですから当たり前かもしれませんが、最初に発見されたのは南アフリカ共和国です。当事国で起きている現実を直視すればファイザー、ビオンテック、両者のCEOの発言に分がありと思われます。
その証拠に、世界のお金が集まっている米国市場は今回のオミクロン株を、市場はそれほど脅威とは思っていないようで、調整のキッカケにはなったと思われますが、昨日も申し上げました通り米国市場は米国の事情で動いております。
一昨日の600ドル強の下落も、米国の金融政策が難しくなることへの警戒感であり、日本のそれとは大違いであります。米国市場も金融政策の困難さを先に織り込みましたが、今後は直近の懸念材料であったコモディティ価格の上昇、特に原油の値上がりが解消しつつあることと、更に長期金利の大幅下落を材料として織り込みに来ると思われます。
米国市場は現状労働参加率が予想されるほど伸びてこないので、インフレは一過性とのコメントがやや後退しましたが、コモディティ価格下落とサプライチェーンの改善が今後数値となって表れてくると思われますので、この機に及んでも調整後のマーケットの視界は良好かと存じます。
さて、東京市場も昨日お伝えの通り、昨日騰落レシオ71ポイント、値下がり銘柄が本日は868銘柄と昨年3月以来の領域です。何度も通った道です。買い目線でまいりたいと存じます。
弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。