さて、懸念の米国消費者物価指数(CPI)が発表され、前月比0.8%上昇の6.8%と39年ぶりの大幅な伸びとなり、当然この数字から売りが集まるかと思いきや、6.8%の数字も事前に予想されていたことから、すかさず切り返し多少の金利上昇懸念からNASDAQは売られましたが、ダウ、S&P500は続伸、S&P500は新高値目前まで買われました。
連日感染者は再拡大している米国で一昨日は17万人が感染し夏の最高1日25万人が既に視野に入っております。それでも経済を再開している米国は同日発表されたミシガン大学消費者景況感指数が70.4と前月の67.4から改善し、市場予想67.1をも上回り好調を維持しております。
懸念のオミクロン株も、各調査機関が重症化リスクはデルタ株に比べて低いとの見解が公表されておりますが、この日は英国当局から既存ワクチンの追加接種がオミクロン株に対しても一定の効果を発揮するとの研究結果が発表されました。
これだけの感染者を出しながらも経済を再開し、多少の紆余曲折はあれど株式市場は常に新高値を狙える位置での推移、世界の資金を集める米国市場の懐の深さを痛感いたします。
かたや東京市場はまだまだ追いかける立場のようです。感染者は未だに100人
から200人程度を維持しており、この件においては優等生であり、企業業績も先月までの決算発表でも示されている通りこちらも優秀であります。
それでも重い東京市場の足枷はやはり岸田総理の分かりにくさでしょうか。例えば一度は棚上げされた金融所得課税についても、2022年与党税制改正大綱で再び顔を出してきております。この辺りがまだまだ市場からの信頼をされない要因ではないでしょうか。
やはり、年末ラリーはダイナミックに平均株価が上がることは難しそうですね。例年通り個別銘柄に資金が集まる餅つき相場か。郷に入れば郷に従えで、テーマ株物色で参りましょう。
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