今週のSQに向けて大分ヘッジファンドが暴れておりましたが、今週に入って下値が薄いと見るや、機を見て敏に買い戻してまいりました。先週上がり3日の下値固めからその兆候は出ておりましたが、これにより大体底値固めが出来たと思われます。
本日のSQを通過すると、もう一つのビッグイベントである米国FOMCですが、FRBは難しい舵取りを求められています。本日、米国消費者物価指数(CPI)が発表になりますが、前月の6.2%に対して今回の予想は6.8%です。
いかにも高い数値であり、この数値だけ見ると利上げスケジュールが浮上して来そうでありますが、パウエルFRB議長もここのところ多少タカ派発言をしておりますが、イエレン財務長官とともに基本は現状のインフレが一過性との姿勢を持っております。
インフレに関してはサプライチェーンの目詰まりが伝えられておりますが、特に物流です。コロナ禍でトラック運転手を簡単に解雇してしまったことが大きく影響しておりますが、経済が再開しても簡単には労働市場に戻ってきていないのが現状であります。
その労働市場は各指数がまだら模様で、新規失業保険申請件数はコロナ禍以降最低水準に改善しておりますが、労働参加率はコロナ禍前の水準に遠く及びません。その割に労働者の離職率は過去最高の水準で、更に中小企業の人出不足は過去最高です。
これだけ見ても各指数チグハグで理解に苦しみますがこれが現実です。米国では失業者に対する給付金が普通に働くより手厚い金額が支給されましたから、労働者はより良い待遇を求め、職を選ぶ傾向が強くなったと思われます。選ぶ時間を生活できるぐらいの給付金を蓄えております。
しかしながら、既に支給されていない給付金です。遅かれ早かれ労働者は労働市場に戻って来るというのがイエレン財務長官、パウエルFRB議長の基本的考え方であると思われます。そのタイムラグをどう捉えるかですが、今まで通り大事にはならないと思いますが…。
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