イスラエルによる恒久的停戦協議が提案されたとのニュースが世界を巡りました。当欄でもイスラエルはハマスの殲滅が目的との見通しを申し上げましたが、これは大いに外れて欲しい見解であり、即時停戦に向けてイスラエルからの提案とは驚きました。
決算たけなわの米国市場も好感しているようですが、あらゆる停戦協議を否定して来た今までのイスラエルの高圧的な態度からは想定できず、水面下では列強各国の熾烈な外交努力があったのかが想像できます。
さて、東京市場はゴールデンウィークに入ると為替が急変、日銀の金融政策に変更がないことを確認すると早速投機筋の円売りであります。26日には1日で3円の円安が進行し、週明けの29日には34年ぶりの160円まで進みました。
すると昨日の日本時間午後2時ぐらいに160円から今度は突然154円大まで円高が進行しました。財務省による為替介入と思われますが、1週間で5円、1日で3円も為替が動くことは異常事態、為替介入に慎重な米イエレン財務長官も納得の介入と思われます。
4月は日本の輸出業者のドル需要が多い季節でもありますが、今の為替の動きはそのほとんどが投機筋であり、日銀の腹の内を探り仕掛け的な動きが目立ちます。
日米の金利差を考慮すれば円安も仕方のないことかとの意見もありますが、投機的な動きには断固として姿勢を示すことが重要です。「中央銀行には喧嘩を売るな」との相場格言がありますが、普遍的強気の姿勢は崩さないとの姿勢が常に必要かと存じます。
この介入を受けて、シカゴの日経平均先物取引は先週末の東京比で600円ほど上昇しており、連休の谷間とはいえ今週の東京市場は決算も絡み全体では戻りを試す展開であり、更に個別を探求する場面かと存じます。
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