米国での早期利下げ観測は後退しつつあります。3月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.5%で市場予想3.4%から上振れし前回の3.2%をも上回り、食品、エネルギーを除くコア指数でも前年同月比3.8%で2月から横ばい、市場予想3.7%からこちらも上振れとなりました。
同時に発表されたFOMC議事要旨でも「FOMC参加者は総じて、根強い高インフレを巡る不確実性を指摘し、最近のデータはインフレが持続的に2%に低下するという確信を強めるものではない」との見解を示しました。
指数の発表を受けて米国市場は株安で反応しましたが、長期金利が昨年11月以来の4.5%台に、更に地政学的リスクから原油価格が昨年10以来の86ドル台まで上昇していることを考えれば、もっと下げてもいいように思いますが…。
最近の米国の経済指標は物価も雇用もまちまちの数値が報告され、市場の織り込みも通り一辺倒では解釈できず、金利が下がると株価は上がり、金利が上がると株価は下がるとの一般論では咀嚼できように思われます。
米国のこの状況からは、今までのトレンドから離れ1、2ヶ月リバウンド的に数字が反発することもよくありますので、今後しばらくは報告されるデータを積み重ね方向性を探るものと思われます。
米国安を受けた東京市場ですが、一時500円以上売られましたがそれも朝方のみで、引けは139円安、TOPIXに至ってはプラスで引けており、この市場での押し目買い意欲の強さを示しました。
物色対象も、新たな産業革命とも言われるAI関連、そこに不可欠のAI半導体、データを蓄積するデータセンター、データセンターの運営には莫大な電力と、連想ゲームのように材料株を探し求めており、まさしく材料株物色であります。
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