東京市場では今まで上昇相場の牽引役であった半導体値嵩株が、今度は下げの主役として君臨しております。上昇100日、下落3日の相場格言を口にする専門家もおりますが、個別の半導体株の値動きはまさにその通りであります。
テクニカル的に見ても、下落に転ずるや否やいきなりボリンジャーバンドマイナス3シグマを下抜ける銘柄もあり、特別な悪材料が無くともこの値動きであり、少々のタイミングではこのセクターの出直り難しいかと思われます。
TSML、TSMCと世界の半導体主力の決算は出て下げに拍車をかけたようで、次は本丸「エヌビディア」の決算が出て来る5月下旬が一つのタイミングかと思われます。
日経平均とて4万1000円からはまだ10%しか押しておりませんので、それほど騒ぐほどではありませんが、市場からはずいぶん弱気の意見も聞かれるようになりました。
2013年から2年半ほど続いたアベノミクス相場は、第一弾の上昇から第二弾の上昇に移る際には15%弱の押し目を入れておりました。現在に合わせると日経平均は3万6000円割れぐらいが下値の目処との指標もあります。
しかしながら、アベノミクス相場のときとの大きな違いは外人投資家の投資スタンスです。アベノミクス相場では計25兆円の買い越しをした外国人投資家は、現状では未だ差し引き8兆円の買い越しです。
更に、今回半導体株を売った資金は引き続き東京市場に滞留しております。昨日も申仕上げました通り、資金の逃げ場としてディフェンシブなところに一時避難しておりますが、決算を見据え個別に資金シフトして来るものと思われます。
半導体株に連動する癖がある日経平均はあくまで指標です。無視はしませんが、鳥の目、虫の目、魚の目であり、あくまで個別物色です。
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