海にも紅葉はあります。有明海の干潟に秋になると葉が真っ赤に変色するシチメンソウが群生しています。見渡すばかりの深紅の帯が夕日を浴びて輝き、それを見て感嘆する人の笑顔も、ほんのり紅色に染まります。塩水で育つ不思議な植物です。
なぜ赤くなるのか、どうやって光合成をおこすのか、何のためにこんな厳しい場所で、頑張って生きるのか、まだ化学が解明しきれない謎がこの小さな草の中に詰まっております。
この答えが分かれば、塩分が多い土壌で農作物を作るヒントになるかも知れません。生物にとっての辺境は、人間にとっては知識の宝庫です。
これまで日本人は食料に関しては「供給の安定」「価格の安定」「品質の安定」の3つが当たり前だと思ってきました。
内閣府が先日、発表した「食料の供給に関する特別世論調査」によると、将来の食料輸入について「不安がある」と回答した人が85.9%でした。その理由は「異常気象や災害による海外の不作の可能性がある」が最多の59.2%でした。
食料に関する「3つの安定」が崩れ始め、そして日本の食料自給率が40%に過ぎない今、国内の農業を見直し、食料自給率を上げることに真摯に取り組んでもらいたいものです。
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