米国では女性が越えられない目に見えない限界を「ガラスの天井」と呼びます。
会社の役職や昇格などの話題で、よく使われる言葉です。普段は誰も口にせず、意識もしていないのですが、実際に上にあがっていって、自分の頭をコツンとぶつけたときに、そこに分厚い天井があると思い知ります。
先の五輪で銀メダル獲得の「なでしこ」も、ビジネスクラスで凱旋帰国しましたが、行きはエコノミーで、男子のビジネスと差をつけた日本サッカー協会に、海外メディアからも批判が出ました。
7月30日のこのコーナーでもお話しましたが、政府は先日、「働く『なでしこ』大作戦」と名付けた行動計画を発表しました。女性の活躍の場を広げて労働力不足の解消や停滞する日本企業、社会経済の活力アップを目指すものです。
能力はあるのに、発揮する機会が少なく報われないのは、日本の女性全般にあてはまります。女性の就業率は先進国の中では低く、男女の賃金格差は大きく、中間管理職への登用もまだ僅かです。
昨年のアジア太平洋経済協力会議(APEC)で、女性の就業や起業を妨げる障壁を減らすことが出来れば「日本は国内総生産(GDP)を約16%押し上げることが可能」との試算が示されました。
人口減少の時代に「女子力」の活用は、待ったなしの課題です。女性側のニーズをしっかり掌握し、利用しやすい制度設計を進めてほしいものです。
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