相場の格言に「噂で買って事実で売る」というのがあります。織り込み済みとなったシナリオが材料出尽くしで売られるというものです。
例えば、新製品、新技術、M&A、増資などの不確定材料は事前に発表できません。しかし、新製品の開発には、部品の開発など関係者が多くなるほど、必然的に情報が噂として流れます。
情報が次々と広まれば、マーケットでいう「噂買い」となります。この噂を材料に「相場操縦」をしない限り、噂で買って儲けても損してもその人の自己責任です。
しかし、こうした材料を知り得る立場の人が先買いすれば、「インサイダー取引」違反で罰せられます。
株式市場は噂が大好きな所です。「噂」は「期待」と推察することもできます。噂がドンドン大きくなって期待が膨れ上がるほど、相場としても大きく化けていきます。
実際にその噂が正式に発表されるとほとんどの場合、「実際」より「期待」の方が大きかった分、「期待外れ」→「材料出尽くし」→「売り」となってしまいます。
「業績」についても同様です。株式投資初心者ですと、「業績を上方修正したのに、なぜ株価が下がるの?」と考えてしまいます。業績が良さそうだという噂があれば、それを期待して買いに走る投資家が増えます。
すると株価は上がって、次にこの投資家たちは安く買った株を高く売りたいと考えます。噂だったものが事実となった時には、すでに好業績は織り込み済みで、上昇余力は残ってなく今度は利益確定の売りの方が多くなり、株価は下がりやすくなるのです。
昔からある「相場格言」は、知っておいて損はありません。このコーナーでもちょこちょこ取り上げて参りますので、これからも毎日ご覧になって下さい。
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