日経平均は1990年のバブルの崩壊以降、30年ぶり高値を取り、出遅れていたTOPIXも同水準まで上昇し活況を呈しておりますが、これらに先駆すること日経500は昨年9月にバブル時の高値を既に更新し、その後も更なる上昇を演じ青天井の状況であります。
1989年のバブル期の高値2406円を昨年9月に更新し、昨日現在で2874円まで飛ばしております。日経平均が活況と言ってもバブル時の3万8957円に対して昨日は3万467円と日経500からすると、未だ大きく出遅れております。
この大きな差は、日経500の採用銘柄の入れ替えが頻繁に適切に行われているため、日本の産業構造の変化を速やかに反映しているからであります。それに比べ日経平均採用銘柄は、ドラスティックな入れ替えは行われず古参銘柄も多く、既に衰退している企業群も多数含まれ、この新陳代謝の違いが評価の差となり、日経500は市場の人気をストレートに反映する状況となっております。
昨日の日経新聞の記事でも、常に革新的企業が登場する米国では、1996年の上場企業数が8000社をピークにM&A、再編が進み4000社まで半減した傍ら、東京1部市場では30年前に比べて8割増の2200社と逆に増えております。いわゆるゾンビ企業まで幅広く上場している有様です。
巨大再編もいとわず成長著しい新興企業も生まれ、1社あたりの時価総額はこの30年間で7.8憶ドル(820憶円)から48.2憶ドルと6倍に増えましたが、その間日本では16%増の18.6憶ドルと規模は米国の4割だそうです。
そういえば1989年8月の世界の時価総額ランキングトップテンには、実に日本企業は当時の都市銀行を中心に6社ランクインしておりましたが、2001年にはすべて姿を消し、25位のNTTドコモ、昨年はトヨタの32位が最高と様変わりであります。これは是非参考にしてください。おそらく今年は企業の再編、M&Aは待ったなしの年となってくる筈であります。
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