一昨日、米国ゲームストップ株で、個人投資家とヘッジファンドのバトルをお伝えいたしましたが、結果は各報道で伝えられている通り、買い方個人投資家の大量参戦で売り方ヘッジファンドの惨敗となり、大きな損失から撤退を余儀なくされました。
個人投資家がヘッジファンドに勝つなんて驚愕に値すると申し上げましたが、それはそれとして、このゲームストップという株はどのくらい上がったのかご存知でしょうか。
今年一月初め17ドルだった株価は1月27日には28倍の487ドルまで上昇、その後報道の通り、売り方ヘッジファンド擁護の規制とも思われある取引停止措置により、翌日には120ドルまで下落、するとその規制に個人投資家側がその不公平に反発、国会議員を巻き込む論議となり、今度は即刻規制解除、すると株価は翌日400ドルまで反発。値幅制限がない米国市場は連日の乱高下となりました。
SNSを通じて、これだけ個人投資家が纏まることはまさに時代ですが、日本でも過去形の違いはあれ、同じようなことがありました。筆者が証券業界に入って間もないころ活躍した、加藤晃率いる仕手筋「誠備グループ」であります。
当時、加藤晃氏は黒川木徳証券の外務員に籍を置いておりました。黒川木徳証券は屋号が「マルキ」と言ったため、株式部からのアナウンスで「安藤建設、マルキ100万買い!」などと伝わると、我先にと争って提灯を付けた(追随して買う)ことを今でも鮮明に覚えております。
今回のように、株価が一か月で28倍というと、その後のことを考えれば少々行き過ぎ感は否めませんが、誠備グループを知る相場歴の長い方は、こういう仕手株は「相場の華」と思われる方も多いのではないでしょうか。因みに筆者もその口です。
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