先週末の東京市場は、過熱感もあり上値が重いと思われた投資家の方も多かったと思います。全般下げた訳ですが各指数の下げ率は、金曜日は0.6%前後で変わりませんでしたが」、木曜日は日経平均が0.18%、TOPIXが1%、JASDAQが1.12%、東証マザーズが1.68%、これに見られるように日経平均の強さは際立っております。
日経平均は採用銘柄に毎年日銀のETF買いとして6兆円入り、昨年のコロナ禍以降は倍増の12兆円に増えていますから強いわけです。1部市場でも個別銘柄は結構な押し目を入れておりますが、ファストリだけが奮闘しており、木曜日も、これが変わらず位だったら日経平均もTOPIXと同じぐらいの下げになっていたと思われます。(ETF買いの影響であり、ファストリ一社の日経平均寄与率は非常に高く現在12%位あります)
そんな訳で下げない日経平均ですが、日銀がいて更にGPIFも存在感がある東京市場は下げればすかさず買いが入ります。GPIFも全体に対する比率で資金を入れてきますから、株価が下げれば買い余力の広がりから更に買うし、また米国が上げれば海外との比率からもまた買います。
2匹の大きなクジラがいるからこそ、先週申し上げました理由から、是非とも日経平均の日柄整理ぐらいは欲しいところですが、直近はそこに外人投資家が加わってきておりますゆえ、さてどうなることか…。
私見ですが、値嵩株の砦であるファストリが調整モードに入れば、理想的な循環物色に至ると思います。その動きが先週も見られましたが、内需系の銘柄に物色対象が移動すれば、値嵩株のような極端な日経225偏重とはならず、日経平均の動きも抑えられると思われます。
現状では、付和雷同する俄かデイトレーダーの存在も相場乱高下の一因となっておりますので、この株高を長く享受するためにも、静かな上昇を切に望みます。
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