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“株のソムリエ”からの勝ちの連鎖術!

2023年3月アーカイブ

国内では一般会計がスタート、物色対象がまた広がるか?

  

 米国では銀行の破綻から始まった金融危機への不安が薄れつつあり、投資家の心理を映す恐怖指数と呼ばれる「VIX指数」、20を超えると投資家の不安心理が高まった状況を示しますが、現状落ち着いているようです。

 

 リーマンショックの時は80前後まで上昇し、新型コロナウィルス蔓延時も同じぐらいまで上昇しましたが、今回シリコンバレー銀行(SVB)の破綻が報じられた時が26.52でその後上げ下げを繰り返すも昨日は18台であり、ほとんど平時に戻っております。

 

 それでも未だに投資家センチメントの改善が遅れているのは、SVBの破綻が債券運用の失敗で、株式のVIX指数に相当する、債券投資家の心理を表すMOVE指数が150VIX指数の30の相当)を依然として超えております。

 

 こちらの指数はリーマンショック時260を超え、新型コロナウィルス蔓延時は160を超えており、現在は200手前の水準です。債券投資家にとっては未だ危機が薄らいだとはいかないようです。

 

 しかしながら中央銀行も連邦政府も周知の事実であり、だからこそ一応にして対応が早いものと思われます。米国市場は4月に入ると決算発表がぼちぼち始まってまいります。個別に内容を見極め咀嚼して行く時間帯かと存じます。

 

 東京市場は米国市場での長期金利の上昇が一服したことを受けてグロース株などが買われましたが、配当落ち分250円を一気に埋めることはできませんでしたが、7割ほど埋めて100円安は立派なもんです。

 

国内的には20234月に発足するこども家庭庁に一般会計14657億円、特別会計も含めると48104億円が計上され現実に動いてまいります。株式市場は目先の材料に資金が向かいますから、しばらく休んでいたこの関連も妙味有りかと存じます。

 

 

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日経平均の微妙なアノマリーは上抜けを示唆か?

  

 米国議会の公聴会ではシリコンバレー銀行(SVB)の経営破綻を契機に、銀行システムのレジリエンス(回復力)改善に向けた取り組みを前に進める必要性をFRBに金融監督担当のバー副議長が指摘し、連邦預金保険機構(FDIC)のグルーエンバーグ総裁も1000憶ドルを超える資産を抱える銀行が金融安定に及ぼしえる影響を明確にしたと認識し規制強化の必要性を強調しました。

 

 金融当局の危機意識も高くその対応も迅速ですが、その後の債券市場の波乱から次の破綻銀行はないのかの疑いはあるようで、投資家マインドは未だに弱気筋が多く、米国のブルベアレシオ(強気弱気に比率)はマイナス28で通常時のプラス6からは大きく乖離しております。次の展開を見据え咀嚼する時間がもう少々必要かと存じます。

 

 さて東京市場は昨日申し上げたアノマリーがバッチリ嵌り、良い展開となってまいりました。

 

 26000円から28000円のレンジの中を、こつこつ上げては34週で急落という1年以上にも及ぶサイクルを破り始めております。28000円を付けたのが3月の第2週、その後3週が経過しますが26000円どころか昨日は27883円と、金融機関破綻による急落の下げ幅の半値以上を戻しております。

 

 昨日も申し上げました通り、一つのアノマリーですが正直な相場に付いて行く場面です。昨日は高配当銘柄から材料株まで幅広く物色対象が広がりましたが本日より新年度渡しです。基本は変わりません、特に個人投資家は総論よりも各論であり、個別銘柄の押し目買いで臨んで参ります。

 

 

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4月相場を示唆?日経平均の微妙な注目点。

  

 米国市場では経営破綻したシリコンバレー銀行(SVB)の売却先が同じく米地銀のファースト・シチズン・バンクシェアーズ(FCNCA)に決まり、同行の株価は業務の拡大を期待され1日に53%も上昇しました。

 

 昨日指摘しました米公聴会では、FRBの金融監督担当のバー副議長が無難に講演をこなし、米連邦預金保険機構のグリーンエンバーグ総裁の証言内容も、破綻したSVBとシグネチャー銀行の経営陣に対する調査を開始しており、厳しく経営責任は追及すると伝わりこちらも無事通過しました。

 

 また大手金融機関の対応も、リーマンショック時に小さな金融機関の預金流出を放置したためリーマン・ブラザーズのような大きな破綻に結び付き金融危機に直結した反省から、今回は小さな銀行から流出した預金が大手銀行に移れば、そのまま流出した金融機関に大手銀行が預金するという助け舟を出しており、これはリーマンショック時には見られなかった措置です。

 

 従って、現状では未だ市場は疑心暗鬼でありますが、当局の迅速な対応とリーマンショック時の反省が大いに生かされており後は時間の問題かと存じます。

 

 東京市場は変わらず26000円から28000円のレンジ相場が続いております。既にこの動きは1年以上続いておりますが面白いことに28000円近辺までコツコツ上昇すると、下がるときは早く34週間26000円近辺まで急落しています。

 

 さて今回は、1月安値から9週かけて上昇し(これは外国人投資家が9週連続買い越しと同時期)28000円を付けたのが3月の第2週、今までのパターンですと以後3週が経過しますので、26000円が見えて来てもいいものですが、昨日も27500円キープであります。

 

 一つのアノマリーですが相場は正直、押さえておいて損はないと思います。

 

 

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注目の要人発言、今週は米議会での公聴会。

  

 金融危機の本当のところの実態はなかなか掴み辛く、シリコンバレー銀行(SVB)の破綻もほとんどのアナリストも想定できず、特殊なケースとはいえ突然現れた感も拭えません。

 

 従って内容を精査し理解している財務省、中央銀行関係者の発言に注目が集まるのは昨日も申し上げましたが、そんな中でセントルイス連銀のブラード総裁がインフレに対しかなりタカ派の発言をしておりましたが、市場の反応は既に利上げのペースダウンを織り込み、最大の注目点は金融危機の落としどころと捉えております。

 

 要人発言が注目ですが、今週は米議会での公聴会があります。既に動画アプリTiktokCEOが米国での入手した情報を、中国政府に流出させた疑いで5時間にわたる質問攻めに遭っておりますが、その公聴会でSVBとシグネチャー銀行の経営破綻について、FRBの金融監督担当のバー副議長と米連邦預金保険機構(FDIC)のグリーエンバーグ総裁が証言を行います。

 

 米国市場では既にこれ以上の利上げは限界に来ており、この急激な利上げが銀行破綻を招いたことから、この点でどのような内容が伝えられるか、場合によっては先週のパウエル議長、イエレン財務長官の相反する発言で市場に動揺は走ったようなことが無いとも言えません。

 

 目先は要人発言で一喜一憂もあろうかと思いますが、当局の迅速な対応、並びに大手金融機関の中堅以下を潰さないとのリーマンショックを教訓とした措置で、時間をかけながらも落ち着くものと思われます。

 

 東京市場も月末接近で多少荒れる場面もあるかもしれませんが、総論ではなく個別銘柄で突破する場面であることに変わりありません。

 

 

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4月相場に照準、東京市場の個別銘柄に勝機あり!

  

 先週はECBのラガルド総裁から始まり、FRBパウエル議長、並びにイエレン財務長官の一挙手一投足に注目が集まり、それぞれの発言の真意を探ろうと市場は血眼になっていたようです。

 

 ラガルド総裁は予想以上のタカ派で0.5ポイントの利上げを強行、パウエル議長は0.25ポイント利上げするも会見で利上げ停止にも言及し、少しいいムードになったところでイエレン財務長官の今後預金全額保護を認めない、リーマンショック以降のドット・フランク法の堅持が伝わり、やはりブレーキとアクセルの同時進行の難しさを露呈しております。

 

 今回の欧米金融機関の経営危機は、マクロ系並びにCTAと呼ばれるヘッジファンドの運用を直撃しており、その損の穴埋めのため結果として年初から買い持ちの日本株も大幅売り越しとなっております。

 

 投資主体別売買動向では外国人投資家は3月第2週まで現物・先物合わせ38000億円買い越しておりましたが、金融危機が露呈した第3週だけでそれまでの買い越し額の6割以上に当たる23730億円売りました。

 

 その割に東京市場は底堅く推移しておりますが、買い向かったのは1944億円を買い越した逞しい個人投資家であります。

 

外国人投資家の売り越しの8割は先物市場であり、個人投資家は逆に7割が現物市場であり、現物市場の底堅さはこの辺りにも起因しているようです。因みに3月第3週大幅売り越しの外国人投資家は、東証グロース市場では買い越しておりました。

 

以上を鑑みると今週も欧米のリスクは未だ落ち着かないものの、東京市場の個別銘柄には勝機ありと思われます。

 

 

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各論の個別銘柄は意外と元気!彼岸が買い場でした。

  

  ECBの理事会では、利上げ幅0.5ポイントを半ば強行したため株式市場は一時大きく売られましたが、今回のFOMCでの0.25ポイントは想定内ですから当初な平穏な動きでありました。

 

しかしながら、パウエル議長の「市場が期待している年内の利下げはない」、「更にイエレン財務長官の銀行システム安定化のための全面的預金保護は考えていない」との発言が伝わると株価は乱高下で方向感を失いましたね。

 

 市場は、FRBがインフレと景気後退という難しい舵取りを求められる中で、更に銀行破綻が重なったことから相当迷走しており、0.25ポイントの利上げが伝えられると次の銀行破綻の懸念から、長期金利は急低下し3.4%の水準まで下落しました。昨日も申し上げましたが金利上昇に賭けていた筋の巻き戻しが横行しているようです。

 

 FOMCでも今回は特殊な銀行の破綻なので、横に広がることはないとの見解を示しましたが、リーマンショック以来の破綻規模との報道が先行し、投資マインドとしてはすぐさま温まるとはいかないようです。

 

 ただ毎度申し上げておりますが、個人投資家は総論ではなく各論です。東京市場では3月第2週のSVB(シリコンバレー銀行)の破綻以降も、押し目は入れるものの上昇トレンドを崩さず高値を更新している個別銘柄は意外と多く存在します。

 

 春のお彼岸期間は18日から24日です。各論では彼岸が買い場と申し上げました通り、めざとい投資家は既に動いておりますが、総論ばかり気にされる方は出遅れているようです。

 

 森より木であることに変わりありません。今日がお彼岸明けですから考えてみては如何でしょうか。分からなければ何なりとご相談ください。

 

 

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ヘッジファンドの破綻も毎年恒例、内容の精査を。

  

 ヘッジファンドの運用成績が悪化しております。米調査会社ヘッジファンド・リサーチによるとヘッジファンド全体の運用成績の推移を示すグローバル・ヘッジファンド指数は2月上旬には昨年末を2%上回っておりましたが、今回のSVB(シリコンバレー銀行)破綻を受け急落、315日に昨年末を下回りその後も更に厳しい状況が続いております。

 

 代表格が世界経済の動きから債券、株式を売買するマクロ系ヘッジファンド、更に、CTAと呼ばれるトレンド追随型のヘッジファンド、この両者が20182月以来の運用悪化となっており、野村証券によると特に310日、13日のマイナスは遡れる2000年以降最大の損失が出ているようです。

 

 金利上昇を見込み、債券売り銀行株買いのポジションを取り、日本国債でも日銀の政策変更を見込み多くを売り持ちしていたようです。SVBの破綻を受け長期金利の急低下により損失がかさみ逆回転を起こしております。

 

 従って、金融当局の迅速な対応で、仮に新たな破綻銀行は出ても連保預金保険公社から預金保護の資金は投入され処理されても、ファンドの破綻は出るかもしれません。

 

 遡れば今回のクレディ・スイスの経営難もアルケゴスというヘッジファンドの破綻が手伝ったことは間違いありません。

 

 1万社を数える大小ヘッジファンドは、毎年510%ぐらいが破綻しておりますのでそれほど珍しくありませんが、更にリスクオフが深まると資産保全の反対売買は規模によって影響が出るかもしれません。

 

 ただそれも目先の話であり、金融当局の姿勢とSVBはじめ破綻3行の特異性を考えれば、緩やかに買い場を迎えることは間違いないでしょう。個別銘柄は冷静且つ大胆に攻めどころを迎えていると思われます。

 

 

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難しい判断のFOMC、咀嚼に今週一杯、冷静且つ大胆に。

  

 破綻し資本注入された米銀3行、欧州ではクレディ・スイス、一通り目先の危機は脱しましたが市場は未だ疑心案議のようです。米国も欧州もリーマンショックの教訓から矢継ぎ早に施策を売って、事態の鎮静化を図っており、そのスピード感たるや目を見張るものがございますが…。

 

 最初に破綻したシリコンバレー銀行ですが、その格付けが破綻の2週間前に発表されており、30人のエコノミスト、アナリストの予想は97%が買いないしは持続を推奨していたようです。

 

 エコノミスト予想が当たるとか当たらないではなく、表に出ていないものを調査するのはそれほど難しいのではないでしょうか。上場企業の不祥事でも監査法人がわからないという例は山ほどあります。

 

今回の中堅以下の銀行でレバレッジを利かせて債券、暗号試算運用をしていた運用担当者の中には、リーマンショックの際に危ない運用をしていた金融マンが多数いるようで、そのような運用者は場所が変われど同じことを繰り返すことは理解できます。

 

 過去に美味しい思いもしているようで、同様の手口で稚拙な運用から今回の危機に至っているようですので、金融当局は2500憶ドル以上の金融機関のストレスチェックを1000億以上にハードルを下げるようですが、金融マンの経歴もチェック対象にしないと再び何所かで同じことが起こると思われます。

 

 今回の金融危機を受けて、ECB0.5%利上げを強行しましたが、既にクレディ・スイスの売却先に目処を付けていたものと思われます。米国FOMCでは0.25%の利上げが予想されますが、各中央銀行の迅速な危機対応と合わせ、市場での咀嚼に今週一杯ぐらいと考えます。

 

 こういうチャンスはそう来るものではありません。冷静に大胆に!

 

 

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世界的利上げシナリオに変化、グロース市場に注目か。

 

 米国銀行株の時価総額が2月末以来60兆円消失しました。JPモルガンなどの大手6行で1871憶ドル、その他準大手以降で2716憶ドル消失しており、未だ余波は続いております。

 

発端のシリコンバレー銀行には既に全額預金保護が伝えられ、先週末のファースト・リパブリック銀行には大手行がすかさず4兆円の資金を投入しておりますが、ここで止めなければとの連邦当局、大手行の危機意識の表れであり、以前の金融危機の教訓が活かされ、迅速に対応していると思います。

 

更に、バイデン政権高官と投資会社バークシャー・ハサウェイ率いるウォーレンバフェット氏が接触しているようです。バフェット氏は過去に何度も、危機に陥った銀行の救済に乗り出し、投資家として抜群のステータスと資金力で信頼回復に貢献した実績があります。

 

その背景には、バイデン政権は納税者からの反発を懸念し、ファースト・リパブリック銀行のように、公的資金を必要としない形での銀行支援策を進めて行くものと思われ、異例の規模と異例のスピードで対応されており、今回の一件もひとまず落ち着くと思われます。

 

東京市場にも変化が出ており、グロース市場が9カ月ぶりの上昇率となっております。機関投資家は、FRBの利上げ加速懸念からグロース市場で売り越しておりましたが、シリコンバレー銀行の破綻をきっかけに今後の利上げシナリオが速やかに進まないとの観測が出て来ております。

 

本日からのFOMCも流動的であり、しばし米国金融株は様子見が進むと思われますので、東京市場でも更にグロース市場に注目が集まりそうです。

 

 

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全体的にナーバスになり過ぎた市場は彼岸辺りが買い場?

  

 投資家マインドは最悪ですね。そこまでナーバスになることはないと思いますが、特殊要因で破綻した米銀3行は別として、他の金融機関はバランスシートが毀損している訳でもなく、景気後退懸念が叫ばれつつも日々伝えられる経済指標は強いものばかりで、実体経済は良好です。

 

 大手の金融機関はリーマンショックを教訓に法整備が整い、シリコンバレー銀行のように集めた預金の8割を債券運用に回すなどということは出来なくなっております。更に今回問題になった小規模の銀行にも厳しい検査体制を施工してまいりますので、米国でこれ以上問題が広がるとは思えません。

 

 さてクレディスイスですが、この銀行は東京市場では先物を使った売り崩し屋としても有名ですが、仮に破綻となれば米銀よりも影響は大きいと思われます。しかしながら、既にスイス国立銀行が流動性の供給を表明しております。

 

 各国政府も迅速に対応しておりますが、疑心案議になってしまった投資マインドはそう簡単に回復はしませんね、ここはECB理事会、来週のFOMCが焦点かと思われます。

 

 FRBは「流動性は潤沢で、金融システム不安には繋がらない」としておりますが、片方で資金供給、もう片方で利上げによる引き締め、まさにアクセルとブレーキであり、更に難しい政策運営を迫られております。

 

 既に、長期金利の下落、原油の下落などから利上げを停止してもいいくらいだと思いますが、すると市場からつぎの破綻行を疑われますので最低の0.25%で落ち着くと思われますが…。

 

 その辺りから市場に安心感は出て来るのではないでしょうか。東京市場は各論個別銘柄には昨日も買いの資金が向かっておりますが、総論では節分天井とはなりませんでしたが、彼岸前後が買い場になるのではないでしょうか。

騰落レシオの買い場待機も、核論は個別銘柄。

  

 騰落レシオの過熱感を示す域は120ポイント以上、39日の28734円の高値時が132ポイントであり、そこから米銀破綻を受けて既に3日で1600円強下落しましたが未だ115ポイントに位置し、とても整理完了とは言えません。

 

 騰落レシオは過去のパターンでは、必ずしも買いゾーンの80ポイントを日経平均の安値と合わさっているものではありませんが、現状は過熱感を示す数字から未だ調整が必要と考えるのが妥当かと存じます。

 

 昨日も一昨日も米国市場に比べて東京市場の下げがきつい、ないしは米国反発でもこちらは戻りが鈍いと感じられた投資家も多いと思われますが、この騰落レシオで見ると一目瞭然です。米国市場は70から80ポイントの買いゾーン、東京市場は130ポイントの売りゾーンです。

 

 あくまでも日経平均の話ですが、日経レバ、ダブルインバースの売買をなさっている方には大いに参考になる指標です。ただ、現状のSQ通過後の東京市場は総論ではなく各論ですので基本は個別物色です。

 

 今回の米銀破綻が金融危機に発展しなければこの流れは変らないと思われます。今回破綻したシルバーゲート・キャピタル、シリコンバレー銀行、シグネチャー銀行の3行は特殊な銀行です。

 

 各専門家も指摘しておりますが、シリコンバレー銀行はスタートアップ企業、他2行は暗号試算業界のための銀行であり、あくまで局所的バブルの崩壊であり、リーマンショック時の世界的クレジットバブルとは異質であります。

 

 従って、金融危機の再来の可能性は非常に薄いと思われますが、未だ心配性な市場は疑心案着、しかしながらこれが投資マインドというものですので、急落等の下値は無くともしばし日柄を要するものと思われます。全体はこれであり、核論は個別銘柄です。

 

 

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米地銀の破綻を受け、FRBの利上げの行方は?

  

 先週のシリコンバレー銀行の破綻に続き、米銀29位のシグネチャー銀行が破綻となりました。シリコンバレー銀行の破綻ももとは同行の拙速な債権投資の失敗ですが、それが伝えられ預金流出を招いたのはSNSです。

 

シグネチャー銀行が破綻の原因は暗号資産投資の失敗らしいのですが、こちらもSNSが大活躍です。更に昨日はファーストリパブリック銀行が時間外取引で70%も売られておりました。

 

別段、何かへの投資の失敗が報道された訳ではありませんが、これがSNSの怖い所であります。買い方として、次は何処の銀行かと戦々恐々としている所を、昨日も申し上げましたがここぞとばかりヘッジファンドが売り仕掛けし、まことしやかにSNSを利用し風説の流布に近いことをやって来ます。

 

これは違法すれすれのことなのでヘッジファンドは引くのも早く、何時までも調子に乗って市場に留まりません。従ってこの売買もあと23日かと思われます。

 

今回の破綻処理で財務省、FRBの対応は非常に速かったと思います。特殊な要因での破綻ですので、あまり横に広がるとは思いませんが、これで今後のFRBの利上げはどうなるか難しい選択が更に続きます。

 

今回の破綻はFRBのインフレ抑制のみを目的に急速な利上げを行って来たことが原因ですが、当然今後の利上げに対しては慎重にならざるを得ません。野村グループではこの破綻から、政策立案者が金融安定リスクを評価する中、FRBが来週金利を引き下げ、量的引き締めにブレーキをかけるとの予測を出しております。

 

極端な見通しに聞こえますが一例二例の話ではありません。市場が冷静になり、利上げ鈍化となれば株式市場には資金流入が起こりますが如何に。

 

 

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シリコンバレー銀行の破綻は金融不安には繋がらず。

  

 先週末のシリコンバレー銀行の破綻から米国だけでなく、欧州、アジア諸国、日本と株安が連鎖し、東京市場でも先週末、昨日と2日で1000円ほど下落しました。

 

 弊社にも個人投資家の方から、「またリーマンショックの再来か?」との問い合わせが何件かありましたが、今回のシリコンバレー銀行の破綻は2008年リーマンショック時とは与信の構造が違うと思います。

 

2008年の金融危機は本来ならお金を借りられない人まで与信を拡大し、証券化されて売買された物が不良債権して始まった危機ですが、シリコンバレー銀行は取引のあるスタートアップ企業が預金していたお金を同行が住宅ローン担保証券などで運用していたところ、継続的急激な利上げで含み損が出て、それに気づいたスタートアップ企業が慌てて預金を引き出したという構図です。

 

 既に米連邦預金保険公社(FDIC)が破綻管財人となり、シリコンバレー銀行を閉鎖し、サンタクララ預金保険ナショナル銀行を設立し業務を開始しております。

 

 米国はやることが速いですね。25万ドルまでは預金保険で保護されますが、更にそれを超える分についても、米連保当局が同行の預金全てを保護するとの報道などもあり、徐々に落ち着いて来るのではないでしょうか。

 

 今回のシリコンバレー銀行の破綻は同行の運用ミスですが、FRBのインフレ抑制だけを念頭に急激な利上げを行った結果であり、消費者物価指数(CPI)の発表を控え、今回のマイナス面を含め益々難しい金融政策を求められます。

 

 東京市場も影響を受けましたが、ご連絡の通り個別銘柄には資金が向かっております。金融危機に至らなければ、結局はこうゆう冷っとする場面が買い場でしょう。

 

 

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頑強は米金融システムも空売り筋の暗躍に注意。

  

 先週末の米国市場は注目の雇用統計が発表され、2月の雇用者数はエコノミスト予想の中央値225000人増のところ、311000人増加と予想を上回りましたが、失業率は前月の3.4%から3.6%に拡大、賃金上昇率も予想を下回るという今回も強弱材料入り混じる結果となりました。

 

 発表と同時に長期金利が大幅に低下したことから株式市場は上昇する展開となりましたが、SVBフィナンシャル・グループ傘下のシリコンバレー銀行の破綻が伝わると、米国市場はネガティブに反応し売り込まれました。

 

 2008年の金融危機以来の米銀破綻と見られ、同行は新興テクノロジー企業が主な取引先となっていることから、FRBによるこの1年の積極的な利上げがスタートアップ業界の資金調達、財務状況の悪化を招き影響したようです。

 

 ただこれが業界で連鎖するかは疑問です。リーマンショック以降の米銀は与信審査を厳格化しており、根本的に当時よりもはるかに銀行システムは頑強になっていることと、そもそも同行のビジネスモデルは特殊で、他行に影響が及ぶとは考えにくいかと思われます。

 

 ただしこれを好機とばかり、小さい金融機関には空売り筋が暗躍する可能性がありますのでそこは注意が必要かと存じます。

 

 さて東京市場はSQに向けて先物市場の空中戦で日経平均は過熱しておりましたので、SQ通過と同時に起きた世界的金融株の下落は今週以降の調整を招くと思われます。

 

 全体的にはいいスピード調整になると思われ、資金の向かう先は個別の材料銘柄となるでしょう。侍ジャパンの快進撃のように、今年は東京市場が熱くなりそうです!

 

 

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黒田総裁批判を叫ぶ白川元総裁の元で日経平均は7000円割れ。

  

 「次にこの球が投げられれば、打ち方は変わって来る」と発言したのは、米下院でのパウエルFRB議長です。現在ワールド・ベースボール・クラシックが盛り上がる中で、実にウィットに富んだアメリカ人らしい発言です。

 

 2021年に繰り返した「インフレは一過性」との発言に対して、共和党議員から問い詰められた時の対応ですが、サプライサイドと労働市場に起きた異変の解消にかかる時間を読み間違えたとあっさり認めており非常に潔いですね。

 

 その上で、利上げ幅は何も決定しておらずこの先もデータ次第と続きます。同時に発表された民間のADP雇用報告の内容でも、FRBの積極的な利上げをよそにタイトな労働環境が続いておりますが、賃金上昇率は鈍化して来ており強弱交錯で、更にデータが必要と言ったところであります。

 

 しかしながら米国のFRB議長は、批判されても間違いは素直に認め改善に向けた難しい舵取りに果敢に挑んでおられます。

 

 それに比べ黒田日銀総裁による金融緩和を、引退されることをいいことにここへ来て批判している白川元日銀総裁です。白川氏は20084月から20133月まで日銀総裁を務められましたが、その間日本経済は奈落の底に叩き落されました。

 

 勿論、経済音痴の民主党政権も追い打ちをかけましたが、景気が悪い状況にもかかわらず民間から資金を吸い上げる財政規律に拘り、日経平均は適切な金融政策を施行できなかった白川総裁の下で7000円割れに追い込まれたのです。

 

 その後の安倍晋三、黒田東彦コンビで雇用も増え、日経平均も上がり、経済再生の糸口を掴めたのであって、実績を見ればどちらに軍配かは歴然であります。少々愚痴っぽくなりましたが、言わずにおれずというところであります。

 

 

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「節分天井、彼岸底」のアノマリーが吹っ飛んだ!

  

 今回のパウエルFRB議長の議会証言は、2月のFOMCでの「ディスインフレ」なる言葉まで出た状況とは打って変わり、インフレファイターとしての顔が前面に出るほどのタカ派となっておりました。

 

 「最近のデータは予想よりも強く、金利の最終到達水準が従来予想を上回る可能性が高いことを示唆している」と発言し、更に「経済データが全体として、より早い引き締めを正当化するのであれば、利上げペースを加速させる用意があるだろう」と述べました。

 

 3月のFOMCでは金利予想分布図は上方修正される可能性が高く、データが正当化されればFOMCは次回会合でより大きな利上げ幅に戻す用意があるとも述べております。

 

 2月の姿勢から一転したインフレファイターとしての顔に各ストラテジストも困惑しているようで、強気、弱気が交錯しております。超弱気派の代表格のモルガン・スタンレーのマイケル・ウィルソン氏は下げない相場を見て、つい23日前に目先の強気転換をしたばかりですが…。

 

 いずれにしても米国市場は今週の雇用統計、来週の消費者物価指数(CPI)待ちのようですね。

 

 かたや東京市場は一昨日の米国市場の570ドル安にも135円高で対抗しました。メジャーSQの週ですからファストリの動きはいつも通りですが、TOPIXは連日昨年来高値更新、マザーズ指数も上昇しておりますので、個別銘柄にも買い気が旺盛であります。

 

 2月初旬の高値から若干押しただけで節分天井、彼岸底が騒がれましたが、どうやらアノマリーも吹っ飛んでしまいました。まさに相場は相場に聞け、儲けのチャンス到来であります。

 

 

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買い気旺盛な東京市場、SQ通過後は更に...。

  

 さて米国市場はパウエル議長のタカ派の議会証言を経て、再びビッグイベントの雇用統計を控えます。1月の数値では、非農業部門雇用者数は前月比517000人増と、市場予想189000人を大幅に上回るサプライズとなりました。

 

 ブルームバーグでは2月の雇用統計も市場予想の中央値は223000人と堅調な内容となると見込んでおり、これは米国内の一部地域で例年よりも気温が高かったことと、既に発表されている企業の人員整理が一部で未だ行われておらず、データに反映されていないことが背景のようです。

 

 季節的要因とその時期の特殊要因が重なりますので、数字を見てすぐに売買に結び付けない方がよろしいかと存じます。1月の雇用統計発表時もこれだけ強い数字でも市場は至って冷静でありました。

 

 東京市場は強いですね。押しそうで押さない展開で、昨日も日経平均のレンジ抜けが視野に入ったと申し上げましたが、先行することTOPIXは昨日昨年来の高値と取り、まさしくレンジを抜けてまいりました。

 

 メジャーSQの週だからと侮るなかれ、先物市場にはいつものSQらしく、それなりに空中戦の資金が舞っておりますが、個別銘柄にも値幅取りの資金が向かっており、買い気は旺盛であります。

 

 本来であれば、2月の決算発表終了とともにイベントトレーダーの退場を契機に国内機関投資家の動きが活発になるところですが、米国経済の強い指標が並んだことで、東京市場の下へのレンジ抜けを警戒してか動きが緩慢でした。

 

 ただTOPIXが走ったことで、持たざるリスク台頭のようです。SQ通過後は、2月の決算で内容が良かったにもかかわらず目先のデイトレ玉で荒らされ、もたついている銘柄の押し目買い敢行であります。

 

 

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国内機関投資家に持たざるリスク。

  

 先週末の米国市場はある意味ではサプライズ高と思われます。木曜日、金曜日と際どい位置からの大幅反発、更に5週ぶりの500ドルを超す週足陽線でムードは大分よくなってきたと思われます。

 

 ISM非製造業景況感指数は予想よりも強い数値が報告されましたが、仕入れ価格が前月よりも低下したことと、FOMCブラックアウト期間目前にしてアトランタ連銀のボスティック総裁の、今回は小幅な利上げを推奨したことが伝えられ大幅高となりましたが、これまで景気に対しては過熱を示す数字が続いておりましたので、いいとこ取りのサプライズと思われます。

 

 まさしく相場は相場に聞けであり、下げそうで下げない相場は理屈抜きで上に行きたがっているものと思われますが…。

 

東京市場も米国市場に刺激されること、28000円台を3カ月ぶりに乗せてまいりましたが、いよいよレンジ抜けが視野に入ってまいりました。

 

昨日はメジャーSQの週らしく、何時もの値嵩株3銘柄で100円以上日経平均を動かしておりましたが、さりとて個別の材料銘柄にもしっかりと資金は回っておりますので、先物だけ?の相場ではありません。

 

今週米国では半期に一度のパウエル議長の議会証言、雇用統計、日本ではメジャーSQと黒田総裁にとって最後の日銀金融政策決定会合があります。先だっての植田新総裁の会見で、金融政策は現状維持が好ましいとの発言が出ていることからも、今回の会合でYCCの撤廃や変動幅拡大はないと思われます。

 

東京市場は外国人投資家と事業法人の買いが活発で、米国市場のインフレ度合い、景気後退などを気にする機関投資家はあまり動いておりません。レンジ抜けが視野に入ったことで、いよいよ持たざるリスクを感じ始めているのではないでしょうか。

 

 

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東京市場のレンジ抜けは近いか?

  

 先週末の米国市場は、ISM非製造業景況感が予想以上に上昇していた一方で、仕入れ価格が前月より低下したことが好感され、直近高騰し4%台に乗せていた長期金利が下落、ブラックアウト期間を目前に、アトランタ連銀のボスティック総裁の小幅な利上げを推奨したことも好感され、株式市場は5週ぶりの陽線となりました。 

 

 際どい位置で推移していた米国市場は節目で反発しレンジを維持した格好となりましたが、ダウよりもS&P500は昨年10月の安値から綺麗に下値を切り上げるトレンドとなっており、決して弱い展開ではなく早晩4300から4400ポイントが見えて来そうであります。

 

 さて今週の東京市場もレンジ抜けをトライして来そうですね。これまで騰落レシオの過熱感などもあり上値は抑えられておりましたが、傍ら下落局面での押し目買いも素早く入っており、強いレンジ形成をしておりました。

 

 シカゴの日経先物も既に28000円台で帰ってきており、昨年11月の28500円、更に昨年8月の29000円を目指して来るものと思われます。まさしく相場は相場に聞け、であります。

 

 

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ChatGPTに株価予測は可能?

  

 将棋の藤井聡太五冠(王位、竜王、叡王、王将、棋聖)は早い段階から人工知能(AI)との勝負を重ね、腕を磨いていたようですが、最近株式市場でもこの人工知能(AI)がテーマ株の一角に頭角を現しております。

 

 このAIで日本に先行すること米国では、どんな質問にも大方答えてくれるChatGPTなるサービスが盛んで、子供たちの宿題などでもその威力を発揮しているようです。

 

 このAI技術を使ったゼレンスキー大統領の偽動画が話題になり、恐ろしささえ感じましたが、グーグル傘下のユーチューブもプラットフォームにジェネレーティブ(生成)AIを組み込む方針を明らかにし、先月就任したCEOのニール・ハーモン氏によると、クリエーターは数ヵ月以内にAIを使った動画加工が可能になると発言しました。

 

 ChatGPTのオープンAIやマイクロソフトとの競争が過熱する中で、偽情報の判別がおぼつかない低年齢視聴者も多いユーチューブに生成系AIの利用が拡大することは少々不安であります。

 

 このChatGPTを弊社も試してみましたが、何かソフトをインストールしたり、ダウンロードするのではなく、ウェブサイトでのチャット(質疑応答)となります。

 

 ただ、検索で「ChatGPT」と正確に入れないと訳の分からないサイトに飛ばされ、怪しいインストールが待ち構えておりますので注意いただきたいと存じます。

 

 因みに、「ChatGPT」で、明日の上昇銘柄は?と訊ねてみましたところ「予測不能」と帰ってまいりました。当たり前ですよね(笑)

 

 

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物色対象の広がりも押し目買い堅持。

  

 相変わらず東京市場は底堅いですね。昨日、一昨日と小幅ながらも続伸しましたが、騰落レシオは13ポイントほど下落し、113ポイントまで調整して来ました。

 

 日経平均は米国安の中でも小幅上昇としっかりでありながら、このように騰落レシオの過熱感が収まって来るのが理想的です。循環しながらも、先物ではなく個別銘柄に資金が向かっているものと思われます。

 

 値上り率上位30銘柄を見ても、現在流行りと思われるPBR1倍割れ銘柄は5銘柄しかなく、上場企業の半分がPBR1倍割れの現状から考えると、それなりに個別に材料を持つ銘柄が上昇していることが窺えます。

 

 米国市場は、相変わらず経済の過熱と景気の後退の相反する材料の混在ですが、かたや中国経済が動き始めて来ております。2月のPMIは市場予想を上回る2カ月連続の改善となったことで、昨日からの日本への入国規制緩和と合わせ日本経済にとっては大きなプラスであります。

 

 従って、東京市場での個別銘柄の物色対象は更に広がりを見せて来るものと思われます。

 

 物色対象は上昇が大きければそれなりの値幅で押し目を入れ、日柄整理も入れながら育ってまいります。目先の高値を飛び付けば、育つ銘柄でも多少なりとも不安な時期を過ごします。

 

 余裕をもって押し目買いに徹してください。

 

 

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3月相場、血気盛んなバリュー株も少々調整か。

  

 米国の長期金利も3.97%まで上昇し、2月当初の3.4%から為替のドル高円安とともにほとんど一本調子の動きとなりました。雇用統計、消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(CPI)、PCEデフレーターと予想外に強い指標が連続し、FRB高官のタカ派発言も重なった当然の帰結と思われます。

 

 ただこれだけ予想外の数値が続くのも、直近のまだら模様の指標が並ぶ中では別の意味で行き過ぎ感も感じます。高原状態は続くものと思われますが3月相場ではその修正局面に向かうものと考えます。

 

 陰極まれば陽に転ずの如く、東京市場でも3月には目先の物色対象の多様化が再び始まると思われます。

 

東証が発表した「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議の論点整理」の資料で、PBR1倍割れの企業に対し改善に向けた方針や具体的取り組みなどの開示を求めるべきとしたことで、企業側は収益の拡大、増配や自社株買いなどの株主還元などの株価対策に進むとの思惑に注目が集まっております。

 

鉄鋼株、船株に代表されるPBR1倍割れのバリュー株物色が流行っているのもそのせいですが、1倍割れなら業績無視にまでに及ぶ昨日辺りの動きを見ていると、少々調整モードが視界に入ってまいりました。

 

陽極まれば陰に…であり、この割安株物色はまだ続くものと思われますが目先は調整の欲しいところ。物色対象は循環しますので、3月相場ではグロース系の銘柄が再び動きそうに思われます。

 

長期金利、為替、株式市場と今だ一方向には進みません。であれば物色対象も循環します。バリュー、グロース、上手に波を掴んでください。

 

 

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