先週末の米国市場は注目の雇用統計が発表され、2月の雇用者数はエコノミスト予想の中央値22万5000人増のところ、31万1000人増加と予想を上回りましたが、失業率は前月の3.4%から3.6%に拡大、賃金上昇率も予想を下回るという今回も強弱材料入り混じる結果となりました。
発表と同時に長期金利が大幅に低下したことから株式市場は上昇する展開となりましたが、SVBフィナンシャル・グループ傘下のシリコンバレー銀行の破綻が伝わると、米国市場はネガティブに反応し売り込まれました。
2008年の金融危機以来の米銀破綻と見られ、同行は新興テクノロジー企業が主な取引先となっていることから、FRBによるこの1年の積極的な利上げがスタートアップ業界の資金調達、財務状況の悪化を招き影響したようです。
ただこれが業界で連鎖するかは疑問です。リーマンショック以降の米銀は与信審査を厳格化しており、根本的に当時よりもはるかに銀行システムは頑強になっていることと、そもそも同行のビジネスモデルは特殊で、他行に影響が及ぶとは考えにくいかと思われます。
ただしこれを好機とばかり、小さい金融機関には空売り筋が暗躍する可能性がありますのでそこは注意が必要かと存じます。
さて東京市場はSQに向けて先物市場の空中戦で日経平均は過熱しておりましたので、SQ通過と同時に起きた世界的金融株の下落は今週以降の調整を招くと思われます。
全体的にはいいスピード調整になると思われ、資金の向かう先は個別の材料銘柄となるでしょう。侍ジャパンの快進撃のように、今年は東京市場が熱くなりそうです!
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