米国の長期金利も3.97%まで上昇し、2月当初の3.4%から為替のドル高円安とともにほとんど一本調子の動きとなりました。雇用統計、消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(CPI)、PCEデフレーターと予想外に強い指標が連続し、FRB高官のタカ派発言も重なった当然の帰結と思われます。
ただこれだけ予想外の数値が続くのも、直近のまだら模様の指標が並ぶ中では別の意味で行き過ぎ感も感じます。高原状態は続くものと思われますが3月相場ではその修正局面に向かうものと考えます。
陰極まれば陽に転ずの如く、東京市場でも3月には目先の物色対象の多様化が再び始まると思われます。
東証が発表した「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議の論点整理」の資料で、PBR1倍割れの企業に対し改善に向けた方針や具体的取り組みなどの開示を求めるべきとしたことで、企業側は収益の拡大、増配や自社株買いなどの株主還元などの株価対策に進むとの思惑に注目が集まっております。
鉄鋼株、船株に代表されるPBR1倍割れのバリュー株物色が流行っているのもそのせいですが、1倍割れなら業績無視にまでに及ぶ昨日辺りの動きを見ていると、少々調整モードが視界に入ってまいりました。
陽極まれば陰に…であり、この割安株物色はまだ続くものと思われますが目先は調整の欲しいところ。物色対象は循環しますので、3月相場ではグロース系の銘柄が再び動きそうに思われます。
長期金利、為替、株式市場と今だ一方向には進みません。であれば物色対象も循環します。バリュー、グロース、上手に波を掴んでください。
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