先週末のシリコンバレー銀行の破綻から米国だけでなく、欧州、アジア諸国、日本と株安が連鎖し、東京市場でも先週末、昨日と2日で1000円ほど下落しました。
弊社にも個人投資家の方から、「またリーマンショックの再来か?」との問い合わせが何件かありましたが、今回のシリコンバレー銀行の破綻は2008年リーマンショック時とは与信の構造が違うと思います。
2008年の金融危機は本来ならお金を借りられない人まで与信を拡大し、証券化されて売買された物が不良債権して始まった危機ですが、シリコンバレー銀行は取引のあるスタートアップ企業が預金していたお金を同行が住宅ローン担保証券などで運用していたところ、継続的急激な利上げで含み損が出て、それに気づいたスタートアップ企業が慌てて預金を引き出したという構図です。
既に米連邦預金保険公社(FDIC)が破綻管財人となり、シリコンバレー銀行を閉鎖し、サンタクララ預金保険ナショナル銀行を設立し業務を開始しております。
米国はやることが速いですね。25万ドルまでは預金保険で保護されますが、更にそれを超える分についても、米連保当局が同行の預金全てを保護するとの報道などもあり、徐々に落ち着いて来るのではないでしょうか。
今回のシリコンバレー銀行の破綻は同行の運用ミスですが、FRBのインフレ抑制だけを念頭に急激な利上げを行った結果であり、消費者物価指数(CPI)の発表を控え、今回のマイナス面を含め益々難しい金融政策を求められます。
東京市場も影響を受けましたが、ご連絡の通り個別銘柄には資金が向かっております。金融危機に至らなければ、結局はこうゆう冷っとする場面が買い場でしょう。
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