先週末の米国市場はある意味ではサプライズ高と思われます。木曜日、金曜日と際どい位置からの大幅反発、更に5週ぶりの500ドルを超す週足陽線でムードは大分よくなってきたと思われます。
ISM非製造業景況感指数は予想よりも強い数値が報告されましたが、仕入れ価格が前月よりも低下したことと、FOMCブラックアウト期間目前にしてアトランタ連銀のボスティック総裁の、今回は小幅な利上げを推奨したことが伝えられ大幅高となりましたが、これまで景気に対しては過熱を示す数字が続いておりましたので、いいとこ取りのサプライズと思われます。
まさしく相場は相場に聞けであり、下げそうで下げない相場は理屈抜きで上に行きたがっているものと思われますが…。
東京市場も米国市場に刺激されること、2万8000円台を3カ月ぶりに乗せてまいりましたが、いよいよレンジ抜けが視野に入ってまいりました。
昨日はメジャーSQの週らしく、何時もの値嵩株3銘柄で100円以上日経平均を動かしておりましたが、さりとて個別の材料銘柄にもしっかりと資金は回っておりますので、先物だけ?の相場ではありません。
今週米国では半期に一度のパウエル議長の議会証言、雇用統計、日本ではメジャーSQと黒田総裁にとって最後の日銀金融政策決定会合があります。先だっての植田新総裁の会見で、金融政策は現状維持が好ましいとの発言が出ていることからも、今回の会合でYCCの撤廃や変動幅拡大はないと思われます。
東京市場は外国人投資家と事業法人の買いが活発で、米国市場のインフレ度合い、景気後退などを気にする機関投資家はあまり動いておりません。レンジ抜けが視野に入ったことで、いよいよ持たざるリスクを感じ始めているのではないでしょうか。
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