破綻し資本注入された米銀3行、欧州ではクレディ・スイス、一通り目先の危機は脱しましたが市場は未だ疑心案議のようです。米国も欧州もリーマンショックの教訓から矢継ぎ早に施策を売って、事態の鎮静化を図っており、そのスピード感たるや目を見張るものがございますが…。
最初に破綻したシリコンバレー銀行ですが、その格付けが破綻の2週間前に発表されており、30人のエコノミスト、アナリストの予想は97%が買いないしは持続を推奨していたようです。
エコノミスト予想が当たるとか当たらないではなく、表に出ていないものを調査するのはそれほど難しいのではないでしょうか。上場企業の不祥事でも監査法人がわからないという例は山ほどあります。
今回の中堅以下の銀行でレバレッジを利かせて債券、暗号試算運用をしていた運用担当者の中には、リーマンショックの際に危ない運用をしていた金融マンが多数いるようで、そのような運用者は場所が変われど同じことを繰り返すことは理解できます。
過去に美味しい思いもしているようで、同様の手口で稚拙な運用から今回の危機に至っているようですので、金融当局は2500憶ドル以上の金融機関のストレスチェックを1000億以上にハードルを下げるようですが、金融マンの経歴もチェック対象にしないと再び何所かで同じことが起こると思われます。
今回の金融危機を受けて、ECBは0.5%利上げを強行しましたが、既にクレディ・スイスの売却先に目処を付けていたものと思われます。米国FOMCでは0.25%の利上げが予想されますが、各中央銀行の迅速な危機対応と合わせ、市場での咀嚼に今週一杯ぐらいと考えます。
こういうチャンスはそう来るものではありません。冷静に大胆に!
弊社へのお問い合わせは、お気軽に03-3868-2801までどうぞ。