米国市場では経営破綻したシリコンバレー銀行(SVB)の売却先が同じく米地銀のファースト・シチズン・バンクシェアーズ(FCNCA)に決まり、同行の株価は業務の拡大を期待され1日に53%も上昇しました。
昨日指摘しました米公聴会では、FRBの金融監督担当のバー副議長が無難に講演をこなし、米連邦預金保険機構のグリーンエンバーグ総裁の証言内容も、破綻したSVBとシグネチャー銀行の経営陣に対する調査を開始しており、厳しく経営責任は追及すると伝わりこちらも無事通過しました。
また大手金融機関の対応も、リーマンショック時に小さな金融機関の預金流出を放置したためリーマン・ブラザーズのような大きな破綻に結び付き金融危機に直結した反省から、今回は小さな銀行から流出した預金が大手銀行に移れば、そのまま流出した金融機関に大手銀行が預金するという助け舟を出しており、これはリーマンショック時には見られなかった措置です。
従って、現状では未だ市場は疑心暗鬼でありますが、当局の迅速な対応とリーマンショック時の反省が大いに生かされており後は時間の問題かと存じます。
東京市場は変わらず2万6000円から2万8000円のレンジ相場が続いております。既にこの動きは1年以上続いておりますが面白いことに2万8000円近辺までコツコツ上昇すると、下がるときは早く3〜4週間2万6000円近辺まで急落しています。
さて今回は、1月安値から9週かけて上昇し(これは外国人投資家が9週連続買い越しと同時期)2万8000円を付けたのが3月の第2週、今までのパターンですと以後3週が経過しますので、2万6000円が見えて来てもいいものですが、昨日も2万7500円キープであります。
一つのアノマリーですが相場は正直、押さえておいて損はないと思います。
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