高い木の上で作業を終えた植木職人が、軒先ほどの高さに下りてきました。それまで黙って見ていた親方が、初めて声を上げました。「油断するな。心して降りよ」と。
皆様方もご存知の通り、徒然草ある「高名の木登り」と云う話です。事故は大抵、もう大丈夫という油断で起きるから注意せよとの教訓です。これは昔も今も変わりません。
ある調査によると、長時間の運転中に起きた交通事故の半数以上は、出発地から目的地までの8割以上を走り終えた後に発生しているそうです。
運転で「あと少し」の緩みは大敵ですが、油断は更なる悲劇を生むことになります。バブル崩壊の傷が癒えたと早とちりした当時の橋本内閣は、緊縮財政で好況を金融不況に陥れてしまいました。2000年に日銀が強行したゼロ金利政策の解除は、治りかけのデフレを悪化させてしまいました。
報道によると、日銀はこの度金融危機で始めた企業金融支援の一部打ち切りを決定いたしました。危ない状況を脱したとみているようですが、経済は「生き物」であり、日本経済再生のためにもくれぐれも「油断するな。心して...」と、声をかけたい気分です。
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