「天災は忘れたころにやってくる」。誰もが一度は耳にしたことがあるこの警句は、物理学者で随筆家の寺田寅彦氏の言葉と伝えられております。
寺田は1933年3月に三陸地方を襲った大津波の甚大な被害を目にして、37年前の三陸大津波を引き合いに、同様の現象が三陸で過去に何度も繰り返されていることを「津浪と人間」などの著書で指摘しております。
災害直後は危機意識が国民に共有され、“安全第一”を考えた対策が提案されます。しかし、数十年も経つと、政府も住民にも危機感が薄れていき、災害対策をおろそかにし始めてしまうのです。
行動経済学では、目先の欲望は強く、遠い将来の欲望は過度に薄まるため、目先の最適な行動が、将来の後悔を生むことを説明しております。
また、当初の過度な拒否反応と、しばらくたった後の油断は、自然災害に限ったことではありません。株式市場が沸きに沸いた陶酔と暴落後の過度な警戒心でも同じなのです。
株価も相場も先見性があり、いつまでも現状に留まっておりません。僅かでも新しい息吹を感じると、あれよあれよと動き出します。大事なことはその“初動”を逃がさないことです。今は、個人投資家にとっては未曾有のチャンスと云えるのではないでしょうか。
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