過去に例のない出来事が起こると人々の世界観は一変します。
「白鳥は白い」のが当たり前でしたが、1697年にオーストラリアで黒い白鳥(ブラックスワン)が見つかり、それまでの常識は覆りました。
「ブラックスワン」の概念はデリバティブトレーダーの経験を持つナシーム・ニコラス・タレブ氏が2007年の著作で唱えています。
出版後、もう起こらないと考えられていた世界金融危機が発生したことで、広く知られるようになりました。以来、ありえなくて起こりえないことを述べる場合、“ブラックスワン”という言葉を使うようになったのです。
黒い白鳥は金融の世界だけに限りません。
9.11同時テロは世界的にテロ対策を促し、東日本大震災は原発の安全対策の見直しを迫りました。
想像もしないことが起こるかも知れないと云うのは、日常生活のリスク管理でも重要な感覚かも知れません。いつ次のブラックスワンが訪れても、その影響を最小限にできるように、物事を絶対的な長さではなく、相対的な時間の長さで見るように心掛けたいですね。
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