損することを恐れて少しの儲けでもすぐに利食いをする保守的な投資家が、損失が大きくなると突如、イチかバチの勝負に打って出ることがあります。行動経済学で「最終レース効果」と呼ばれる行動です。
例えば、競馬のレースでも負けが込むと、マイナス分を取り戻すため大穴の馬券を買ってみたり、今まで以上の金額を投入したりして一気に一発で取り戻そうとします。
同じように株式でも「負けを取り戻す」という考えが入ると、その負けを取り戻そうとするためリスクの高い投資をしてしまいます。その時、脳内では成功の確率を高めに見積もっている可能性があり、そうした時、人は得てして「投機的」になってしまいます。カーッとなりやすい方は要注意です。
また、自分の主観や経験によって、合理的な根拠がないにも関わらず確率論に基づいた予測が歪められてしまう心理現象を「ギャンブラーの誤謬(ごびゅう)」と云います。
誤謬とは「あやまち」のことで、不合理なことをしてしまうということです。ギャンブルをする時には人は気付かないうちに不合理な選択をしてしまう現象から取った行動経済学の考え方です。
投資はギャンブルにあらず。大切なのは自分の主観や経験を過信して大博打を打たないことと、投資家は誰でも簡単にギャンブラーの誤謬に陥ってしまう危険性があることを認識することです。
ギャンブラーの誤謬という概念を知ることで、不合理な判断を見抜く目を養いましょう。「最終レース」にしないためにも自分の心の癖を知っておくことは優先度の高い必要事です。
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