世界各国の環境規制の強化を受け、世界の自動車メーカーが電気自動車(EV)の開発を加速させています。
2016年のEVの世界販売台数は前年比約4割増の約47万台でした。その牽引役は自動車の最大市場の中国で、16年の販売台数は前年比6割増の24万台と世界全体の半数以上を占めています。
先日、ドイツで開幕した世界最大級の自動車ショーとして知られる「フランクフルト国際モーターショー」の主役は勿論、EV車です。
世界中のメーカーがEVシフトを加速させている背景には、各国が環境規制の強化を相次いで打ち出したことがあります。
英仏両国は今年7月、40年までにガソリン車やディーゼル車の販売を禁止する方針を表明しました。
中国政府も大気汚染への対応などから環境規制を強化し、EVの普及に力を入れています。同国政府は18年にも自動車メーカーに一定以上のEV生産を義務付ける規制を導入する意向です。
しかし、ガソリン車やディーゼル車をEVに置き換えるのは容易ではありません。エンジンなどを搭載するガソリン車は1台当たり約3万点の部品が使われています。モーターで走るEVは構造が単純で部品数は少なくて済むため、EVでは使わなくなる部品を作っているメーカーにとっては死活問題です。
一方、EV部品を作るメーカーは生産を大幅に増やす必要があり、各国に基幹産業である自動車産業を大きく変える必要があります。
16年の自動車販売に占めるEV比率は0.5%で、25年度で3〜4%台、35年度でも5%未満にとどまると予測されています。
ガソリン車やディーゼル車の割合は現在より低下するものの、依然として7割近くを占めるとされており、EVシフトは緩やかに進むと見ております。
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